瀬戸キリスト教会牧師 西風の会代表 堀 俊明  精神障害2級 (躁鬱病,アルコール依存症)

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2006/04/29
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カテゴリ: 牧師の視点
 チェルノブイリ原子力発電所の炉心溶融事故、チャイナシンドロームから20年が経ちました。チェルノブイリ原子力発電所の炉心溶融事故の情報は当時のゴルバチョフ書記長の下にすら届いていなかったようです。事故対策は後手後手に回り、文字通り決死隊が原子力発電所の消火に向かいましたが、炉心が溶融した原子力発電所からはすでに大量の放射能が大気中にばらまかれました。原子力発電所は炉心が溶融し始めればそれを消し止める手段はありません。残された手段はただ炉心をコンクリートで覆うだけですが、工事関係者は大量の放射能を浴びてしまいました。当時の旧ソ連では原子力発電所の破壊力、放射能の恐ろしさは理解されていませんでした。ウォッカを飲めばアルコールが放射能を洗い流してくれるいうデモが飛び交い、ウォッカが売り切れたという笑えない話が伝えられています。先ず初期消火に当たって人たちが放射能被爆で急性の原爆症に罹り亡くなられました。次に事態の深刻さを理解できなかった周辺の住民が慢性の原爆症に罹りました。特に子供たちの多くに甲状腺ガンが見られます。被爆後20年を経つ頃からガンの発病率が急激に高まると思われますので、この事故の被害者の総計は推定すら不可能であるそうですが、私たちの常識を越える値であることは間違いありません。現在も京都府ぐらいの広さの土地が立ち入り禁止になっているそうです。現在は巨大な石の棺、鉄板で覆いコンクリートで固めた要塞が炉心を覆っているそうですが、老朽化が進み放射能の漏出も止まらないそうです。
 チェルノブイリ原子力発電所の炉心溶融事故で大気圏にばらまかれた死の灰はヨーロッパを襲いました。ヨーロッパは一時パニックに陥りました。直接の死傷者は出ませんでしたが、長期的な放射能による健康被害は否定できません。ヨーロッパはこの事故を機会に、原子力発電所に依存していたエネルギー政策の舵を自然エネルギーに切り換えました。世界は原子力発電所の事故がいかに膨大な被害を引き起こすかを目の当たりにして、原子力発電所の管理に対し厳しい目を向けるようになりました。情報を公開し、原子力発電所の持つ危険性を共有する中で新しい原子力利用の国際協力体制が築かれようとしていますが、各国の思惑が絡み合い、前に進まないのが現状です。日本は電力の40%くらいは原子力発電所から得ていますが、原子力発電所の事故が後を絶ちません。原子力発電所で炉心溶融が起きれば日本は生命を絶たれますが、電力会社のそれに対する危機感が薄いようです。日本の経営者の姿勢に「安全性は絶対で、経済性を問わない」が見られないのが、最近あちこちで起きる企業事故で明らかにされています。地球温暖化、環境破壊、化石資源、特に石油の枯渇を考えれば、原子力の平和利用も一つの選択肢ですが、先立つのは安全性です。原子力は使い方を誤れば日本だけではなく世界を破滅に導きます。原子力の利用は経済性だけで論議されてはいけないのです。先ず安全性を何処までも追求する姿勢がなければ、原子力を平和利用する資格は人類にはないのです。オール・オア・ナッシングの世界だからです。





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最終更新日  2006/04/29 11:54:15 AM
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