瀬戸キリスト教会牧師 西風の会代表 堀 俊明  精神障害2級 (躁鬱病,アルコール依存症)

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2007/02/17
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カテゴリ: 政治
 麻原彰晃の上告審で控訴趣意書の提出を意図的に拒み、裁判の長期化を図った弁護士に対する処置請求を東京高裁が日弁連に求めましたが、日弁連は門前払いをしました。法廷の場で争うのも弁護士会としての選択の一つかも知れません。
 しかし、国民からすれば割り切れないものを感じます。処置請求を受けた弁護士は人権派弁護士として知られているそうですが、彼らの死刑判決が想定される法廷での「裁判の長期化は被告人の利益」は国民感情から逸脱しています。
 死刑廃止論はイデオロギーであり法廷の場で争う性質の問題ではありません。死刑を廃止している国は多く、EUは加盟条件にしているぐらいです。フランスのシラク大統領は憲法で死刑を廃止することを花道として引退するそうです。
 国際的にも死刑廃止は穏当な主張ですが、日本の法体系の中では認められていません。僧侶である杉浦前法相は信仰上の理由で死刑を執行させる書類に判を押しませんでしたが、少なくとも法曹関係者は現行の法体系を遵守すべきです。
 法曹界の人間が超法規的な手段を用いるのを法曹界自身が自己規制できなければ、法の権威は失墜します。宗教家である私には死刑廃止論には賛成できる面が多いのですが、個人の信条を法廷の場に持ち込むのはルール違反だと思います。
 弁護士として法廷に立つ時と人権派の弁護士として死刑廃止を訴える時とを区別すべきです。それができないのなら弁護士バッジを外し、政治家として歩むなり、市民運動家として歩むべきです。ヌエのような二股膏薬は許されません。
 麻原彰晃に訴訟当事者としての責任能力があるのか、ないのかついては専門家でも意見が分かれました。世論は早期の死刑判決を求めていたようですが、麻原彰晃に法廷の場で証言をさせ、事件の全貌を明らかにせよという声もありました。
 いずれにしろ、弁護士の法廷戦術のミスで上告すら認められない結果に終わりましたが、弁護士自身が「裁判の長期化は被告人の利益」を侵したのです。少なくとも当該弁護士には被告の弁護の機会を奪った点で重大な過失があります。
 国民は今回の処置請求を政治的な目で見ています。死刑廃止のためなら手段を選ばない弁護士の弁護士資格に疑義を覚えているからです。日本人には弁護士を依頼人のためではなく、正義のために働くと盲信しているところがあるからです。

 日本とアメリカとでは事情が違いますが、殺人を犯した犯罪者を無罪にする点においては五十歩百歩です。裁判員制度が導入されれば素人の裁判員を錯誤に陥らせるテクニックを持った弁護士が重宝される時代になるかも知れません。
 法廷戦術を駆使する点において極めてアメリカ型である当該弁護士を弁護士会が擁護するのならば、裁判員制度は陪審員制度に酷似してくる可能性があります。陪審員制度には長い歴史の積み重ねが必要ですが、日本には歴史がありません。
 アメリカ型弁護士が日本の裁判員を誘導するのは簡単なことでしょう。被告人の利益のためならば手段を選ばない弁護士は裁判員制度を根本から破壊します。弁護士会が懲戒処分にできないのならば、裁判所が懲戒処分を科すべきです。





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最終更新日  2007/02/17 10:31:18 PM
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