瀬戸キリスト教会牧師 西風の会代表 堀 俊明  精神障害2級 (躁鬱病,アルコール依存症)

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2007/02/27
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カテゴリ: 教育
 日本の義務教育制度が制度疲労を起こしています。私立中学校への進学希望者が10人の内1人という数字は義務教育制度が事実上破綻していることを意味しています。私立校へのシフトは義務教育が社会の信頼を失っている証拠です。
 社会の方向は結果平等から機会平等へ変わりつつありますが、機会平等は教育平等の上に成り立つ制度です。国家には高等教育を受ける権利を保障する義務があります。公立校出身者にも進学できるレベルの教育を施す義務があるのです。
 団塊の世代は受験地獄と呼ばれましたが、公立高校から一流大学の入学者が輩出されていました。例えば東大合格者の出身校ランキングのダントツは都立日比谷高校でした。公立高校出身者が名門私立高校出身者を遙かに凌駕していました。
 国立大学の授業料は月1000円でした。特別奨学金が8000円、下宿代が6000円でした。母子家庭の子弟でも自力で大学を卒業することができました。貧乏な家庭の子弟も公務員試験を通れば官僚になれ、政治家への道も開かれていました。
 本人の能力と努力次第では「末は博士か大臣か」の夢を実現できる環境が整っていました。現代と比較すれば結果平等の世界であったかも知れませんが、組織の中においては機会平等でした。学歴社会が機会平等を保障していたからです。
 しかし、現代の学歴社会では貧乏な家庭の子弟は教育を受ける機会が与えられていません。公教育だけではいかに能力があり努力をしても一流大学に入れるだけの学力を身に付けることができないからです。明らかに機会不平等社会です。
 機会平等は公教育のレベルにより左右されます。義務教育でいかに最低限の教養、読み、書き、算盤を習熟させられるかに掛かっています。さらに能力別のクラスを編成し、能力のある子供の能力を育成する教育をする必要があります。
 平等教育は能力のある人間と能力のない人間を落ちこぼれにしてしまいます。金持ちの子弟のみが私立校で能力に応じた教育を受けることができ、高学歴を手に入れることができるのです。平等教育が教育格差を再生産しているのです。
 戦後の平等教育は国民が等しく貧しかった時代には機会平等の役割を果たしていましたが、豊かになるにつれて機会不平等をもたらしてきました。私立校だけではなく公立大学の授業料でも月5万円もします。独力で大学を卒業できません。

 学歴社会はかつてはカネもなくコネもない人間には有利な制度でしたが、誤った平等教育が私立校を迂回する金持ちルートを生み出しました。昔は東大生にも貧乏な家庭の子弟がかなりいましたが、今は金持ちの子弟だけだそうです。
 格差社会にも上昇ルートがあれば社会は活性化します。再チャレンジが可能な社会ならばリスクに挑戦することもできます。アメリカのような超格差社会でもアメリカンドリームを実現する機会平等があるから移民が集まってくるのです。
 教育は国力の要です。日本の公教育の平等主義を能力主義に改めなければ教育制度の改変も無意味です。さらに奨学金制度を改正し、奨学金だけで大学を卒業できる奨学金制度を拡充すべきです。投資に見合う経済効果は確実にあるからです。





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最終更新日  2007/02/27 08:55:16 PM
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