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2007/03/01
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カテゴリ: 原子力発電所
 核廃棄物の最終処分場に立候補した東洋町長の決断は四面楚歌の様相を呈していますが、町長の苦衷は察するに余りあります。東洋町は10億円の財源が必要だったのでしょう。財政破綻よりも最終処分場を選択したのかもしれません。
 核廃棄物を受け入れるか、否かは極めて政治的な問題です。住民の核アレルギーが非科学的なものであったにしても、それを非科学的だと笑うことはできません。政治は本来論理的なものではなく、科学的なものでもないからです。
 かつて原子力発電所の排水口から500mしか離れていない職場で勤務し、温排水で育てたハマチを食べていた者から見れば、原発、核廃棄物の抱えるリスクは通勤に使う自動車の抱えるリスクに比べれば桁違いに小さいものでした。
 反原発運動をしている人たちには信じられないことかも知れませんが、排水口近辺で生活している住民は放射能汚染のリスクを特に感じてはいませんでした。原発で生計を立てている人たちは放射能汚染に対する危機意識が希薄でした。
 東京電力が緊急炉心冷却装置、原子炉の緊急停止を隠蔽したのも危機意識の希薄さがなさせたのです。原電と共に生活していると放射能廃棄物とその他の廃棄物とを区別する感覚が鈍ってきます。原電を火力発電所と錯覚してしまうのです。
 統計学上は原電、放射能廃棄物のリスクは極めて小さいのですが、人間の感情は統計上の数値以外の要因に左右されます。統計学的処理をすれば最終処分場の財政波及効果、経済波及効果はリスクに比べれば極めて大きく評価されます。
 町長は効果を評価し、町民はリスクを評価しました。私は町長の判断が極めて論理的だと思いますが、町長は政治的な判断を下す立場です。経済論理ではなく住民感情を優先させる立場にありますから、独断専行には賛成しかねます。
 国策としては最終処分場に立候補があったことは評価されるべきでしょう。地球温暖化の波が世界を覆っています。地球温暖化が特異点を越せば地球は破滅への正のフィードバックから逃れられません。二酸化炭素の削減が喫緊の課題です。
 二酸化炭素の削減はエネルギー源を炭化水素から原子力(核分裂)にシフトするしかありません。核融合炉が完成するまでは核分裂に頼るしかないのです。原子力発電という熱冷ましを副作用があっても処方しなくてはならないのです。

 核廃棄物を処理できない日本はゴミ焼却場を造らせないが、大量のゴミを出し続ける都市の住民と同じです。産業廃棄物を再生資源と称して未開発国に輸出している業者と五十歩百歩です。自ら出したゴミは自らの責任で処理すべきです。
 四国電力は伊方原発からの電力に依存しています。論理的に言えば核廃棄物を拒絶する者は電力を利用できないはずですが、現実にはあり得ない選択です。反原発運動は核汚染のリスクを過大に評価し、地球温暖化を過小に評価しすぎています。
 電力会社の隠蔽体質は底なし沼のようです。掘っても掘っても底が見えないからです。原電の事故は壊滅的な影響を与えますが、電力会社のリスク管理が甘すぎます。情報公開を徹底し、核汚染のリスクを限りなく0に近づけるべきです。





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最終更新日  2007/03/02 08:16:53 AM
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