瀬戸キリスト教会牧師 西風の会代表 堀 俊明  精神障害2級 (躁鬱病,アルコール依存症)

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2007/05/25
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カテゴリ: 政治
 裁判員制度も後2年もすれば始まりますが、日本人には裁判はお上がすることであり、下々には関係がないという風習が色濃く残っています。陪審制度、裁判員制度は裁判権を市民の手に移すための制度、民主主義の象徴なのです。
 しかし、日本の民主主義は市民革命により得られたものではありません。アメリカに与えられた民主主義ですから、戦争犠牲者300万人の血で贖われた権利かもしれませんが、市民革命、市民の血で勝ち取った権利ではありません。
 アメリカの開拓時代には開拓地には裁判所がありませんでした。判事が巡回してくるのを待っていては治安が保たれません。政府の力が及ばない地方では自分たちの身の安全を自分たち自身の力で守らなくてはなりませんでした。
 西部劇に出てくる保安官も政府の役人ではなく、町が雇った役人でした。日本人の感覚からすれば、民間人のガードマンに公権力が与えられているのです。アメリカが銃社会であるのも自己防衛の感覚が行き渡っているからです。
 裁判もリンチを防ぐためには市民に公開された裁判、市民が参加できる裁判制度が必要でした。開拓地は無法地帯から町に成長し、法が支配するようになりますが、個人が権利と義務とを自覚した市民社会が形成されてきたのです。
 ヨーロッパは君主の圧政に対抗して市民革命が起こりました。フランス人権宣言では自由、平等、博愛が謳われましたが、革命、反革命の嵐の中で血みどろの戦いがなされて自由主義、民主主義、基本的人権が勝ち取られたのです。
 いずれにしろ自由主義、民主主義、基本的人権が棚ぼた式に与えられた日本人とは歴史が違います。さらに裁判員制度も上からの改革ですから市民感覚とは遊離しています。裁判員制度が必要と感じているのは法曹界だけでしょう。
 日本では裁判は公的機関が独占してきましたし、それで不都合も感じませんでした。裁判員制度の対象となる凶悪犯罪では中国、ロシアのように裁判官により黒が白となるようなケースは考えにくく、裁判員制度の必要を感じません。 裁判員制度は政、財、官の黒い霧を晴らすためならば有効に機能するでしょうが、そうはしないでしょう。民意が反映されなければならない裁判ではなく、民意で左右されては困る凶悪犯罪だけに裁判制度を適用するのは不可解です。
 これでは裁判員に選ばれても国民の義務であり、権利であることを理解できません。さらに死刑の判決はプロの裁判官でも一生涯重荷になるようですから、素人の国民に背負わすのは理不尽です。第二の進駐軍に侵略されたようです。

 裁判員制度こそ民意を反映していません。法曹界の一部の者の愚行に反対します。理解ができない制度、必要とは思えない制度のために負担を強いられるのはゴメンです。戦後の陪審制度のように立ち消えになることを望みます。





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最終更新日  2007/05/25 02:51:08 PM
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