瀬戸キリスト教会牧師 西風の会代表 堀 俊明  精神障害2級 (躁鬱病,アルコール依存症)

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2007/10/12
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カテゴリ: 政治
 富山県の元タクシー運転手が女性暴行事件で服役、出所後に真犯人が分かり、再審で無罪とされましたが、裁判所は被告の警察官に対する証人申請を却下したままで判決を下しました。冤罪の解明を求める被告の声は無視されました。
 憲法38条には「何人も、自己に不利益な唯一の証拠が本人の自白である場合には、有罪とされ、又は刑罰を科せられない」と定められていますが、日本の自白偏重の司法制度が何人もの冤罪を生んできたのは歴史が示すとおりです。
 犯人でもないタクシー運転手が自白させられたのは38条の「強制、拷問若しくは脅迫による自白又は不当に長く抑留若しくは拘禁された後の自白は、これを証拠とすることができない」が司法制度の中では考慮されていない証拠です。
 警察の捜査が「犯人ありき」から始まり、犯人に仕立てるために自白を強制したのは明らかです。証拠の吟味を怠った検察官、 有罪判決を下した裁判所は共同責任です。自白偏重の捜査が冤罪を生み出す構図は未だになくなりません。
 最近、警察官の自白強要が明らかになり、無罪判決が下りたケースが続きましたから、裁判所が有罪判決を下してしまった冤罪事件がある可能性を示唆しています。裁判所が説明責任を放棄したのは司法に自浄能力がない証拠です。
 裁判員制度が始まりますが、素人の裁判員に自白の信憑性を判断させるのは過酷です。同じ事件でも裁判員の構成により判決が懲役14年から無期にまで広がるのならば、裁判はくじ次第になりますから、法の下の平等が保たれません。
 裁判員制度がなぜ必要なのかが国民には理解できません。仕事を休んでも裁判に協力するだけの意義がある仕事だとは思えません。現役世代が1週間も仕事を休むは入院したときぐらいですから、リタイアした人しか参加できません。
 裁判に社会の常識を反映させるのが目的のようですが、現役世代抜きの裁判員が社会の常識を反映しているとは思えません。裁判員に選ばれたら交通事故に会ったようなものかもしれませんが、苦役を課せられたとしか思えません。
 中国やロシアならいざ知らず、日本人の裁判に対する信頼が低下しているとは思えません。参審制、陪審制は市民革命により民主主義を獲得してきた国の制度ですから、与えられた民主主義を受容した国の制度には適応しません。

 ヨーロッパの参審制は王権から市民が司法権を奪還した結果ですし、アメリカの陪審制は開拓地には司法権が行き届かなかったからでしょう。日本は奉行所から裁判所に変わりましたが、裁判制度は戦前から戦後へ移行しただけです。
 西欧では子供の時から下からの民主主義を教育しますが、日本には上からの民主主義があるだけです。西欧には参審制、陪審制は民主主義を体現したものですが、日本には不向きですから、アメリカも陪審制を持ち込みませんでした。





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最終更新日  2007/10/12 08:42:33 PM
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