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2005.07.14
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カテゴリ: JAPAN
知床、世界自然遺産登録・・・嬉しいんだけど、自然が荒れてしまわないか、心配です。


【専門家の言葉を引用します】

 知床の世界自然遺産登録が決定した。しかし、その過程は平坦なものではなかったし、今後解決すべき様々な宿題も突きつけられての「登録」である。知床は日本国内ではその自然度も保護体制もまちがいなく最高の国立公園といえるが、これからはグローバルスタンダードに合致するかどうかを厳しく求められることになる。とうてい浮かれてはいられないのだ。2005-07-14 19:12:10

 審査を行ったIUCN(世界自然保護連合)は、我が国の自然保護制度の弱点を見逃さなかった。海洋生態系の総合的な保全、本来の機能を果たす健全な河川の在り方、海と陸の自然の循環を象徴する存在としてのサケ科魚類の保全、等々、水域に関わる現状の改善を求める厳しい指摘が日本政府に突き付けられている。世界でも希にみる稠密(ちゅうみつ)な漁業活動が行われている我が国では、生態系保全と漁業の調整は確かに困難な側面を持っており、これが対立の図式で報道され、漁業者自身にも反発があった。しかし、豊かな海は持続的な漁業を保証するものであり、同時にきちんと生態系が守られている証拠でもある。両者は決して相反するものではない。今、海域管理計画に向けた真剣な論議が漁業者も交えて始まっている。近い将来、知床の登録の日は我が国の自然公園における海洋生態系の真の保全が始まった日として、人々の記憶に残ることになると私は確信する。河川の健全性を損なわせているダムなど河川工作物への問題意識についても、世界標準と「土建中毒国家、日本」ではあまりにかけ離れていることが、多くの場で語られつつある時代だ。今、この機会に根本的な見直しを行うことが必要だろう。豊穣の海と命溢れる森をつなぐ血管としての本来の川の姿を取り戻さなければならない。2005-07-14 19:12:57

 保護と利用の調和を図ることも、これからの大きな課題だ。観光で訪れる人々は増えることが予想されるが、押し寄せる人波に自然環境が悪化し、知床の魅力の源泉である「秘境感」が失われるようなことがあってはならない。高密度に生息するヒグマをはじめ、多くの野生動物たちと人間と軋轢も増加するかもしれない。そうした懸念はあるが、私はあまり深刻には考えていない。なぜなら知床には知床国有林伐採問題など過去の大きな危機を世論のうねりの中で乗り切ってきた重い歴史があり、新たな大開発はあり得ない。また、今後、世界の厳しい目にさらされる中で、むしろ問題が顕在化した方が、現状のままでは解決できない様々な問題を突き動かし、むしろ良い方向に向かうきっかけになると考えるからだ。さらに公園管理者である環境省は、2002年改正された自然公園法の伝家の宝刀とも言うべき、「利用調整地区制度」を国内で初めて知床に適用しようとしている。これは世界の常識ではあり得ないノーコントロールの我が国の国立公園の利用に、きちんとルールを定めようとするものだ。2005-07-14 19:13:32

 その根本の精神は、「自然保護=立入禁止・制限」あるいは「国立公園=観光一辺倒」といった両極の短絡的考え方ではなく、自然の価値を維持できる仕組みを作り、一定のルールを定めた上で納税者たる国民にできる限り公開しようとする姿勢、ルールを守る者にはすばらしい自然体験を保証しようとする発想である。これらのシステムによって、得難い自然体験を享受できる環境がきちんと保全され、次にそこを訪れる人に対しても、末永く平等に提供されることが期待できる。

 国立公園に隣接した観光拠点の町にとっても、この登録は大きなチャンスであろう。それは冷え込んだ地域経済へのカンフル剤としての期待ばかりではならないと思う。「知床旅情」のヒットによる知床ブーム以来30年あまり。知床にはいまだ「新興温泉観光地」然としたある種落ち着かない雰囲気がある。この機会に通過型観光地から脱皮し、世界遺産の冠にふさわしいセンスある町並みやもてなしを創り上げなければならない。世界中からたくさんの人々を引きつけ、魅了し続けることができる知床へとステップアップできるかどうか、それはこれからの努力と創意工夫にかかっている。2005-07-14 19:14:34

 今、世界遺産登録を契機に一気に動き始めた知床をめぐる様々な情勢。これまで見向きもしていなかった人々までも「我こそは知床のこれこれを担いたい」、「知床はこうこうあるべきだ」等々、にわか「知床評論家」が増えてきた。そして、知床と言えば予算が付くせいか、様々な役所もあれもやりたい、これもやりたいとにぎやかである。中には現状無視の思い付きに過ぎないのではないか? 一体何の意味があるのか?と言うものも珍しくない。10年前、地元斜里・羅臼両町が登録をめざして活動を始めた時、周囲が如何に冷たかったかを知る地元の者としては複雑な心境でもある。これら騒々しい動きに対してお願いしいたい。何か始める前にちょっと立ち止まって考えて下さい。それは本当に知床のためになるのですか? そして、あんまりがんばりすぎないで、と。


<略歴>やまなか・まさみ
 財団法人知床財団統括研究員・事務局長。1959年山口県周南市(旧 徳山市)生まれ。北大ヒグマ研究グループに所属し、ヒグマのフィールド調査を各地で行った。支笏湖周辺でのアイヌの人々に同行する冬眠穴調査は、伝統的な「穴グマ猟」の最後の記録に。北大大学院では、トドなど海獣類の研究に携わり、その後、斜里町に就職。知床自然センターの設立に関わり、知床財団に移籍。






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Last updated  2005.07.14 19:21:30
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DONYA @ Re[1]:腰痛・・・(01/16) 一休さんさんへ うまいね・・・^ー^b 
一休さん@ Re:腰痛・・・(01/16) 一羽でもニワトリとはこれいかに? 二足で…
DONYA @ Re[1]:腰痛・・・(01/14) はやぶさジョーンズさんへ そうですか・・…
はやぶさジョーンズ@ Re:腰痛・・・(01/14) 腰痛は辛いですよね…お大事になさって下さ…
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