Blue Crescent ( in 楽天)

Blue Crescent ( in 楽天)

2007/05/26
XML
カテゴリ: 物書きへの道標
物書きの七つ道具をご存知だろうか?


「大丈夫、広辞苑が1冊あるから」などと思ってる人はいないだろうか。
それは、大きな間違いだ。
物書きを生業とするなら、複数の辞書を用意しておきたい。
言うまでもなく、同じ出版社の辞書を複数用意しても意味はない。
別々の版元から出版されている辞書を用意するのだ。
「辞書なんてどれも同じだろ」などと言っているようでは、物書きになる資格はない。
版元によって同じ言葉でも解釈の違いから微妙に意味合いが違っていたりするものなのだ。

また、その表現の違いからどの辺りまでの表現に使っても差し支えないか計ることもできる。
更にその応用で、独特の文学表現にも役立てることが可能だ。
辞書を複数用意するだけで、そこまで様々な活用が可能となるのである。
もちろん、出版社によって載っている言葉にも違いがあるだろう。
「片方には載ってても、もう一方には載っていない」とか「送り仮名が違っていたり、用例が全然違うこと」もあるだろう。
その違いがあればあるほど、活用の幅が広がるとも言える。
念のために書いておくと、違いがあるとどちらかが間違いと我々は考えがちだがさにあらず。
どちらも正解なのだ。
これは日本語ならではの言葉の持つあいまいさに他ならない。
つまりは、どちらの表現に統一するかの違いでしかない。
そう違いがあった場合は、どちらかに統一する必要がある。

稀に編集の方で統一してくれる場合もあるが、そこまで親切な編集はそうそういない。

閑話休題。

普段我々が目にしている文章は、本来それだけ手間をかけられている、実に奥深いものなのだ。
逆に言えば、プロを標榜しながら複数の辞書を使っていない輩は、文章に奥行きがない傾向にある。
つまり知らず知らずのうちに浅い文章になってしまう危険性が高い。


余談だが「辞書なんてわざわざ買わなくてもwebで調べれば何とかなるだろう」などと考えてる人は、いないだろうか?
それも大きな間違いだ。
言葉は人々の生活とともに変化し、ひとつの言葉がいくつもの意味を兼ね備える。
また解釈によって独特の文学表現に用いられることもある。
だが、web上の辞書では最大公約数的な意味合いのみ書かれ、文学表現ならではの用法には触れられていないことが多い。
仮に触れられていても(全部が全部そういう訳ではないだろうが)その根拠となるソースがあやふやでどこまで信頼できるかわからないこともあったりする。
便利な反面、プロの仕事に使うにはいささか物足りないのだ。
無論、識者によって微妙に違う解釈の差異を、そこからは読み取ることすら叶わない。
こういう文学表現へ繋がる取捨選択や思考プロセスは、web上の辞書で再現することは難しい。
というのも各社の使っている辞書が、実は同一のシステムで同一の辞書を元にしていたりするためなのだが…
わかりやすくいうとweb上の自動翻訳と同じことである。
こういうプログラムは、開発に費用がかかるので自社独自の開発をしているところは少ないのだ。

もうひとつ付け加えておくと、電子辞書はプロの物書きの仕事には向かない。
あれは、あくまでも日常生活において一般の人が使うレベルですごいのであって、決してプロの物書きが仕事で使うものではない。
携帯に便利とか省スペースなどと盛んに利便性を宣伝されているが、プロの使用に耐える内容ではないのだ。
プロの使用に耐えるだけのものなら、とっくの昔に従来の辞書は駆逐されて衰退しているだろう。
それがいまだに多くのプロが電子辞書に切り替えないのには、やはり仕事に使う上での使い勝手の悪さや従来の辞書ならではの情報量や特色に太刀打ちできていない部分があるからだ。
(電子辞書の場合「検索した語の情報しか表示されない」「一度にひとつの語の情報しか表示できない」などの欠点がある)





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2007/05/26 05:01:16 PM
[物書きへの道標] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: