Blue Crescent ( in 楽天)

Blue Crescent ( in 楽天)

2010/05/17
XML
カテゴリ: その他

その昔、TRPGにプレイヤーとして参加した時のこと。

その時のGM(ゲームマスター)がD&Dをマスタリングし慣れているということで、D&Dのシステムで遊ぶことに…
プレイヤーは、私を含めて3人。
GMを含めて4人でのTRPGである。
私以外のふたりのプレイヤーは初心者なので比較的プレイしやすいファイター・ローグを譲り、私はクレリックを選択。
アライメントはファイターがニュートラル(=中立)、ローグがカオティック(=混沌)、クレリックがローフル(=秩序)となった。

当時のD&Dには、この3種類しかアライメントはなかった。
D&Dを知らない人には、アライメントがどんなものかわからないだろう。
簡単に言えば、PC(プレイヤーキャラクター)の生まれ持った資質である。
当時のマニュアルや解説書の大半はアライメントを「性格」とか「属性」と訳していたが、実は微妙にニュアンスが違う。
日本語で一番ニュアンスが近いのは「資質」だろう。


無事、キャラクターメイキングが終了してゲームが始まった。
舞台は、中世と同程度の文化レベルのオーソドックスな剣と魔法の世界である。

私のキャラクターはローフルのクレリックであったが、信仰を広めるためには(その世界の法に触れない限りは)手段を選ばない、やや狂信的な僧侶を演じる。
これはローフルゆえに信仰しか頭の中にないという、かなり面白いキャラクターを目指したものである。
それゆえ、街の人々に免罪符を売ったりもした。
まぁ、信仰心から行なっているため、キャラクター本人は大真面目で売ってる訳で、その免罪符の効力も全く疑ってない。

現代の我々には「免罪符と言うのは資金難に陥った教会の体のいい商売」という認識があるかもしれない。
或いは「幸運を呼ぶ壷を売る新興宗教」と同義語に捉えている人もあるだろう。
だが、当時の人々には、そんな認識はない。
信仰が生活の中心だったのだ。
売る側も買う側もそれを信じていたのである。
信じていたからこそ皆が買い求め、そういう史実が残っている。
それを現代人の視点でインチキだからローフルのキャラクターが売るのはおかしいと決め付けるのは明らかな間違いである。
ローフルゆえに自身の属する信仰に一点の疑いもなく、信仰を広めるためにこういう行動を取るのは自然なことだ。


ところが、これがGMの逆鱗に触れたようだ。
ローフルのキャラクターが免罪符を売るとは何事かとばかり、表に裏にペナルティを課せられたのだ。
ひさしぶりに楽しめるキャラクターを作ったものの、そのキャラクターが活躍する場は与えられず、ローフルでありながら脇へと追いやられた。
そればかりか、パーティーの他の面々への助力さえ阻まれたのだ。
そんなマスタリングをされていたらプレイしてて楽しい訳もなく、他のキャラクターをプレイするふたりもクレリックの助力を得られない展開に疑問を覚え、早々に彼のキャンペーンから離脱してしまった。

私の方がそのGMより知識量は上だったので、アライメントの捉え方が間違っていることをこっそり指摘してやればよかったのかもしれない。
だが、彼とてGMの立場やプライドがあろう。
それに「D&Dのマスタリングなら任せておいてください」という彼の言葉を信じたから、プレイヤーに徹して口を出さずにいた。
その判断は、間違いだった。


今となっては、若き日の苦い想い出である。






お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2010/05/17 06:06:10 PM
[その他] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: