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2004.12.07
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カテゴリ: カテゴリ未分類
島耕作シリーズはご存知でしょうか?

課長島耕作ですよ。

週間モーニングで連載中の漫画で1982年から、途中中断はあったが22年続いている。課長から部長、そして今は取締役と主人公をリアルタイムに描いている。

そんなわけで今は取締役島耕作なんです。
はい、初芝電器産業株式会社の取締役になりました。
島耕作という人物がどんな人物なのかはおいといて、このストーリーに登場する、今野輝常なる人物について解説してみよう。

この人物、課長島耕作コミックス第7巻よりショウルーム課主任として登場する。昭和35年入社の高卒社員。昭和45年大卒入社の島とは社歴で10年、年齢で6年のひらきがあるのだが、島の部下として登場する。この人”上に厚くて下に薄い”典型的なサラリーマンタイプの男、島が転勤後ショウルーム課の課長となるも、セクハラ問題が明るみになり左遷。その後は長く登場しなかったが、部長島耕作のフィナーレに近づいてきた時に再度登場する。今度は福岡の系列販社の社長、島が専務と立場が逆転。長年の恨みとばかりに数々の嫌がらせを実行するも島の誠実さには勝てずすべて失敗。そのうち、販社の業績が悪化し、社内の士気が乱れ、業績悪化の責任を取らされ今野は解任された。あと半年で定年だと言うのに。

実は解任をされた時の島とのやり取りが実に興味深い。解任されても自分の非を認めない今野はそればかりか、「島、お前わしを解任するために根回しをしたんだろう。うまく立ち回ったな。」まだ開き直る今野に島は、
「あなたはどうして自分に都合が悪いと全部人のせいにするんですか?」ピシャリと言ってさらに続けた。


このやり取りがあって以降、島と今野の本当の付き合いが始まった。今まで自分の非を認めなかった今野は「人に好かれたことってありますか?君から言われた時衝撃を覚えた。」といって、自分の生い立ちから話はじめる。”上に厚く、下に薄い”彼の性格は、親の愛情が受けられず、寂しさを紛らわすために人をいじめる事で安らぎを覚えていた少年時代に端を発するらしい。大人になってもそれは変わらず、その方法である程度までは出世できたと。しかし、それが間違いだと気づいたのは課長になって以降の事、ある程度部下からの信任がなければそれ以上の出世は望めないと気づいたのだがもう手遅れだから嫌な奴に徹してやろうと。ここまで話した今野に島は、

「もし今までがそうであってもこのまま定年を迎えるのは寂しくないですか?出来ればあと半年、皆に好かれる努力をして、祝福されながら第二の人生をスタートしたくないですか?」という。

以降の今野は、毎日会社に来ては各部署へ花を手向けにやってくる。”職場に花を持ってくるオジサン”そう自分の立場をコミットしたのだ。島の取締役就任のニュースをいちはやく知り、うれし泣きしてしまう。かつてのねたみ感情はなく、島の出世をわが事のように喜ぶ今野の姿がそこにあった。

そして定年退職の日、本当に皆に祝福されて会社をあとにする。「初芝電器産業バンザーイ!」と万歳三唱する今野に島は「最後の花道を飾りましょう」と言ってベンツのオープンカーを
チャーターするなど粋なプレゼントを今野に、感動的なフィナーレを飾る。

と、名キャラクター今野輝常をざっとここまで書いたが、長年犬猿の仲であったこの二人がフィナーレを目前にしてうまく完了していることに着目したい。「人に好かれたことってありますか?」この島の勇気ある一言が今野の人生を変えてしまったのだ。あくまでこれは漫画の世界なのだが、実生活でもこんな経験はみなさんにもあるのではないかと思う。私もどちらかというと、昔は人の痛みを知らずに多くの人を傷つけてきた経験がある。その時の自分の対処の仕方で人との交わり方が大きく変わっていくものです。

「あなたにはやさしさ、いたわりとかないのですか?」と言われた事があった。それも後輩の女性に言われたのが凄いショックでした。ショックだったのだが、強がりな私は、「お前は誤解している」と一喝してしまったのです。それ以降はその女性とのかかわりは一切絶たれてしまったのだが、その言葉の重みを感じるようになったのはそれから5年くらい後のこと。あの時の非礼を詫びたいがその後の消息はわからずじまいでそれも出来ずじまいなのだが、その後の自分の人生の中で15年前のあの言葉は今も生きているし、支えにもなっています。当然その時は島耕作という世界は知らなかったのだが、後に島耕作を読んで今野輝常という人物を触れるにつれ、あの時の事を思い出していた。

今は自分を考え直す機会を与えてくれた彼女の心から感謝しています。





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最終更新日  2004.12.07 10:18:09


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