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2007.10.12
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カテゴリ: 困った話

動物の病気について飼い主さんに説明をしていて、僕の意見がその飼い主さんの期待していたような内容ではなかった場合に「動物の専門家にきいたんだけど・・・」と話を切り出されることがあります。

例えば、ずっと咳をしているワンちゃんがいたとします。 

上部気道炎(いわゆる風邪)や肺炎などの病気もなく、心臓に雑音があると獣医さんは心臓の病気を疑って(もちろん雑音がなくても疑う事はありますが)、きちんと診断をするためにレントゲンやエコーなどの検査をすすめます。

そして心臓の病気だと確定診断がつけばそのワンちゃんにあったお薬を処方します。

その中には一生続けてあげたほうが良いお薬もあるので、「ワンちゃんが少しでも体が楽に快適に暮らしていけるように、心臓の病気の進行を少しでも遅らせるためにお薬は一生続けたほうが良いですよ」とアドバイスをします。

すると「動物の専門家にストレスが原因で咳をすることがあるって聞いたんですけど・・・」と飼い主さんに切り出されることがあります。

その「・・・」には「かわいそうだから検査を受けさせたくない」「かわいそうだから薬を飲ませたくない」「心臓の病気だなんて信じたくない」「咳の原因はストレスだと言って欲しい」という思いがあるのでしょうね。

さらに飼い主さんが「専門家」の意見をかたくなに信じていたりすると、検査や治療が進まなくて困ってしまいます。

もちろんストレスが病気の発症の引き金になることはありますが、まったくの健康なのに純粋にストレスだけが原因で病気になることはほとんどありません。

飼い主さんの話をよく聞いてみると、その「専門家」はトリマーさんだったり、たくさんワンちゃんを飼っている人だったりします。

それは人間で言うと、美容師さんや子沢山なお母さんに病気の事についてアドバイスされているようなものです。

そして、その病気を経験したことがある人なら「ストレスが原因」などとは絶対に言わないでしょう。

もし良いトリマーさんやたくさんのワンちゃんの飼い主さんが質問されたらこのように答えるはずです。

「ストレスもあるかもしれないけど病気だったら大変だから動物病院で相談した方がいいよ」

動物の病気のスペシャリストは間違いなく獣医さんです。

獣医さんに質問しにくいなら看護士さんに聞いたっていいのです。

病院に行くのが大変ならまずは電話で聞いてもいいのです。






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Last updated  2007.10.15 00:30:18
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