ある後追いファンが語る河合奈保子さん

PR

プロフィール

DSCHSKYPARK

DSCHSKYPARK

カレンダー

コメント新着

コメントに書き込みはありません。

キーワードサーチ

▼キーワード検索

2024.11.26
XML
カテゴリ: 河合奈保子
河合奈保子さんは1985年8月7日にNAO&NOBU名義で高橋のぶ(伸明)さんとのデュエットのシングル「君は綺麗なままで」をリリースしました。この曲は、リリース前の時期にあたる7月24日のよみうりランドEASTでのライブ(「感電するゾ熱い夏」)に始まる夏のツアーで歌われたほか、私の知る範囲では「​ 夜のヒットスタジオ ​」でも披露されています。なお、定かな情報ではありませんが、奈保子さんが「​ ミュージックフェア ​」で高橋のぶさんとMILKの二人をバッキングボーカルとして「海は恋してる」を歌ったことがありますが、この時、本来は「君は綺麗なままで」が披露される予定だったのが、同時期に起こった日航機墜落事故の影響で急遽変更されたという話をどこかで読んだ記憶があります。

さて、奈保子さんと高橋のぶさんとの関わりがいつ頃からなのか、正確なところはわかりませんが、前に『​ DAYDREAM COAST ​』の記事に書いたとおり、84年のライブツアーでは、元々デイビッド・フォスターとのデュエット曲だった「LIVE INSIDE YOUR LOVE」を共演しています。これまた定かな情報でないのが恐縮ですが、Youtubeにアップされた録音の中で、何かのラジオ番組(ヤン火ではないとおもわれますが…)で高橋のぶさんをゲストに迎えた際、最初に会ったのがライブのためのリハーサルだったと言っているのを聞いた記憶があるので、それはこの84年のツアーだったのかもしれません。さらに記憶が曖昧ですが、奈保子さんはトランザムの印象からのぶさんのことを「ギンギンな人」とイメージしていたのが、実際に会った時にはTシャツか何かを着たごく普通の人だったので意外だった、というようなことをその番組の中で言っていたように思います(このあたり、記憶のみを頼りに書いているのでご了承ください…)。

86年には「NAO&NOBU/N. TAKAHASHI with TRANZAM II」名義のアルバム『SKY NATIVE』がリリースされましたが、このアルバムA面の楽曲は「君は綺麗なままで」を含む、奈保子さんとのぶさんのデュエット曲で構成されています。さらに、「PURE MOMENT」ボックスのブックレットに掲載されている山田聡さん(日本コロムビアの奈保子さん担当ディレクター)の回想には高橋のぶさんが当時、芸映の原盤ディレクターの立場にあったとの記載を見て、あらためて確認してみると、アルバム『JAPAN』ではアシスタント・ディレクター、『Members Only』ではディレクターとしてのぶさんがクレジットされていることに今さらながら初めて気づきました。山田聡さんによると、当時「高橋伸明さんと、あとはNATURALのギタリストで音楽的にも奈保子から信頼されていた​ 永島広さん ​と、彼女の作りたい音楽をどうやって商品として仕上げていこうかと、よく酒を飲んでは話していた」といいます。ちなみに、アルバム『SKY NATIVE』のディレクターは山田聡さん、B面のアレンジは「永島広 and TRANZAM II」となっていますので、「酒を飲んでは話していた」三人の中から生まれたプロジェクトだったのかもしれません。

それはともかく、「君は綺麗なままで」はオリコンチャート24位どまりで、コンスタントにトップ10内に入っていた当時の奈保子さんのシングルとしては、セールス的に成功とは言い難い作品ですが、単にハウス「とんがりコーン」のCM曲で済ませるには惜しい魅力があります。奈保子さんとのぶさんの二人は共に硬軟併せ持つ表現力と音域の広さがあり、デュエットとして理想的な組み合わせだったと感じられます。普通、女性と男性のデュエットの場合、当然ながら女性のほうが上のパートを歌うことが多いわけですが、この二人の場合、奈保子さんはのぶさんより下の音域でも埋もれない低音の強さがある一方、のぶさんは高音での伸びと力強さが魅力でした。こうした二人の特徴がデュエットの展開に活かされています。「Let's harmony いま輝いて(美しく)」という歌詞そのままなハモりの輝かしさと美しさは、幸いにもDVD化されている85年のライブ「感電するゾ熱い夏」に収録された歌唱で余すところなく発揮されており、もちろん映像ゆえの臨場感もありますが、スタジオ録音をはるかに上回るパフォーマンスになっています。

奈保子さんとのぶさんは、正確な時期は不明ですがFMスタジオ・ライブでの共演もありました。このライブでは「君は綺麗なままで」はもちろんのこと「ANGELA」「IF YOU WANT ME」など他の曲でものぶさんがコーラスで参加しているのが聴けます。「ジェラス・トレイン」でバックの "Jealous Train" のパートをのぶさんが担当しているのも面白いですが、何といっても圧巻は「君の瞳に恋してる(Can't Take My Eyes Off You)」で、これぞライブ!という活力に満ち溢れた素晴らしいパフォーマンスになっています。



<参考文献>
「PURE MOMENT」ブックレット DIRECTOR'S VOICE part2(山田聡)





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2024.11.26 00:00:22コメント(0) | コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: