サラリーマン生活（昭和生まれの昭和育ち）

■コロナ禍がもたらしたネットを利用した消費支出額の増加について

　ネットショッピングの消費支出について、主要品目別に前年比伸び率をみると、「出前」の増加が顕著であった他、「食料品」や「 医薬品 」といった生活必需品が大幅に増加した。また、各種の「ソフト」や「家具」、「 書籍 」、「 家電 」などの、家庭で過ごす時間を充実させる商品の EC 購入も増加した。一方、「 旅行関係 」が大幅に減少した。

　世代別に見ると、３０歳代以下では、「出前」、４０～５０歳代では「 書籍 」や「ソフト」、６０歳代以上は「 医薬品 」の増加が他の年代に比べてより EC 消費拡大に寄与した。

　主な費目別の 2020 年の月別支出額の前年比名目増減率表を下に揚げた。これを見ると、以下のような傾向が見られる。

「 旅行関係 」は 2020 年 3 、 4 月に大きく落ち込み、 10 月には前年に近い水準までに回復したものの、その後はまた落ち込みが大きくなっている。

「 医薬品 」は、緊急事態宣言が発出された 4 月には前年の倍以上の水準に急増し、その後も前年水準を大きく上回って推移した。

「 衣類・履物 」は、緊急事態宣言下の 4 月は外出機会が減ったこともあり支出の伸びが抑えられた面もあるが、 5 月以降に支出額の増加幅が大きくなった。