嘔吐112.

July 18, 2005
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カテゴリ: 幻想即興曲


何かを捧げることはなかった。

気付いた頃には全てが白に染まっていた。

戻ろうとして、戻れるものなど何もないのだと

僕は生まれて初めて知った気がした。


冬の、よく晴れた日だった。

その日も沢山の雪が街を侵していて、永遠さえも僕に感じさせた。

途方もない想いが、まるで穢された世界を罰するように。
荒れ果てた大地をゆっくり静寂へと導くように、


雪として世界を覆っていった。


そしていつもの午後の昼下がり。

全ては終わるのだと、白の華は俺等にそう告げた。



+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*



ありふれた一日が始まると想っていた。

霄は蒼すぎる程晴れていて、季節外れの雪が街を覆っていた。
何年も前に植えた桜の木は、今もまだ春の訪れを待っている。

いつからだろう、
季節が僕等を置いていったのは。

物心ついた時には、いつも僕等は独りだった。

春の温もりも、夏の蝉の疎さも、秋の美しさも何もなく、


其れはとても静かで、とても温かくて。
とても残酷な色だった。


それでも僕等はいつだって、待つことしか出来なかった。
きっとそれ以外の術なんて誰も知っている筈なかった。


+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*




僕は演劇部に所属していて、脚本担当なので。

まだまだ初期段階ですが、
このイメージが唐突に浮かんできたのです(笑)

とりあえず此処に残しておこうと思います。



伊咲夜。





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Last updated  August 20, 2005 06:51:40 PM コメントを書く


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