『どっちにもいい顔をする』 have it both ways ヒラリー・クリントン候補に対する風当たりは強い。 「彼女の大義名分は何なのか」 風のようにクルクルと論調を変えるので、掴みどころがない(slippery)という。 玉虫色というのもslipperyと訳せる・・・私が同時通訳のブースにいたらの話だが。 同時通訳は、「一瞬の言葉のシンボルを掴み、それを繋いでイメージを膨らませて、文章の意味の流れだけを追う」(亡師 西山千の言葉)のが仕事だ。 映画の字幕翻訳者か、手話通訳者のそれに似ている。 だから、辞書に忠実でないばかりか、役立たないことが多いのだ。 spoken artはラクじゃない。
意味論的理解、イメージ・パワー、それに情報力の多寡がより一層問われる。 だから速読が不可欠なのだ。 TIMEの英語のリードが斬れる。 Her opponents say she tries to have it both ways. ヒラリーは共和党、民主党のどちらの陣営にもいい顔をしている。 これはa woman president 共通の行動パターンなのか。 同じTIME誌の21ページで、パキスタンのブットーも両サイドを天秤にかける(play both sidesという)ような発言をしている。 Bhutto, meanwhile, tried to have it both ways. ムシャラフ大統領を否定して、デモだデモだと野次るかと思えば、交渉の余地は残していると匂わせる。 まさに風見鶏だ。 哲学をはっきりさせないから、有名になることが「女の本懐」という政治家らしくない発言になるのだろう。