■果てのない道■
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乱世の時代を書き続けた司馬さん。この国の行き先を案じた司馬さん。そして絶望にも似た日本の未来に、一筋の希望を託して、このような文章を子供達に残しました。それは、歴史は常に国の荒廃の果てに、必ず新しい人間が立ち上がってきたきた事を見続けてきた司馬さんならではの思いでした。 もし「未来」という町角で、 私が君たちを 呼びとめることができたら、 どんなにいいだろう。 「田中君、ちょっとうかがいますが、 あなたが今歩いている 二十一世紀とは、 どんな世の中でしょう」 そのように質問して、 君たちに教えてもらいたいのだが、 ただ残念にも、 その「未来」という町角には、 私はもういない。 君たち。君たちはつねに 晴れあがった空のように、 たかだかとした心を 持たねばならない。 同時に、ずっしりと たくましい足どりで、 大地をふみしめつつ 歩かねばならない。 私は、君たちの心の中の 最も美しいものを見つづけながら、 以上のことを書いた。 書き終わって、君たちの未来が、 真夏の太陽のように かがやいているように感じた。 司馬遼太郎平成11年08月08日放送
2007.07.11
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