ロード・オブ・ザ・ゲラルド
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イラストを描くときの題材なんかに、ヒロイックファンタジーを好んで使わしてもらってるんですが、この場合、みなさんはどういう世界観を想像します?「ドラクエ」や「ファイナルファンタジー」、映画なんかでは「指輪物語」なんかが有名ですが、まあ、大体、「中世ヨーロッパっぽい時代」をベースにした世界観が多いですよね?幻想的、時にはメルヘンな魅力を持つ「中世ヨーロッパ」という時代設定ですが、ちょっと史実を調べてみると、その驚異的な不衛生さ、野蛮さには目を覆いたくなるほど悲惨です。中世ヨーロッパの匂いは糞便の匂い、という人がいます。それほどまでに当時の人々は、排泄物に関して「始末」が悪いものでした。中世ヨーロッパでハーブや香料が発達した背景には、そうした「臭い」を解消する目的があったのです。5世紀ごろに西ローマ帝国が滅ぶと、古代ローマの洗練されたトイレ文化も失われてしまいました。トイレのレベルは古代文明を通り越してほぼ先史時代の水準にまで衰退してしまったのです。構造も、穴が糞便槽に直結しているだけの単純なものとなり、構造によっては通行人に「黄害」が及ぶこともあったといいます。こうした汚物を処理するために、中世ヨーロッパの都市では豚や羊が飼われていました。特に豚は人糞や生ゴミを「処理」するものとして重宝がられたといいます。もっとも、当時の豚は「豚」というよりは、剛毛や牙の生えた「イノシシ」に近いものであったらしく、市民の中には、彼らに追突されたり、牙で引っ掛けられたりして大怪我する者が少なくなかったといいます。これが庶民レベルだけの話かというと、全然そうではなくて、王侯貴族もまったく同じようなものでした。あのベルサイユ宮殿にだってトイレがなかったのです。こんな不衛生な環境で、疫病が流行らないわけがありません。案の定、ペスト(黒死病)とコレラが全ヨーロッパで大流行し、魔女狩りなどに代表される阿鼻叫喚の地獄絵図が展開されるわけですが、それはまた別の機会に…
2007/03/23
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