「何が?」
「綺羅の歌姫」
「…買えなかったの!?」
「いや、それは大丈夫。 もう一軒にダッシュして来ましたので。 はいどうぞ」
「狐ちゃん! グッジョブ!」
「いやぁ、もう一軒にはのこってて良かったですよ~」
「狐ちゃん? 私、6~8箱くらい欲しいとは言ったけど、何も10箱も買ってこなくたって…」
「いやぁ、此処で逃したら次にいつ手に入るか分らないと思ったら無意識に『10箱で!』って言ってました。 店員さんに「10…“箱”!?」と聞き返されましたけど」
「そりゃ店員さんもビックリよね」
「ビックで買ったんですけどね」
「ダジャレかい」
「失礼」
「じゃあ早速デッキ組んでくるわね」
「でも今日は相手出来ませんよ?」
「何故に!?」
「ほら、こんな時間」
「あらホント。 ってか狐ちゃん、こんな時間まで何やってたのよ…」

「軽いトーンで言うのね、そういうこと」
「喧嘩と言うかお互いの意見の食い違いだったようですけどね。 気に障ること言われたんでついカッとなって」
「今は反省してるって?」
「そんなとこ」
「お疲れ様でした」
「と言うワケなので、明日辺りファイトしましょう!」
「望むところ! さーて、じゃあ代わりにサクでも誘うかな」
「サクヤさん来るんですか!?」
「狐ちゃんはもう寝ないとね。 明日お仕事だもんね~」
「くそぅ…休もうかな」
「サボるな」
「あ~サクヤさ~ん!」