2026
2025
2024
2023
2022
2021
2020
全2件 (2件中 1-2件目)
1
私が《曹操注解・孫子の兵法》をまとめた動機は、 すでに本書で明らかにしたように、当時、最も日本で普及していた岩波文庫の『孫子』に対する反論であったが。 銀雀山竹簡をみれば、その異同はかなり明らかになっていた。 特に竹簡には《背→背逆》と明記があるのに、「北→逃走」と宋本テキストの字句を変えていない。 テキストを修正しなければ解釈は変更できない。 岩波文庫がやったテキストの修正は唐時代の発音で、韻文のように文字を入れ換えるという、 封建時代の注釈家たちの作業の延長戦だった(笑) 私はこういう文芸家ずれした世間知らずのお馬鹿さん→お偉い文学博士の解釈に義憤をおぼえた。 さらに、私が北京の中国人民大学にいたときのこと。 私は日本の静嘉堂文庫の許可を得て、世界最古の《孫子・武經本》のファクシミリのコピーをいただき、 その一部を北京大学の孫子研究の大家、李零教授に献呈した。 本書の解釈では、当の李教授をこてんぱんにやっつけているが。 まあ、これがキックオフだったわけだ。 人民大学に拠点をもって、孫子の竹簡本に向き合っていたとき、 大学の知人に話題の映画に誘われた。 それがこの謝普監督作品《阿片戦争》だった。 いまでも鮮烈なシーンがラストにある。 阿片戦争の最終決戦、虎門要塞でのイギリス艦隊と清國軍の戦い。 香港島を奪回しようとした広州水軍の関天培提督。 「私の家財をすべて銀に換えた」 銀塊の山をうしろに、居並ぶ兵士たちに、こう演説した。 「イギリスの戦艦をやっつけた兵士にすべて分け与えるぞ」 深くは調べなかったが。 たぶん誇張のない事実なのだろう。 これは《勝兵は血を朱となす》という本書の銀雀山竹簡の解釈以前の、 「将軍は私財をなげうって兵士たちに破格の報奨をすべし」という考え方に基づいている。 だから阿片戦争は負けたのだよ。 私は心の中で涙を流した。
Aug 9, 2014
今日、8月7日は『曹操注解・孫子の兵法』新装版の発売日です。 装丁デザインをシンプルに変更した他は、 内容は変わりません。 ぜひ書店でお買い求めください。 月並みですが(笑)
Aug 7, 2014
全2件 (2件中 1-2件目)
1