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tajim

tajim

Jul 20, 2005
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現在イギリスで大きな問題となっていることのひとつに、「MRSA感染」がある。よくニュースで耳にする言葉だけれどはっきりと意味が分からなかったので、調べてみることにした。

MRSAとはMethicillin-Resistant Staphylococcus Aureusの略で、どうやら抗生物質に耐性のできたバクテリアの一種を言うらしい。黄色ブドウ球菌という普段は皮膚や鼻に住む無害なバクテリアが、身体に入り込んで病気を引き起こす。問題は、抗生物質が効かないこと。思うように治療ができない。そして、死に至る場合もある。

なんでそのMRSA感染が問題になっているかと言うと、イギリス国内でこの抗生物質に耐性のあるMRSAが急増しており、過去10年の間に死亡件数は4倍となっている。この勢いで増え続けたら数年後には恐ろしいことになる。(グラフはNational Statistics Onlineより)

mrsa



このバクテリア急増の原因のひとつには人が何十年もの間、抗生物質を取り続けてきたという事実があるという。バクテリアは常に進化し続けるので、抗生物質を浴び続け、とうとう耐性のある強い種ができてしまったということか。

そして、主な感染源としてあげられるのが、病院。全く関係のない病気や怪我で入院し、MRSAで死亡する患者が少なくないと言う。MRSAは、傷口や血、皮膚や目から感染する。病人、怪我人、免疫の弱っている人の多い病院で感染が増えるのも仕方がない。患者から患者へ渡り歩く医者や看護婦、病人が共用するトイレなど、考えられる感染源はとても多い。政府は予防対策として病院スタッフの意識、病棟の清潔さを向上させることを一番にあげた。患者一人ごとに手を洗う、掃除を徹底する、特に病室ごとに掃除用具を変える、隔離病棟の掃除用具は別の病棟に持ち込まない、など。
ところが一向に感染は減らない。

そこでイギリスお決まりの「潜入調査番組」が出た。前回の郵便局もそうだが、イギリスは本当にこの手の番組が多い。政府や警察がやらない調査をテレビ局がやる。テレビ番組が政府を動かすことも多いから偉いものだ。
今回はもちろん「病院の実態」を探るもの。どうしてMRSA感染を防げないのか、というのがメインテーマ。

内容はぞっとするものでした。流石に医者や看護婦は意識が行き届いている。でも、全く無頓着なのが掃除をするスタッフ。新しいスタッフには病院側からきちんと説明、教育がされる。でも、実際の仕事場ではできる限り早く仕事を終わらせようと、全くルールを守らずに、病室から病室を同じモップで掃き隔離病棟まで一緒くたにする。掃除婦として潜入しているリポーターが「MRSA予防は?」とか「モップを変えなくて良いの?」と聞いても「そんなこといちいちしてたら夜中までかかるわよ」と言う感じ。危機を感じたリポーターが病棟長にその事実を告げると、翌日他の掃除スタッフから「告げ口した」と無視される始末。これでは予防なんかできるはずがない。



こういうイギリス人の意識を変えるにはどうしたらいいんでしょうね。24時間監視カメラでも設置しないと変わらないかもしれない。こんな背景があるからこそ、この手の「潜入調査」番組が流行るんだし、必要なんでしょうね。一般市民による抜き打ちテストのようなものかもしれません。
こんな国では病院に行くのも怖くなってしまいます。





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Last updated  Jul 20, 2005 07:24:37 PM
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