どうしてこれを二種類と呼ぶかというと、片方は「自然な」間違い、もう片方はそうじゃないから。 例えば英語の文法ルールを覚えるとき、I do, You do, He does, They doと、ひとつずつ覚える人は少ないはず。 普通は「三人称現在単数だけはdoes。それ以外はいつも do。」と覚えるものだ。 その方が脳の容量を使わないで済む。
だからHe do、You was、 I writed、 It's the baddestなんていう間違った文法は、ネイティブの子供や(一般に教養がないといわれる)大人も使う。 これは本当の意味での間違いではないともいえる。 ネイティブが使うのだし、使っても意味が通るから。 「教養がない」とか「階級が低い」という印象を与えるかもしれないが、それは社会的、政治的な力が加えるもので、言語そのものの質には関係ない。 一昔前に、ある一定の教養を持ったイギリス人達が「自分たちがしゃべっているのが正しい英語」だと決め付けて他を「間違い」としただけで、他のイギリス人はずっと何百年もYou wasと言い続けてきたのかもしれないのだから。そういう人達は大抵「私たちはまともな英語をしゃべらない」と卑下したりするが、それも大きな間違い。母国語をしゃべっている限り、それは「間違い」とは呼べない。色んなバリエーションがあるというだけの話だ。 日本でしつこいくらい「間違い」だと教えられてきた文法をネイティブが普通に使っているのだから、誰でも最初は驚くだろう。
それに対して、外国人しかしない間違いというのがある。 They doesn'tというような自然な方向に逆らった間違いだったり、母国語の文法をそのまま適応したことによっておきる間違いなど。 日本語の文法を英語に当てはめて I this like.といったらそれはやっぱり間違いだ。 三人称現在単数のsを付け忘れてもいいが、SVOの順番を変えちゃいけない。 こういう間違いはもっと英語の基本に関わるので、間違うと通じない、誤解を与える、と言う恐れがある。