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ブログを引越しするとこに決めました。 遊びに来てくれる愛する友人たち。いつもありがとう。 このブログを通して出会えた方々。いつもコメントをくださる方々。こっそりと覗いてくださる方々。ありがとうございます。 こちらのローマにも、ふらりとお寄りくださいませ。 http://fdterra.exblog.jp/ Frutti della Terra
Jan 15, 2008
柔らかーく茹でたタコと、蕎麦のパスタです。 しゃきっと茹でた蕎麦の香りと、タコの風味が、さわやかなハーブ、ミントとよく合う、美味しい和風パスタ。 材料 (2人前)・茹でタコ 300g (一口サイズに切っておく) ハーブたち(A)・ニンニク 1かけ・ローズマリー 1ふさ・タイム 1ふさ・ローリエ 1枚・オリーブオイル 大1・胡椒 ・すったペコリーノチーズ 2つまみ・刻んだミント、パセリ ・オリーブオイル ・蕎麦 2束 作り方 1.フライパンにオリーブオイルを注ぎ、弱火でハーブたち(A)を炒めたら、茹でタコを加え、さっと火を通す。タコが硬くならないように、常に弱火で。2.普段よりもさらに硬めに茹でた蕎麦を、1.のフライパンに入れ、ペコリーノチーズを加えて混ぜ合わせながらさっと炒めたら、お皿に盛り付ける。3.オリーブオイルをたっぷりとかけ、ミント、パセリをふったら出来上がり。 使ったオリーブオイル Russo(ナポリ)-L'Arcangelo おすすめワイン Hauner(メッシーナ、シチリア)-Carlo Hauner 2005 ○○○○ 参加しています
Jan 13, 2008
1月6日は魔女の日。外は雨だし、こんな日はお菓子を作りましょうか。イタリアではクリスマスの時期ににナッツ類(胡桃、アーモンド・・・)をよく食べます。ヨーロッパ全体の風習でしょうか? 家にたくさんあったナッツで、魔女のお仕置きにちなんだ黒砂糖のケーキを作ってみました。 材料・薄力粉 100g・全粒粉 50g・バター 100g・黒砂糖、または三温糖 50g・蜂蜜 大さじ2・卵 2つ・干しブドウ 100g (ぬるま湯に漬けて柔らかくしておきましょう)・お好きなナッツ類 50g・ベーキングパウダー 小さじ半 ・洋酒(ブランデー、ラム、マルサーラなど) 大さじ1 作り方 1.室温に戻しておいたバターを、泡だて器でクリーム状になるまでまぜる。2.砂糖、蜂蜜、卵,アルコール(今回はマルサーラを使いました)の順に加え、そのつどまぜあわせる。3.干しブドウ、ナッツ類を加え、さらにまぜる。4.ベーキングパウダーを振るい入れ、まぜ合わさったら 、型に流し込み、180度のオーブンで35分。 オーブンから漂う香ばしいナッツと黒砂糖の香り!朝のコーヒーとぴったりです。 デザートワインと楽しむなら -Valentino Butussi(フリウリ州・ウーディネ)-Colli Orientali del Friuli Picolit 2005 ○○○○-Feudi di San Gregorio(カンパーニ州・アヴェッリーノ)-Privilegio 2005 ○○○○ 参加しています
Jan 7, 2008
2008年は、私達が今まで心をワクワクさせながら語っていた計画を、ゆっくりとかたちにしていく、そんな年となりますように。 その始まりとして、友人とのコラボレーションのもと、試食会を開くことになりました。 テーマは、"Il moscato incontra i formaggi siciliani" 「モスカートとシチリア産チーズの出会い」 モスカート: Moscato di Pantelleria Turbe` (Salvatore Murana)チーズ: Ragusano D.O.P stagionato, Provola dei Nebrodi ローマにいらっしゃる方、機会がある方は、どうぞお気軽にお寄りください。お待ちしています。 I Cento Passivia Macerata, 44 (Roma Pigneto) tel. 06.70613736cell. 346.3579836e-mail. lorenzosicilia@tiscali.it 1月20日(日) 5:30~ オープニングに、シチリア産のチーズについてのちょっとした説明会を準備しています。 参加しています
Jan 6, 2008
皆様は、どんな年末年始を過ごされたでしょうか。私達の大晦日は、それぞれ手料理を持ち寄って仲の良い友人達と楽しみました。 白ワインから始まり、メインの子羊の肉には赤ワインを、12時には花火と共にスプマンテ、そしてお終いには私が大好きなデザートワイン。例年のごとくお酒は外せないけれど、みんな美味しくゆっくりたしなむようになったみたい。数年前はまだ頑張って無茶をしていた男性陣も、結婚したり、お父さんになったり・・・人生の変化とともに落ち着いてゆくものですね。 そんなクリスマス、大晦日のお祭り気分もそろそろ終わりかな。なんて思っていると、明日はベファーナ(Epifania、1月6日のキリスト公現のお祭り)。本来はカトリックの祝日ですが、今となっては子供の楽しいお祭り。1月5日の夜、子供達が暖炉の横にかけておいた靴下に、魔女が良い子にはお菓子を、いたずらっ子にはお仕置きに石炭を、入れに寄ってくれるのです。この季節になるとお菓子屋さんにごろごろ並ぶ黒砂糖の塊こそ、このお仕置き。魔女と聞くだけで興奮してしまう私にとっては、クリスマスよりもわくわくするお祭り。小さい自分は、きっと何よりも黒い塊を欲しがるでしょう。 そして年末の猫騒動の張本人とはこの子、エリック。夫のマンマが旅行に出掛ける時に預かるおでぶさんと一緒に、やって来ました。ひどい風邪を引き、具合が悪そうだったのを、道端で拾われた美しい赤毛の子。 てっきり獣医で検診を受けてから来ると思っていたらどっこい、鼻水じゅるじゅる、そしてノミまでも抱えて我が家に来ました。結局私達が検査に連れて行き(鼻水以外は健康体で一安心)、治療し、その他の猫達にもフロントラインを買い・・・。 「可愛そうだから」その甘い言葉だけでは足りない。道で抱き上げた時点で、まずはその子の健康を考えてあげること(飼うにしても、そうでないにしても)、そしてそれはその他の猫家族の健康にもつながる。 特にこういう事に関しては白黒はっきりしないと気が済まない私が、そうお説教した結果、エリックはやっとマンマの猫となりました。良かったね、ずーぴー鼻水エリック。 動物も私達と同じ生き物。責任を持って、家族に迎え入れてあげましょう。 参加しています
Jan 5, 2008
Buon anno nuovo! 2008 明けましておめでとうございます。 サン・ピエトロ大聖堂を右下に眺めながらジャニコロの丘を登ってゆくと青空の下に広がるローマに出会える。澄んだ青の美しいグラデーション。 今年はどんな年になるのでしょう。 こんなふうに広い視野を持って足元の彩りの美しさに心躍らせ遠くを眺めることも忘れずに 日々を大切にしてゆきたい。 皆様にとって、良き2008年となりますように。今年もどうぞ、よろしくお願いいたします。
Jan 1, 2008
親戚と過ごすクリスマスが過ぎると、今度は友人と過ごすCapodanno(大晦日)のディナーに、話題がくるりと変わるイタリア。 24日に会った友人には、「31日は、なに食べようかっ!?」 とさっそく聞かれ、「まずクリスマスのディナーを楽しんでからにしようよぅ。」と笑ってしまったほど。 集まってわいわいするのに命をかける国民です。本当に大好きなのねぇ。 今日は、クリスマス用に試してみて気に入った、タコの茹で方をご紹介。柔らかーく、美味しく仕上がりますよ。 日本でも有名なイタリア料理シェフ、Claudio Sadlerのレシピ本を参考にしました。 シェフの料理なんて難しくて・・・と思いがちですが、基本はシンプルで、そして家庭でも作れるように分かりやすく書いてあるレシピ本シリーズ。「パスタ」「魚介類」「ドルチェ」、と分野ごとに分かれていて、彼おすすめのワインコメントも嬉しい。私が一番好きなのは、やっぱり「Dolceドルチェ」。面白いアイデア、美しい彩り、めくるめく甘い世界と、お皿の模様が創りだす魔法の世界。模様が描かれた器よりも、ついシンプルなものに駆け寄ってしまう私にとっては、目を見張るような、楽しい驚きの世界です。 タコの茹で方 材料・タコ A ・水 2L・ニンニク 2かけ・玉ねぎ 1つ・ニンジン 1本・セロリ 1本 B・塩 大さじ半・バルサミコ酢 大2 1.(A)を鍋に入れて強火にかけ、煮立ったら(B)を加える。2.鍋にタコを頭から1秒間入れ、すぐに出す。火は強火のまま。3.これを3回繰り返したら、タコをお鍋に中に残し、火を消す。4.30分後にタコを鍋から取り出し、水ですすぐ。 Sadler "Pasta e primi piatti" "Le ricette di pesce" "Le ricette per il dolce" (GIUNTI) 参加しています
Dec 28, 2007
クリスマスイブの24日は魚料理、そして25日のお昼はお肉料理。それがイタリアの年末の伝統です。そしてローマといえば、メインはやはりAbbacchio(「アッバッキオ」ローマ地方の子羊料理)。 今年の我が家のクリスマスメニューは、こうなりました。 お肉の前に、まずCappone(「カッポーネ」去勢した雄鶏)のブロードとトルテッリーニのStracciatella(卵を溶いたスープ)。野菜とことこと煮た美味しい出汁が、身に染みます。 そして今日の主役、子羊の腿肉。肉の内側にに細かく刻んだピスタチオとハーブを塗って巻き込み、タコ糸で留めたら、ローズマリーを散らしたジャガイモと一緒にオーブンで焼いたもの。ミント風味のアーティチョークソースを添えて、さっぱりと。 食後のおつまみにはチーズを。黄色いのは、サフランと胡椒の香りが美味しいPiacentinu。もう一つは、Moscato(「モスカート」)を作る時に余るZibibbo(デザートワイン用の葡萄)の皮で香りを付けた、羊のチーズ。どちらもシチリアからやって来ました。 味わう1時間前に冷蔵庫から出しておくと、ぷーんとすてきな香りが漂い、チーズをより美味しく楽しめます。 子羊の肉におすすめのワイン Felsina (トスカーナ) - Fontalloro 2001 ●●●●● 参加しています
Dec 26, 2007
クリスマスの朝。ローマは日差しが気持ちの良い青天です。いつも読んでくれる友人達、遊びに来てくださる皆様、メリークリスマス!! こんな姿でのご挨拶で、失礼いたします。あぁ、朝のお風呂は気持ち良いにゃぁー。 23日の夜、11時までかかって下準備したクリスマスディナーは大成功。今朝も早くからPranzo(お昼)の準備です。ことこと、ぐつぐつと。
Dec 25, 2007
ほうれん草の季節ですね。ぼこぼこと彫が深くて厚い葉を、かりかりと噛みしめるのが好きです。 冬は熱を通した野菜をよく食べますが、たまには生をそのままもよいもの。葉っぱが欲しいなぁ、なんて時は、ほうれん草。旬のオレンジ、とっておいた柘榴をそえて、まるでクリスマスリースのようです。お魚、またはお肉料理が多いクリスマスメニューとあわせてどうぞ。 材料 ・ほうれん草 300g・オレンジ 1つ・柘榴 1つ ・松の実 ぱらぱらと 味付け・オリーブオイル、バルサミコ酢、塩
Dec 20, 2007
ローマのクリスマスの景色といえば、やはりナヴォーナ広場。暖炉に下げたい縞々靴下や、プレゼントにぴったりな小物たちがゆらゆら揺れる屋台が立ち並び、賑やかな憩いの場となります。 ピンクの綿飴を片手に、射撃ゲームに興じるおチビさんたち。そういえば幼い頃は、このピンクの雲に強烈に憧れました! 知らないものに憧れるって、いいことです。すぐに手に入れるのではなく、こういう楽しみ方を教えてくれた両親に心から感謝。 日が傾きだした紺色の空に、ぐるぐると浮かび上がる昔ながらのメリーゴーランドは、広場の主役。馬の上から満面の笑顔で手を振る小さな女の子と、一生懸命走りながらそれを写真におさめるお母さんに出会いました。なんとも暖かい風景。少々目が回るけれど! ナヴォーナ広場は、馬と水のスペクタクルが繰り広げられた古代ローマの競技場だった。だから楕円形なのですね。その後中世には市場と化し、現在はベルニーニの噴水が水の遊びを見せてくれる市民の広場。古代から人が集り、今につながるそこに立つことには、きっとなにか意味がある。 さて、クリスマスまでもうあと数日ですね。友人達も、親戚も、会えばクリスマスディナーのメニューの話に興じるのがまた、この季節の風物詩であります。我が家でもそろそろ決めなくてはね。「何をたべさせてくれるのん?」と、猫達も待ちかねているので。 皆さんは、どんなふうに過ごしますか? 参加しています
Dec 18, 2007
なぜか寒い季節がやってくると食べたくなるのが、このローマ庶民料理。Trippa alla romana(ローマ風牛の胃袋煮込み)。alla milanese(ミラノ風)など、イタリア各地に特有のトリッパがありますが、ローマ風はトマトソースで煮込んだもの。おばあちゃんから、お母さん、そして娘へと代々伝えられるレシピは、各家庭によって変わるけれど、私達が一番好きなのは友人ステーファノのおばあちゃんが作ってくれる、こってり版。 いつも悠々と煙草をくゆらす彼女は、75歳のromana。その貫禄に私達「孫ども」は、ただひれ伏すのみなのです。おばあちゃん、いつも可愛がってくれてありがとう。 ソースがこってりするまで煮込んだら、パンとサラダで満腹、幸せな夕ご飯。ペコリーノチーズとミントを忘れずに! 材料 (4人分) ・牛の胃袋(トリッパ) 500g 新鮮でほりの深いものを選びましょう。 (A)・ニンジン 1本・セロリ 1本・ニンニク ひとかけ・エシャロット 1つ・グアンチァーレ(豚の頬)、またはベーコン 150g・ローリエ 1枚・唐辛子 1つ ・トマトソース・ミント 2つまみ・すったペコリーノチーズ お好みで 1.フライパンでオリーブオイル大1を暖め、材料Aを入れて香りが立ってくるまで中火で炒める。2.牛の胃袋を一口大に切り、加え、さらに炒める。3.トマトソースを加え、蓋をし、とろ火でゆっくりと煮る。焦げないように、たまにかきまぜましょう。4.1時間弱煮たら、ミントを加え、もう10分煮たら出来上がり。ベーコンの塩味があるので、私達は塩を使いませんが、必要なようだったら塩・胡椒で味をととのえてください。5. お皿に盛ってから、チーズをお好みで。 おすすめワイン ソムリエである夫の協力を得て、メニューを紹介するたびにワインもコーディネートしてみることにしました。●は、AISイタリアソムリエ協会出版の「DUEMILAVINI」(ワインガイドブック)に載った評価を示します。5つが最高点です。ちなみに○は白ワイン。 ボディーがあり、ビロードのように柔らかいタンニンが美味しいこの赤ワイン。2003年はとても暑い年だったため、例年よりも甘味が増し、この塩味が強いメニューにぴったりです。 - L'Olivella(フラスカーティ、ラツィオ州)- Cesanese ">" 2003 ●●● 参加しています
Dec 14, 2007
パンテオンのバールもきらきら だんだんとクリスマスが近づくにつれ、ローマの街もきらびやかになりだします。今日は散歩中に見付けた、素敵なショーウィンドウのご紹介。 パンテオン広場の近くの生地屋さん。松ぼっくりの皮で作られたツリーを見付けました。私の好みにはちょっと派手だけれど、とても素敵な模様の生地が揃うお店。目印は、入り口で口を開けて眠りこけるワンコです。 子供服のお店にいた白熊。そういえばもうすぐフィリップ・プルマン原作のライラの冒険物語、「黄金の羅針盤」が公開になりますね。目まぐるしく展開する物語に飲み込まれそうになりながら、むさぼり読んだ大好きな冒険物語。頭はくらくらフラフラ。そのなかの登場人物の一人、勇ましくも紳士な白熊に私は惚れてしまったのです。残念ながら(?)原作を読んでしまった映画には、毎回幻滅するのですが・・・この映画は是非見に行ってみよう。白熊に会いに。 ハーブ店で見付けた素敵なクリスマスリース。ため息がでるほど丁寧な作り。来年こそはゆっくりとパーツを集めて、作ろうかしら。 と、街はクリスマス気分一色ですが、ここ数日イタリア全土で大変なことになっています。トラック運送会社が雇用状況の改善、そして賃金の引き上げを求めてストを起こし、高速道路までもストップさせてしまいました。このためにスーパーには食品が届かず空っぽ、ガソリンスタンドの燃料も底を尽き、そこいらじゅうで車は止まってしまうし、人はパニックで殺気立ち、みなさん喧嘩腰。夫も「こんな状況は始めて見たよ!」とびっくり。彼の仕事場もストップしてしまったので、ここ数日は家でゆるりゆるり。明日にはストが終わり、普通の状況に戻り始めるとのことで、ひとまずは安心ですが。
Dec 13, 2007
モリーゼ州の旅で出に入れたマルメロは、我が家にすてきな香りを漂わせ、しばらく私達を楽しませてくれました。外から帰って来て玄関のドアを開けると、ふわっと感じるこの芳香。なんとも幸せな気分になります。 モリーゼの市場でこの果物に駆け寄ったその訳は、このお料理。 ロンドンから楽しいお料理ブログを発信なさるMelocotonさん(「ハギスはお好き?」)が教えてくださった、Salahiさん(「ギリシャのごはん」)のマルメロレシピです。ローマを旅立ち、ロンドンを経て、ギリシャまで。 柔らかな豚肉、スパイスの香り、マルメロの甘み、そしてほのかな酸味がよく合い、とっても美味しかった!Melocotonさん、Salahiさん、どうもありがとうございました。 このレシピにおすすめのイタリアワイン豚肉のこってり感をさっぱりと楽しむために、赤ワインの程よいタンニン。シナモンの甘い香りにはバリックの芳香。マルメロの甘味には、心地良い酸味を。フリウリ州のワイン2種類を選んでみました。 -Russiz Superiore (イタリア、フリウリ州) - Collio Rosso Riserva degli Orzoni 2003-Villa Russiz - (イタリア、フリウリ州) - Collio Merlot Graf de la Tour 2004
Dec 10, 2007
道の途中で、また不思議な岩山に出会う。ここにも人が住んでいたのでしょう。ぽこぽこと洞窟が掘られています。今までに見たことのない風景は、なぜか小さい頃大好きだった絵本の世界を思い起こさせる。 そして日が暮れる頃、トリュフを採る2人の若者と知り合いました。Vado a tartufo. トリュフに行く。つまり、「トリュフを採りに行く。」初めて聞く言い回しだな。フェルナンドは幼い頃から父親と一緒に森に入り、トリュフの採り方、採れる場所を習ってきた人。そう、これはきっと職人技なのかもしれません。トリュフ採りに「なる」ではなく、「うまれる」。 そして彼らを助けるのは、信頼のおける犬たち。 今年は雨が多い年だったので、白トリュフはめっきりだめだったのだそう。質は少し劣るけれど、来年1月頃からがシーズンの黒トリュフに期待している2人。残念ながらこの日の朝も不猟で、実物の香りを嗅ぐことができませんでした。 ピエモンテのと比べると、知名度がとても低いモリーゼの白トリュフ。「まずは州がその価値に気付いたのが遅かったんだよね。僕のおじいちゃんなんて、ジャガイモ畑を耕しながら出てくる黒い玉を、腐ったジャガイモと勘違いして捨てていたんだってさ。臭い!! なんて言いながらね。信じられる?」どれだけ素晴らしいもの、美味しいものが眠っていても、それを皆が団結して紹介しないことには、埋もれて終わってしまう。例えばトスカーナのワインは、「トスカーナ産」であるだけで売れる。こうした現実の中で、本当によいと思うものを紹介していくのには、どうして美味しいのかを説明する努力が必要ですね。 白くつややかで、香りが凝縮されたモリーゼの白トリュフ。その美味しさを届けるために、彼らとコラボレーションしていきたいと思っています。 さて、そろそろローマへ帰る頃合いでしょうか。我が家の猫2人も、首を長くして待っていることですし。 マルメロの香りにつつまれた車の中で、この旅を振り返りながら。
Dec 8, 2007
Pietracupaから車を20分ほど走らせると、うってかわって賑やかなTriventoという町があります。日曜日だったので、青空市場は人でいっぱい。そろそろクリスマスの食材探しの季節ですものね。私はマルメロの山を見つけ、一目散に駆け寄る。どうしても作ってみたいレシピがあったし、来る年のために喉用シロップも準備しておきたかったので、多めに買い求めることができて大満足です。 町の中心を横切る石畳の階段、そして左右に展開する家々と、こちょこちょ路地。中心部にはもちろん車が入れないので、悠々と暮らす猫達にも出会いました。 塀の上から、「あなたたち、だーれ?」とばかりに私達を眺めるのは、ころりんシャム猫。澄んだコバルトブルーのお目目が、とても美しい方でした。 石の壁にはめ込まれたポスト。シンプルできれい。 ゴーン、ゴーン・・・ミサの終わりが告げられると、町にはさらに人が溢れだす。「どこへゆくのー!もうすぐお昼よ」と叫ぶマンマをよそ目に、石の階段をまりのように転がってゆく子供たち。小さい町だけれど、ここにはVita(生活)がある。先ほどの不安感が、少しでもかき消された、暖かい瞬間でした。
Dec 8, 2007
秋の青天に恵まれた今朝は、Pietracupaを散歩しましょう。 Pietra = 石Cupa = 暗闇の、暗黒の・・・おお、こわい。 「洞窟が掘られた岩山」という意味を持つこの町の名称。紀元後6世紀に、修道士たちが岩を掘り、そこで生活を始めたことに由来します。 中世(1150年)には、この岩の頂上を中心に80家族もの農民が集まり、Guglielmo家による封建政治が始まる。1360年、最初の教会San Gregorio建設。14世紀から15世紀にかけては強い地震が何度かこの町を襲い、教会は崩れてしまう。1695年、岩山に添うようにして現在の教会、S.Antonio Abateが建てられた。70年代には、教会の地下にあるいくつかの洞窟の中から、Cripta(クリプタ)が発見される。古代には住居、宗教裁判所、牢獄、処刑所、そして第二次世界大戦中には防空壕として使われ、その後閉鎖されてしまったクリプタ。現在は修復され、祭日のミサが行われる町民の空間に生まれ変わりました。来るたびに閉まっているこのクリプタ。今回も上の教会でミサが挙げられていたため、残念ながら入ることができませんでした。また次回のお楽しみとしましょうか。 この町の現人口は、きっと10人にも満たない。1800年代から、住民は仕事を求めてローマ、ナポリなどの大都市に移りだし、アメリカへ新しい世界を夢見て旅立った人も多かったようだ。高度経済成長期の後、ますます農文化が消えつつあるイタリアで、こうした小さな町の高齢化、そして過疎化は大きな問題。Pietracupaに来るたびに、小枝を背負い真っ白な石畳の道を帰途につく老人に出会うたびに、この先どうなるんだろう、と町の未来が心配になるのです。 私はこの香りに満ちた空気が木枯らし色の屋根を超えて広がる土の曲線が 石畳の街道のまぶしい白が好き。 美しい静けさが、忘れ去られたものとならないことを、切に願います。こうしたイタリアの小さな歴史が、消えてしまわないように。
Dec 8, 2007
クリスマスにはちょっと早いけれど、Nonna(おばあちゃん)に会いに。ローマの喧騒から離れて、山の澄んだ空気を吸いに。そして仕事もかねて、モリーゼ州へ行ってきました。 午後3時にローマを車で発ち、ローマ近郊の田園風景を黄金色に染める葡萄畑、渋い柿色が美しい紅葉を眺めるうちに、白い岩に覆われた山々と、その頂上に点在する小さな町たちが見えてきたら、そこはモリーゼ州。谷間と平野で起伏に満ちた土地には、オリーブ畑が。内陸部のなだらかな地帯には、ぽこぽこと白い羊たち。昔から農業を生活の糧としてきた農民達の土地です。 旅の途中で、ちょっと寄り道。「釣り人の血が騒ぐー!」と、大興奮する彼。ごろごと転がる巨大な岩に囲まれ、まるで中世が舞台のおとぎ話の小人のようです。この白い岩は、積まれて家の壁となり、敷かれて町の道となり、強い風から屋根を守る重しとなる。彼らを取り囲む石とうまくつきあう、モリーゼの生活。 車を走らせて3時間。そろそろ山の闇が深くなってくる頃、標識も街灯もない細い山道を迷いつつ(本当に!怖かったー)、どうにかおばあちゃんの住む町、Pietracupaに着く。肌をぴりりとかする冷たい空気、暖炉で燃える木の香り、そしてNonna(おばあちゃん)の暖かい抱擁が待っていてくれました。フェンネルの香りが美味しいモリーゼ産のソーセージと、ジャガイモのオーブン焼きを頂いたら、今日はここまで。明日の予定はPietracupaと周辺の町散策、そしてトリュフを採る2人の若者に会いに行ってきます。暖炉の火に当たりながらうとうとと・・・おやすみなさい。
Dec 4, 2007
エキストラバージンオリーブオイルの品質は、酸度、過酸化物などの値を化学的に分析することによって知ることができますが、台所でそんな化学実験をしているわけにもいきませんね。そこで今日は、皆さんが家庭でできる美味しいオリーブオイルの見分け方です。 注意点は、オリーブオイルのみをテイスティングすること。他の食べ物とあわせると、オイルそのものの風味が隠れ、感じにくくなってしまいます。 1.グラスにエキストラバージンオイルを少量たらし 紙で蓋をしてしばらく待つ。もし室温が低いようだったら、グラスを手で包み、少し暖めてあげましょう。香りが立ち上がりやすくなります。 2.まずは香りを嗅いでみよう。美味しいオイルの芳香としては: オリーブの実、野草、ハーブ、野菜、アーティチョーク、トマト、アーモンド・・・・など。好ましくない香り、つまりオイルの欠点とされる芳香は: 油、ビンの臭いなど。 3.次は味見をしてみましょう。先程感じた香りが、口の中でも感じられるはずです。そして苦味(アーティチョーク、チコリ・・・)、辛味(白胡椒から唐辛子まで)を楽しみましょう。これらの風味は決してオイルの欠点ではありません。オイルそのものの香り、風味を楽しんだら、どんなお料理とあわせたら美味しいか、想像してみるのも楽しいですね。気を付けて味わってあげると、それぞれがなんとも個性的なのが、オリーブオイルの魅力です。 あまりピリピリするオイルが苦手な方は、ボトルの蓋をきっちりと閉め、しばらくおいてあげましょう。時と共に辛味が和らぎますよ。 オリーブオイルをそのままテイスティングするのに抵抗がある人は、塩なしのパン、または茹でたジャガイモにかけてどうぞ。ジャガイモの暖かさがオリーブオイルの芳香を漂わせ、香りをより感じやすくしてくれます。 「エキストラバージンオリーブオイル」として売り出されるオイルは、どれもPanel Testというテストに合格したもの。エキストラバージンオリーブオイルとしての香りと風味を備えているか、オイルソムリエなど専門家によって吟味されるテストです。 次回のテーマは、「オリーブオイルは揚げ物にぴったり?」です。 どうぞお楽しみに。
Nov 29, 2007
いつも行く有機野菜の直売所で、マルメロを見つけました。表面のふわふわの綿毛を撫でていると、とても良い香りがするので、どうやって調理しようかなぁと迷いつつ、しばらく棚に飾って眺める。 ところで、このバラ科のこの果実のことをずっと「カリン」と呼んでいました。実の名は「マルメロ」で、「カリン」と呼ぶのは長野県諏訪地方だけのよう。どうしてなのでしょう。どなたかご存知ですか?しかし、数十年も「それ」と信じていたものが違った!だなんて、ちょっと衝撃的な面白い事件でした。 しばらく迷った末に、母が教えてくれた蜂蜜漬けに決める。暖かかったり寒かったり、気温が不安定で風邪を引きやすいこの季節にぴったりの、あまーい喉シロップ。 ・マルメロをよく洗い、表面の綿毛を取り除いたら、種を取り、皮を剥かずに適当な大きさに切る。・熱湯消毒したビンに入れ、蜂蜜を注ぐ。果実の高さの3分の2位まで。・1週間ほど寝かせると、マルメロから果実が出て、美味しいシロップの出来上がり。果肉から水分ができって、しぼんでくる頃まで待ちましょう。 イタリアではどうやって食べるのか、興味があって何人かに聞いたら、大抵の人はジャムにするそう。友人のフランチェスコは、「2つに割って種を取り除いたら、その穴にお砂糖を振るだろう。そしてオーブンで焼きリンゴみたいに焼くんだよ。小さい頃マンマがよく作ってくれたなぁ。」と懐かしそう。オーブンから漂い、家中に満ちるよい香りを想像しました。 たくさんできたので、薬ビンに詰めて、赤ちゃんを待っている友達におすそわけ。今頃お腹のあの子も、ぺろぺろしているかしら。 参加しています
Nov 28, 2007
11月はオリーブの収穫の季節。先日再会した大好きなオリーブ生産者、アウグスト・スパニョーリ氏は、「そろそろ忙しくなるなぁ」とつぶやいていました。もう今頃は収穫も終わり、搾りたてのオリーブオイルが香っている頃でしょうか。 涼しい夏に、雨の少なかった秋。今年はどんなオリーブオイルに出会えるかな。 そこで、オリーブオイルについての簡単な知識を、数回にわたって連載してみようかと思いつきました。 皆さんがオリーブオイルを選ぶ時の、お手伝いができますように。 今回のテーマは・・・ 1. オリーブオイルとエキストラバージンオリーブオイルの違いはなんだろう? オリーブオイルとは、基本的にオリーブの実から搾られる油成分のことで、いくつかのタイプに分けることができます。そして、そのまま食材として口にできるもの、さらなる加工が必要なものなど、品質によって名称も変わってきます。 一般的に搾油機(イタリア語でFrantoioフラントイオと呼ばれる)で搾られたオイルは、「エキストラバージンオリーブオイル」と呼ばれ、フィルターで漉された後に(生産者の選択により漉さない場合もあり)ボトルに詰められます。 一方「オリーブオイル」は、強すぎる酸度を抑え、好ましくない香りと色を取り除いたもの。純化されたあとは、香りをつけるためにエキストラバージンオリーブオイルとミックスされます。 また、「エキストラバージンオリーブオイル」はさらに2つのタイプ、・ フラントイオで搾られたもの・ オリーブオイル製造所で大量に生産されたものに分けることができます。 つまり、一番美味しい「エキストラバージンオリーブオイル」は、フラントイオでオリーブの実が含む油成分を丁寧に搾ることによって出来上がる、良質なオイル。 一方、大量生産されたオイルは、選ばれた何種類かのエキストラバージンオリーブオイルのミックスです。こうして消費者に常に同じ味のオイルを提供でき、毎回同じ風味を求める消費者の需要も満たされるのです。 しかしオリーブオイルもワインのように、気候や様々な条件の影響を受けて、毎年味が変わるもの。それがまた、食文化の魅力のひとつではないかな、と私たちは感じます。 次回は、「美味しいエキストラバージンオリーブオイルの見分け方」について。お楽しみに。
Nov 22, 2007
家の人が作った、うどんパスタ。勢いとその時の感覚で作る私とは違って、彼はいつも丁寧に凝ったものを作ってくれます。料理がとても好きな人で、週に何回かは作らないとフラストレーションが溜まるようで、我が家の狭い台所では境界線をめぐって戦闘が繰り広げられることもしばしば。 これは硬めに茹で、オリーブオイルで和たうどんを、海老トマトソースとあわせ、刻んだラード(豚の脂身を胡椒、塩、香辛料をまぶして寝かせたもの)とローズマリーを添えました。 しかし、風邪で寝込んでいた私は食べていない!後で写真を発見して知ったのです。いいなぁ、美味しそう。 ず・る・いー。 とでも言いたそうな、うらめしチュウ。 参加しています
Nov 19, 2007
11月のこの時期は、夫の幼なじみ達の誕生日が続く。今年も恒例の、30代悪ガキ2人主催のパーティーが開かれました。今回は「メキシカン」だそうで・・・朝から「チリソースを作って、トルティーヤも作って、これからは生地をこねなきゃ!」と料理にメラメラと燃える男、ダニエレの電話を横耳で聞きつつ、チクチクとプレゼント用の袋を縫いました。そして中身は・・・ 黒胡麻クッキー、そして淡くきれいな緑色が出たのは抹茶クッキー。 さくさくの抹茶風味はどうでしょう。 作り方はこちらから。 そして黄色い液体は、白胡椒風味の蜂蜜。 Caffe` Siciliaのシェフ、Corrado Assenzaのレシピ本で見付け、いつか味わってみたいと思っていたものです。このカフェは、シチリアはシラクサの有名な製菓店。1892年の開店後カフェも併設し、ジェラートやドルチェで地元の人々の人気を集めるお店。現在は、オレンジ、檸檬、マンダリン、アーモンド、ピスタチオ、サボテンなど、地元で豊富にとれる産物を原料に、ジャムやママレードなども作っています。これは、天然の果皮(オレンジ、檸檬)、または香辛料で香り付けした蜂蜜。紅茶に一滴垂らして香りを楽しんだり、チーズにあわせたり、海老をマリネにしたりと、香りによって色々楽しめそうですね。 今回はお料理好きな2人に、白胡椒と生姜風味をプレゼント。 ローマでは、友人ロレンツォのシチリア食品店、Cento Passiに置いてあります。 ダニエレが頑張って作ったメキシコ料理は大盛況に終わりました。そして食べながらすでに、 「次はイノシシだぜ。」「いいね、それ。親戚の狩人に連絡つけるから、俺にまかせて。」 ですって!! それはともかくBuon Compleanno! 参加しています
Nov 19, 2007
イタリアも冬時間になって数週間、日はだんだんと短くなり、夜にはしんしんと足元が冷えます。暖かい編み靴下が欲しいなぁ、できれば滑り止め付き。外に出て空気を吸えば、暖炉で燃える薪の香りが。猫達も丸まりだし、ローマもそろそろ冬支度。道にはクリスマスのちっかちかが姿をあらわしだす時期です。 そんな今日は、ローマのロマンチックな散歩道を歩いてみましょう。そこはCimitero Acattolico。そう、「非カトリック教徒墓地」。えっ、お墓? と思うかもしれませんが、ここがまたローマの喧騒から逃れられる、数少ない静かな憩いの場。きれいに手入れされた庭と広い芝生に、美しく装飾された大理石の墓石が点在しています。イタリアで人気のライター、Corrado Augiasが書いた「I segreti di Roma」(ローマの秘密)という本の旅は、まさにこのお墓から、「ローマで一番ロマンチックな場所」というフレーズと共に始まります。 庭師のおじさんが撒く水と遊ぶ庭の主、カミッラ。 Cimitero degli Stranieri 外国人墓地 Protestanti プロテスタント教徒墓地 Artisti e dei Poeti 芸術家と詩人の墓地 と様々な名称を持つこのオアシスは、Porta San PaoloとTestaccio地区の間、Piramideにくっつくようにして在る。古くから市民の憩いの場であった所で、8~9世紀には「ローマ市民のピクニック場」として親しまれていたが、784年にはすでにプロテスタンテ教徒の墓地として使われ始めたよう。バチカン国法によると、非カトリック教徒は決して教会に葬られることはなく、埋葬の儀は夜間にのみ行われていた。こうした休息の場のない人達が集まってきたのが、この地でした。 1817年、プロシアとロシアの外交官の願いにより、バチカンがこの土地を墓地として柵で囲み、1894年にはドイツ大使館が買い取り、その後4300ヘクタールの土地を加え今現在の姿となる。 Antonio Gramsci(イタリア共産党創設者の一人)、John Keats(英国のロマン派詩人)、Shelly(英国の詩人)も、ここに眠ります。皆ローマで人生のひと時を過ごし、ここに留まることを望んだ人々。 修復作業。排気ガスが大理石の表面に積もることによって黒く固まってしまう層の削除。どこか遠くの世界からやってきたの?って服装ですね。 実はこの墓地、私にとっては個人的にも大切なところ。ローマの修復学校を卒業したあとしばらく、この墓地の修復責任者のもとで大理石修復の修行をさせてもらいました。朝早く、まだ植物から露が滴っているころに墓地に着き、ここの主である猫カミッラに挨拶をしたら皆でコーヒーをいれ、さて仕事に。未熟な私達に辛抱強く教えてくれたリタには、とても感謝しています。夫とのイタリア食品の仕事と平行し、この経験を活かした何かをしたいなぁ・・・と、今いろいろ計画しているところ。 排気ガスによる汚れを取り除いた、修復後のレリーフ。この美しい花束が好き。 ロシア正教徒、仏教徒、プロテスタント、イスラム教徒・・・・ 世界中の人々が、そしてローマを愛した人々が、宗教の違いも気にせずに安らかに眠るこの緑の空間。 様々な「ちがい」によって引き起こされる世界中の悲劇を見ているとこのオアシスに走りたくなる衝動にかられます。カミッラに会いに。 Cimitero Acattolicovia Caio Cestio, 6, Roma月から土曜日 9時~17時www.protestantcemetery.it Corrado Augias "I segreti di Roma"(Mondadori, 2005)
Nov 16, 2007
風邪もすっかりよくなったので、友人にすすめられて前々から行きたかった、Agricoltura Nuovaへ行って来ました。そのまま訳すと「新しい農業」。ローマ近郊Spinacetoにある、有機栽培農園です。 この地域には、戦後以降に工場がどんどん建てられ、環境破壊が進み、瞬く間にローマの田舎の風景が消えてしまったところ。しかし、この恐るべき速さで進む土地開発に反対した若い農民達が、・有機農業を守ってゆく・環境破壊を阻止する この2つの信念を持って、6000ヘクタールの土地を占拠します。こうして1977年にうまれたのが、Agricoltura Nuova。 有機栽培の原則を守りながら、豆類、牛乳(チーズ、リコッタ、ヨーグルト)、蜂蜜、果物、野菜、卵、ワイン、肉(羊、牛、豚)を作っています。 幹線道路の喧騒を後ろ目に、土ぼこりの上がる細い道を入って行くと、そこに広がるのは「おじいちゃん達の世代が眺めていた風景」(夫談)。 草を食べる羊達、駆け回る大きな牧羊犬、そして馬たち。現在も過去もこの先の時も関係ないかのような、魔法の景色。 あまりにボコボコで車もひっくり返りかねない道を進むと、彼らが作っている食材の直売地があります。ここが今日の目的地。有機栽培にはコストがかかります。その食材が様々な業者の手を通して消費者の手に届くころには、どうしても値段が上がってしまうもの。 そこで彼らは作ったものを卸さずに、自ら加工して直接消費者に売ることで、そういった壁を取り払いました。まさしく、「新しい農業のかたち」。 今回買い求めたのは、土の香りがする野菜たち、そしてパン作り用の小麦粉、珍しい羊のヨーグルト。 オレンジとみかん。 風土と季節の香りを胸いっぱいに吸い込んだら、さて、なにを作ろうかな。 Agricoltura NuovaVia Valle di Parna, 315, Romatel 06.5082.8294www.agricolturanuova.it 一枚目の写真は、農園のホームページよりお借りしました。
Nov 9, 2007
インフルエンザで熱をだし、ダウンしていました。これはまた不思議なウィルスで、うつした犯人がだいたい分かるものです。「うん、あいつだな?」しかし一回も私からうつらない夫は、何者なのでしょ。朦朧とした意識の中で、これも体を浄化するまたとない機会だわ、と思うことにしました。 風邪を引いたとき、寒気がするときに飲みたくなるのは、この生姜レモネード。ある日、友人が具合の悪い私に作ってくれたもの。蜂蜜のまろやかさが喉を癒し、生姜のピリリが体を芯から温めてくれます。 ・生姜薄切り 5枚・レモン1つの絞り汁・蜂蜜 スプーン2杯・白ワイン ちょっと・水 カップ2杯 生姜の香りがたってくるまで、ゆっくりと弱火で煮ましょう。
Nov 6, 2007
秋の美味しい空気を、心いっぱいに吸いたい。そんな秋晴れの心地良い日に、ローマから車で2時間弱の小さな町、ヴィテルヴォで行われている骨董品の展示会へ行って来ました。普段は路上でごろごろと売っている小物、昔の生活を垣間見せてくれるキッチン用品などを見るのが好きですが、ここはさすが見本市。丁寧に修復され、現代風にアレンジもされている美しい家具たちが揃い、私達はただただ見惚れるばかり。 写真は、木製の台所作業台に、電子コンロを取り付けたもの。どっしりとした木の表面には、昔から続いてきた生活が染み込んでいる。 過去と現在が融合してうまれた、新しさ。 手描きで描かれた装飾が美しいタイルたち。シンプルな台所の壁のアクセントにしたら、素敵だろうなぁ。 一人ずつを主役にしてあげたい、押し花。 帰り道は、はっと目を見張るような黄色の紅葉を眺め、自分の目が潤い、光がさすのを感じる。 今しか見られない大好きな色彩を眺め、しばらく遠ざかっていたものに触れて、新たな何かがむくむくと沸きあがる。大切な一日にしたい。
Nov 2, 2007
多めに作っておいたスープに、うどんやそうめんを入れて食べるのが、寒い日のお昼の定番。洋風のスープに、和風麺類はよく合います。しかし、帰るたびに買い込んでくる麺類にも限りがあり、こんなことをしているとすぐ終わってしまう。なにかいい案はないかしら、と考えていたら、助け船を出してくれたのは母。そう、すいとんです。なぜか終戦直後の貧しい頃のもの、と考えられがちですが、麺類がなかなか手に入らない私達にとっては救いの手でした。ぱぱっと作れて、お腹を温かく満たしてくれるすぐれもの。ハーブを加えると(今回は乾燥オリガノ)、良い香りがしますよ。 水団2人分・強力粉 300g・ぬるま湯 大さじ4杯くらい (お好きな硬さに)・塩 ひとつまみ ・強力粉、塩に、お好きな硬さになるまでぬるま湯を加えまとめたら、粘りがでるまでさらによく混ぜる。・1時間ほど寝かすと美味しい。スプーンで、またはちぎって熱したスープの中に落とす。浮いてきたら出来上がり。 こうして食したり、パンを作ったりと、最近小麦粉にお世話になる機会が多々あり、どんどん姿かたちを変えては美味しい食べ物に変貌するこの粉に、日々感嘆するばかり。 参加しています
Oct 30, 2007
急にやって来た寒気は、まるで嘘のように去って行き、わりと暖かな秋の日々。でも猫達はくっつくのに味を占めたようで、狭い籠にぎゅーっ、と入っています。兄弟でもないのにどんどん似てくるこの2人の、特徴的な違いは目の色。美しい緑色の目の子が桃、赤茶色の目がチュウです。そして見てください!奥にいるチュウのにやけ顔。「そのうち伸びでもして、追い出しちゃえ」そんな魂胆が丸見えだぞう。 2匹で過ごす、初めての冬がそろそろやって来る。 くっついては、ころころぬくぬく。去年よりも寂しくないよね。 相変わらず楽しんでいます、パン作り。今回はバターでこねて、干しブドウを入れた、おやつパン。トースターでこんがりと焼いたら、ジャムをたっぷり塗って、どうぞ。 我が家にはホームベーカリーがないので、手でこねる方法です。 材料A ・強力粉 300g・砂糖 20g・牛乳 210ml・ドライイースト 5g 材料B ・バター 20g・塩 ひとつまみ ・干しブドウ カップ半 ・材料Aをボールに入れてこね、まとまってきたらBを加えて、台の上で生地の表面がべたべたせずしっとりするまでこねる。・パン生地を丸め、閉じ目を下にしてボールに戻し、約50分一次発酵させる。・ふわふわの生地を取り出し3等分にしたら、たたいてガス抜きをし、丸めなおし、濡れ布巾をかけて10分ほど休ませる。・生地を再びたたいてガスを抜き、丸め、閉じ目が下になるように容器に並べ、40分ほど二次発酵させる。生地がふっくらと2倍に膨らむまでを目安に。 ・190度に予熱しておいたオーブンで、20分焼く。 参加しています
Oct 30, 2007
まだ時差ぼけも抜けずにふにゃふにゃの時、ローマ近郊の田舎に引っ越した友人カップルの家の改装パーティーにお呼ばれしました。暑い最中、夏休みをすべて費やして床やタイルを張り替え、壁を塗り直し、トイレも改装し、なるべく自分達で頑張った彼ら。日本へは、マスクに汗だくの恐ろしい写真がメールで届いたり・・。 新しい家は見違えるくらいに雰囲気が明るくて、もうすでに彼らの空間。来年に向けて木を切ったり、冬用の薪を作ったり、窓を変えたりと仕事はまだまだありそうだけれど、彼ららしくゆっくりと楽しむそう。 Facciamo un fuoco?!の一声で、いざキャンプファイヤー。大きな火の温度を感じるのは、いつぶりだろう。この時ばかりはなぜか眠気が吹っ飛ぶ。 大張り切りなのは、夫の幼なじみマヌエル。2人が手をつないでたりするのを見るのが好き。お互いに本当にほんとうに好きらしく、いつも「可笑しいの」と彼女と一緒に見守る。その気があったりしてっ。 寒い森の空気の中、暖かい火にあたりながら乾杯したスプマンテは、秋の星空の味。 この日、お土産に持っていったのは、先日のパンをアレンジして焼いた菓子パン。カボチャを入れず、オリーブオイルでこね、蜂蜜で煮た梨のコンポートを包んでみました。
Oct 24, 2007
桃になだれかかって寝るちゅう。迷惑! Sono tornata a Roma.ただいま!イタリアへ帰ってきました。 しばらく置いていってしまって、寂しい思いをさせてしまったかしら・・・そんな私達の心とはうらはらに、我が家のいたずら猫軍団ちゅう&桃は、預かってもらった夫のマンマのところで、おでぶさんと一緒にやりたい放題だったよう。そこいらじゅうよじ登り、ゲームのように物を叩き落し、ひとの餌を横取りし・・・お恥ずかしいこと。そんな彼らの悪さにもめげず、マンマからは「もう返さないからっ」なんて、かなり本気のメールを受け取り、ドッキリとしました。 重いよ、もうっ! でもやはり2匹で一緒だから、元気に乗り越えられたのでしょう。久しぶりに帰ってきた私達を、いつものように迎えてくれました。 きしし。にやりと満面の笑顔。 長く留守にしてごめんね。 数日前から、「寒気が来る」「10℃気温が下がる」とニュースでぎゃーぎゃーと大騒ぎをしていて、街ではダウンをもこもこと着た人々が汗をかくのを見て面白がっていたら、やってきました。イタリア中でがくんがくんと下がりました。そんな時は暖かいスープが一番。豆と小麦をたっぷり入れると、この一皿であったかくお腹が一杯になります。 ・一晩水につけた豆・小麦・セロリ 2本・ニンジン 2本・キャベツ 4分の一・ニンニク 2つ・ローリエ 2枚 ・塩、胡椒 適量・味噌 大さじ半 ・豆、小麦、細かく切った野菜とハーブをお鍋に入れ、ひたひたになるまで水を入れ、弱火でゆっくりと煮るだけ。味噌を隠し味に。夏にとれたバジルで作っておいたジェノヴェーゼペーストと一緒に食べると、またさらに香りが深まって美味しいですよ。 参加しています
Oct 22, 2007
山小屋の木々の葉も色付く頃、大学以来の友人達が遊びに来てくれました。しばらく会わなくても、またこうやって集まれる仲間がいることは、本当に幸せなこと。あなた達は私にとって、大切な存在です。 ありがとう。来られなかった人も、もっと話したかった人も・・・また次回のお楽しみとしよう。 昔、土だらけになって作業していた私達の輪にはそれぞれの男性が加わってにぎやかになり、そして今年はとうとうおチビさんがやってきた。友人が自然に母親になる風景は、人間が潜在的に持っている自然の偉大さを感じさせる。 母になった人はとても美しい。 そして里親になる友人のところにやって来たのは、もう1匹のおチビさん!くるりん切れ目と、個性的な模様に皆めろめろ。このにゃんこを通しての素敵な出会いもありの、にぎやかな秋の日でした。
Oct 19, 2007
今年の秋は、ずっと前から夢見ていたことに挑戦。それはパン作りです。難しいかしらと思いつつ、なぜか遠ざかっていた。 今回参考にさせて頂いたのは、レシピブログの本で見つけたこのレシピ。ふかしたカボチャの甘みがほんのりと美味しい、ふっくらパンです。 焼き立てほかほかのをしばらく冷ましたら、お昼はハム、チーズにサラダでこんなふうにシンプルに。切りたてのほのかに暖かいパンを食べられるなんて・・・! ぷにぷにと発酵するパン生地を眺めながら、あれもこれもとぷよぷよ浮かんでは飛ぶアイディアたち。台所でパン生地をうっとりと眺める、そんな秋になりそうです。 参考にさせて頂きましたあっこのパン日記
Oct 18, 2007
今日は朝から豆料理の仕込み。といっても、にんじん、セロリ、玉葱とゆっくり煮込むだけなんですが・・・。美しい紫色は、北海道産の大正金時。こんな色のスカーフが欲しいなぁ。 そしてこの子の名は、とら豆。ぽっこりお腹に、縞々模様。なぜかイタリアでお留守番しているにゃん子達を思い出しながら、このなんとも愛くるしい姿に、しばし見惚れる。小さくてぷくりと丸いものが好きです。ふっくらと柔らかく煮え、甘くて美味しいお豆。どちらもポランのものです。 ポラン オーガニックフーズ デリバリhttp://www.e-pod.jp/
Oct 6, 2007
イタリアと日本。2つの美味しい国を行き来できる私達は幸せだと、よく思う。イタリアには太陽をさんさんと浴びて彩りも豊かな野菜や果物、そしてパスタ。日本には魚料理、そして食卓に四季の色彩を取り込む粋な遊び心。どれも一口では語れない魅力。日本にあってイタリアにない食べ物で、夫の大好物のひとつ(食べ物は全部好き!)が、この辛子明太子パスタ。小さい頃から母が作ってくれた山小屋の定番メニューです。4人前・辛子明太子 2つ・にんにく ひとかけ・オリーブオイル 大さじ2杯(ペースト状になるくらい入れよう)・紫蘇の葉 10枚・ほぐした明太子、すったニンニク、オリーブオイルを混ぜ、アルデンテに茹でたパスタとあえるだけ。・細切りにした紫蘇の葉をたっぷりかけて。参加しています
Oct 3, 2007
秋の山小屋では、しとしとと雨降りの日々が続きます。今日でもうかれこれ4日目。乾かしておいた薪を運んだり、もうそろそろ冬支度。こんなふうに家に籠もる日は、可笑しな生き物の写真を眺めて、ぷぷっと過ごす。どっどーんっ!数年前の大雪が降った日に、家の庭に「落ちていた」この子。もらい猫、拾い猫しか飼ったことのない我が家にとっては、「なにあれ?!」調べてみると、どうやらスコティッシュフォールドという「猫」らしい。スコットランドの農家で、ある日突然産まれた生き物。しかも買うと高いらしい・・・。ふーん。値段はさておき、最初は我が家のボスとの争いが絶えず、流血事件を起こしていたこの子も、今となってはすっかりうちの子。でっかくてただ無表情だったのが、甘えたり、すねたり、怒ったりと、ずいぶん表現豊かになりました。切ったエリンギに似ていることにも、最近気付く。ほら、耳の感じが。おかしなおかしな、大切な家族です。
Oct 3, 2007
ススキを活けた縁側に座り、虫の歌と、静かに輝く月を愛でました。ただよう秋の香りと、澄んだ空気。「今日は月を愛でる日なんだよ」と相棒に言うと、「ロマンチック!じゃあ、恋人達のためのお祭りなんだね。」ちょっと違うかしら・・・。しかしそれもまたよきかな。
Sep 26, 2007
山小屋では小雨の日々が続きます。そんなちょっと肌寒い日に、家族ぐるみの付き合いのお友達が、何人か遊びに来てくれました。お茶の時間にはなにをお出ししようか、と相棒と相談して決まったのが果物のタルト。もうそろそろ姿を消してしまう無花果を使いました。また来年まで、さようなら。タルト生地の作り方 (26cmの型)・バター 225g・砂糖 200g・卵 3つ・塩少し・レモンの皮をすったもの・薄力粉 500g1.室温に戻したバターはサイコロ状に切り、砂糖を加えてよく混ぜる。2.卵、塩、レモンの皮を加え、よく混ざったら、薄力粉を少しずつ振りながら入れる。3.よくこねて生地がまとまったら、冷蔵庫で1時間ねかせる。4.3.の生地をバターを塗った型に、1.50cmの厚さにのばし、170度のオーブンで20分間焼く。カスタードクリームの作り方はこちらからどうぞ。少しゆるめに作りましょう。無花果ジャムの作り方・無花果3つを細かく切り、お鍋で蜂蜜、リキュール大さじ2杯、一つまみのシナモンと一緒にゆっくりコトコトと。これらを使ってタルトを焼こう・無花果 7つ・胡桃 50g1.上の焼けたパイ生地にまずジャムを塗り、刻んだ胡桃をぱらぱら蒔く。2.薄く切った無花果をお花のように並べたら、カスタードクリームをゆっくりとかけ注ぐ。3.170度のオーブンで20分ほど。カスタードクリームが固まるまで焼いてください。彼らからプレゼントに、猫のエプロンと鍋掴みセットを頂きました。猫猫な私達に、なんともぴったりなチョイスです。さっそく次の日に大活躍しましたよ、この猫達。どうも本当にありがとう。参加しています
Sep 25, 2007
「お料理好きさんたちが気がつけば何度も作っている定番レシピ157」という舌が絡まりそうにながーいタイトルのレシピブックが、レシピブログの企画で26日に出版されます。たくさんあるお料理サイトの中でも、デザインのセンスや、四季を意識した様々な楽しい企画が好きでよく遊びに行くサイト。157人の定番レシピが載っているこの本、ページをめくるのがとても楽しみです。実は私達、Frutti della Terraのメニューも、ちらりと載っていまする。http://www.recipe-blog.jp/
Sep 24, 2007
京都に来ています。今回ぜひとも寄ってみたかったのは、黄色い自転車と風呂敷で包まれたお弁当箱が目印の、「京都 掛札」。代々受け継がれてきた家紋入りの風呂敷、オーダーメードなど、絹の風呂敷を作り続けてきたこの老舗は、三代目になった今、日本伝統の文様をアレンジした新たなデザインの風呂敷を提案しています。面白い色使い、様々な文様の組み合わせ・・・丁寧に一つずつ見せていただく。私にとってさらに嬉しいのは、素材が木綿であること。友禅染の色彩がとても美しく、あれもよいし、これも。これから大切に使って行きたい布なので、しばし冷静になって考えることにして、あーだこうだと言いながらバスを乗り継いで向ったのは・・・高山寺。「鳥獣人物戯画絵巻」に会いにやってきました。が、残念なことに東京のサントリー美術館へお出掛け中。知らなかったなぁ。なのでレプリカをしばし眺め、含み笑いをこらえる。動物の躍動感あふれる動き、まるで人間の世界をせせら笑っているかのような、茶目っ気たっぷりの物語り。本当に楽しみながら描いたのでしょうね。打って変わって、「人物戯画」のやる気のなさも可笑しい。つまらなそうに、筆が踊っていないのです。明恵上人が後鳥羽院より学問所として賜わった石水院。午後の暖かい陽射しを浴びながら眺める山々は、あまりに近くそびえて、怖いほど。「自然」そのものを間近で感じる。討論の結果、選んだのはこの唐草文様の風呂敷です。よく連れ歩くので、すでにくちゃっとしてますが。蔦のように繋がっていくこの文様は、家族が末永く続いていきますように、という願いが込められているそう。お出掛けしたり、友人のところへお呼ばれした時にワインを包んだり、長い付き合いになりそうな予感。京都 掛札京都市下京区岩上通四条下ル佐竹町 386http://www.kakefuda.co.jp/
Sep 22, 2007
昨日の山小屋は霧にすっぽりと包まれ、まるで世界から隔離されたかのような白い世界。あぁ、こんな日は暖かいスープが食べたいなと思っていたら、田舎から栗がたっぷり届きました。我が家の寒い季節の定番、お豆とベーコンのスープパスタに、さっそく頂いた栗を入れてコトコト。いつものレシピをちょっと変えて、玉ねぎ、ベーコン、ローリエと一緒に、柔らかくなるまで煮た豆をさっと炒めたら、ブロードを後からゆっくり加えてみる。相棒は時間がかかるけれど丁寧に出来上がる、こちらのレシピ方が好きみたい。丁度良いパスタがなかったので、オーブンでこんがりとさせたフランスパンと頂きました。暖かくてほっとする、イタリアの家庭の味。こんがりフランスパンの作り方・さいころ状に切ったパンを、オリーブオイル、塩、ローズマリーと和える。・200度のオーブンで表面がちょっと色付くまで焼くだけ。
Sep 20, 2007
「猫が兄弟」そう言っても過言でないくらい、小さい頃から猫と共に過ごしました。だから色んな出会いがあって、別れもあって。イタリアで猫を飼う際にネックだったのは、「長く留守にする時はどうするか」。大切な家族ですから、辛い思いはさせたくない。でも旅行もしたい。人間の完全なるエゴですね。幸運なことに我が家の桃とちゅうは、相棒のお母さんが可愛がってくれています。会いたいなぁ、なんて我がままを言っちゃうけれど、元気でいてくれるのが何よりの救い。では日本の我が家の家族紹介。人間でいったら70歳くらいの、山小屋のボス。最近ちょっとぼんやりしているけれど、しめるところはきちんとしめてます。長い付き合い。可笑しな生き物。来る人来る人に、「なにそれー」と言われる。大雪で町が埋まった日に、家の前にひょっこり現れました。自分がボスだと勘違いしている、おせっかいな子。そして我が家のべっぴんさん。「かわいーいー」と言われ過ぎ、そう呼ばれると振り向く。めったに触らせてくれない、そこがまた・・・。外生まれのおてんば娘だったのに、気付いたら家に落ち着いてしまいました。この2人は外で暮らす、おてんば娘の兄弟。(もう1人、白い子がいます)いつも3人、仲良しこよし。でも楽天家だったり、いじけだったり、シャイだったり、性格がそれぞれ違うのを眺めるのは面白い。他にも遊びに来る子達がいるのですが、今日はこのへんで・・・。猫に囲まれ 霧香る 秋の日々
Sep 19, 2007
秋の夕方、心地よい空気のなかを自転車で駆け抜け、東大寺へ散歩をしに行きました。雲も駆ける、澄んだ空。この日の目的は、友人お勧めの二月堂からの夕日。傾きかけた太陽の光を受け、水面のように輝く石畳。彼方にはこの町を取り囲む山々が、柔らかい曲線を描いています。紅葉の季節にここに立ったら、どんなに美しい色々が待っているのだろう。ここでも出会った、苔の世界。柔らかなビロードのよう。あの上に寝そべったら、たちまち眠ってしまいそう。宿の楽しみな夕御飯の時間が迫っていたので、残念なことに夕日の時間までいられず。でもまた今度、きっと見に来ようね。そう約束して、帰途に着く。そんな秋空の奈良で出会ったのは、スプーンの下にこっそりと隠れていた黒猫さん。この小さなカフェで、美味しい蕎麦の実のプリンを頂きました。ぺろり!
Sep 15, 2007
奈良にいます。美しい百日紅の花。しとしとと小雨が肌を潤す日々。森の中で出会った、小さな世界。このはっとするような緑の絨毯と、しっとりと包み込まれるような空気は、地中海にはない日本独特のもの。やっと会えた、そんな気分になります。その森では鹿にも出会う。雌鹿数頭に子供達。すくっと立ち上がり、こちらを見据えるその姿は神々しくもある。立ち入ってはいけない場所に来てしまった。そう察し、そくそくと退散。夕御飯は京都に住む友人達が、東大寺近辺の釜飯の美味しいお店に連れて行ってくれました。たっぷりの具といっしょに焚いたあつあつのご飯は、お出汁がきいていて最高に美味しかった。奈良案内を、どうもありがとう。
Sep 14, 2007
日差しが、風の香りがすっかり秋です。ちょうど相棒の仕事が休みだったので、そんな日の朝、2人で久しぶりにショッピング。静かな住宅地アヴェンティーノの丘へ登り、S.Sabina教会で美しいモザイクを眺める。人通りの少ないところにひっそりとたたずむこの中世の教会は、「白い簡素な空間」。バロック美術が派手すぎて苦手な私にとって、とても落ち着く好きな空間です。教会の裏には「オレンジの公園」。しばし朝日に照らされるローマを眺める。そこからふらふら散歩しながら歩くと、修道院で作られた化粧品、薬品のセレクトショップが。今回の目的は、ここの喉用シロップ。効き目はさておき、とっても美味しいのです。なるべく薬を使いたくない私たちは、風を引きそうになったらこれをぺろりん。効いたような気がしてくる、魔法のシロップ。病は気からとも言うしね。そしてローズマリーのオイルエッセンス、おやつの飴玉を買ったら、いつものごとく旧ユダヤ人地区までてくてく。この地区はなぜか生地屋さんが多い。前から不思議に思っていたのだけれど、今回さらに2件新たに見つけました。ユダヤ人は昔から銀行屋だったり、お金に関係する仕事に長けていたと聞くけれど、もしかして上手な仕立て屋でもあったのか・・・?そんなふうにぶつぶつ言いながら出合ったのが、この美しい茶色の薄い生地。なんと1m-1ユーロの破格だったのもあり、たっぷりと6m買い求め、あれにしようか、これにしようかと想いを馳せる。さあ、大好きな秋に囲まれて、そろそろチクチク始めましょうか。 サンタンセルモ修道院売店Piazza dei Cavalieri di Malta 5参加しています
Sep 5, 2007
8月の終わりは本当に暑くて、息も苦しいほどでしたが、数日前からなんだか空気が違う。ほっと体が軽くなるような、この感覚が気持ちよい。今まではでれでれと伸びきっていた猫達が活動的になりだしたし、夜はそっと寄り添ってくる。夏が去ってゆきますね。また来年までさよなら、ということでいそいそと台所の棚の掃除をしていたら、ぽっと魔法のように出てきたのが蕎麦。暑い夏に何度食べたいと思ったことか・・・。こんな所に隠れていたのね。 どう食べようかと思案していたら、相棒がMoscardino(小さなイイダコみたいなタコ)とヤリイカの小さいのを調達してきました。なので今晩は蕎麦パスタ。 2人前 ・ヤリイカ、イイダコ・ニンニクをつぶしたもの1つ、生姜の薄切り、ローズマリー (A)・蕎麦 3束 ソース用・オリーブオイル、パセリ、ミント 1.オリーブオイルをひいたフライパンで(A)を香りが出るまで炒め、適当な大きさに切った魚介類を塩コショウして、さっと炒める。柔らかさを保つため、ちょっとだけ。炒め終えたら、出たスープを残し、魚介類は他の器にのけておく。2.硬めに茹でた蕎麦を、2のフライパンでスープの味が麺にしみるようにさっと炒め(お好みで胡椒を)、お皿に盛る。上から魚介類も。3.ミントの香りがさわやかなソースと一緒にどうぞ。 参加しています
Sep 1, 2007
まだ語学学校でイタリア語を習っていた頃の懐かしい友達が、台湾から遊びに来たので、お昼はPizzaとビール。朝起きてすぐに生地をこね、彼女が着いた頃には程よくふっくら柔らか。野菜たっぷりのピザに、久しぶりの再開に花が咲く、夏の夕暮れ。あの頃は動詞の変化形もすんなりと分からず、話したくても言葉が出てこなく、寂しかったなぁ、なんて思い起こしながら。そんななかでお互いにめちゃくちゃな私と彼女は、ちょうどよいコンビだったのです。まずは怖がらずにぺちゃくちゃ話すことが大切なのですね。そんな私も今となっては「Romana」(ローマ人。イタリア人じゃなくて)と呼ばれますが・・・。次の日の朝は、余ったピザ生地を焼いて、ふっくら朝ごはん。焼きたてほかほかに、バター・蜂蜜、オリーブオイル・塩をかけて、至福の時です。参加しています
Aug 31, 2007
暑くてあつくて・・・一気に雨が降ってくれたら気持ち良いのにと思う日々です。そんな日の夕食は、レモンでマリネしたさっぱりお魚料理。サーモンは脂身が多い魚ですが、こうするととても美味しい。 ・サーモン(味の付いてないのも)・レモン1つ・塩、胡椒 少々・刻んだパセリ・玉ねぎ ・オリーブオイル ・サーモンは薄い刺身にし、レモン汁に漬けて冷蔵庫でマリネにする。・魚の表面が白くなってきたら、レモン汁を切り、お皿に盛る。・塩、胡椒でお好みに味付けし、刻んだパセリ、薄く切った玉ねぎを添える。・オリーブオイルをたっぷりかけて、召し上がれ。 このレシピにおすすめのオリーブオイル Madonna dell'Olivo Carpellese 参加しています
Aug 27, 2007
先日は私たちの小さなお友達、Mariannaの2歳の誕生日。プレゼントはおっきな飴玉。さてその中身は・・・ 茶色にピンクの縞のパーカー、そしてゾウさん。普段デパートなど人混みの多いところへ行くと、顔面蒼白になって帰りたがる相棒が、このゾウさんにおおはしゃぎ。自分で着たいぐらい好きだそうです。 そしてさっそくちゅうがいたずらを仕掛けているのは、ポンチョ。私も数年前に作ったものを愛用してますが、もう一着欲しいくらいの心地良さ。子供だし、ぎゅうぎゅうのコートよりも、こう手足が自由な方が楽しいよね。 皆の愛に囲まれて、何度もロウソクを吹き消すMarianna。秋が来る前に、またプールで遊びましょ。
Aug 27, 2007
さっくりと口の中でとろける感覚がクセになる、さっくりサブレ。いつも多めに作って、朝ごはんに、おやつに。冷めた方が美味しいのでこうして風に当てながら、気付いたら何枚かペロリ。いいんです、焦げ気味だから・・・。 バターたっぷりでカロリーが高そうだけれど、「栄養満点の朝食は良きことかな」として、見ないふりをしています。最近はベースの生地に黒胡麻、松の実などいろいろ混ぜてみたら、よい香り。今度は無花果を入れてみよう。 秋の風が、なんてこの間わくわくしながら書いたのに、また暑い日々が戻ってきました。どんよりとした雲に高い湿度は、何となく日本を思い起こさせる気候です。夏最後のあがきでしょうか。 猫達も得意技のでれでれに、真剣にいそしむ今日この頃。ちょっと顔が腫れ気味ですよ。 参加しています
Aug 24, 2007
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