陶玄郷だより (フラクタルの森)

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カテゴリ: 思想
「景気回復には、消費を刺激すること(陽)と仕事を増やすこと(陰)と両方を見るべし」

景気を良くする方法は様々に有るが、これも両目で見るべきである。
景気も気からと言うように、人の気分によって大きく左右される。
その経済に関わる人の立場にも色々ある。
その役割分担は、基本的には次のようになるだろう。
十字架の4象限に対応させて入れてみる。
「資産家、経営者、労働者、消費者」
この4つに整理できる。ここで人、物、金、情報が循環して社会を造り経済活動が
行われている。そしてそれらが上手く機能するために「政治家、公務員」という

(電線が長くなると電気抵抗によるロスが多くなるように、必要以上にここが
膨らんでは効率が悪くなる。)
この社会を構成している人は、分類し整理するとこの6態が有るのだろう。

「資産家、経営者、労働者・・・消費者」と役割分担はあるが、基本的には誰でも
消費者です。消費者であり「仕事」(生産)をする者としての役割も担っています。
生産者と消費者、この両方を常に両目で見なければなりません。

世間では、どうしても消費者中心、国民、市民、低所得者を中心に物を言う人が
いますが、これは片目だけで見ている状態です。
そして、資産家、経営者、労働者を階級と見て階級闘争を訴えるような組織も有り
ますが、これは嫉妬に狂って両目で見られなくなっているだけです。
これは役割分担であり破壊すべきものではありません。


分かりやすくなるようです。「需要と供給」のことも陰陽で見るとクロスする両面
が有るようですが、先ほどの「消費」と「仕事」と言い直してもいいでしょう。
仕事として色んな物やサービスの供給が行われ、その需要を満たすために消費が
行われる。

「需要と供給」を「消費と仕事」と言い換えると経済対策には分かりやすくなる。

仕事を増やし消費を増やせば良いだけです。
そして、その仕事は有意義で将来役に立つ可能性を持つ物である必要が有ります。

イナズマにたとえるとおかしいかもしれないが、このような自然現象でも陰陽が
有ります。上から落ちてくるだけでなく、大地にその要因が出来ていて両方が
引っ張り合ってイナズマという現象が起きるようです。
電気も一緒で片方にプラスに帯電したものがあり、片方にマイナスに帯電したもの
が有って流れていくようです。

これは景気対策でも一緒で、両方が上手く働かないと効果はないでしょう。
もちろん消費を刺激して仕事を増やしていくという方法も有るでしょうが、
どうしてもばらまき的な要素が国民にとっても受け入れられやすく、消費を活発に
する視点で対策が講じられがちのようです。しかし、その消費が上手く循環して
いくためにはその上流の方からの手当がどうしても必要です。

「消費」だけでなく両目で見て「仕事」を増やす必要が有ります。
どちらかというと、この仕事を増やすということのほうが重要かもしれません。
よくとられていたのが公共事業です。
この公共事業ですが、今まで世界の景気対策、景気浮揚になったものを考えると大
きいもので2つ有ります。一言では「公共事業」ですが、2つに分けると
「インフラの整備」と「戦争」です。少し説明不足も有り変な感じに聞こえるかも
しれませんが、人々がお金や物を循環させなくなると必然的に強制的な力が産まれて
くるようです。この2つが今まで大きな仕事を社会に与えてきました。
前者は道や橋を造ったり国内の体力増強のための仕事、後の方は他国の犠牲という
代償がつきまといますが、強制的に成される大きな仕事でしょう。
そこに仕事が産まれ消費が起こり強制的にお金が循環し景気が浮揚してきました。
この二つの要素は盾と矛の意味も持つのでしょう。

国力を増し、戦う力、今までの歴史はそうだったのでしょう。
しかし、科学技術も発達し地球もグローバル化して、経済でも周辺国と密接な関係を
持つものに成熟した今という時代は、そのような原始的なものであってよいわけは
ありません。インフラの整備は良いとしても、当然ながら、紛争を起こし他国を
攻めて他国の富を奪ってはいけません。攻める対象を他国に求めるのではなく、
フロンティア精神です。それは考えれば宇宙開発とか、新たな需要の創造とか色々
出てくるでしょう。

もちろん、国防の意味でも国内体力の増強はしておかなければなりません。
世界の覇権構造が変化していく中で、中国は空母の建造に取りかかりました。
将来、日本と何らかの摩擦が起こった時に、昔アメリカと起きたと同じような紛争に立ち
入るかもしれません。そんな時に日本のシーレーンを中国に押さえられていたのでは、
アメリカに代わって中国の属国にならざるを得なくなります。
中国が共産党一党独裁の体制からアメリカのような自由で民主主義の体制になっていれば、それも構わないでしょうが、このままいくとチベットのようになりかねません。
将来の備えの為にも軍事力は保持しておく必要は有るでしょう。
その為に、中国に対抗するだけでなく空母を何隻か建造する事も景気刺激策になります。
災害救助向けの機能も備えた空母を10隻ほど30兆円規模で建造すると造船業界から景気の波は起こるという意見も有ります。そうすれば、海外から見た目も、日本は自分で自
分を守ろうとする気概が有ると安心して見られ、日本の株価も上昇するでしょう。
中国のように内陸部が未発展の国では、景気刺激策も国内投資の余地がいっぱいあります
が、日本で道路や鉄道、ダムなどこれ以上作ってもそれほどの効果は期待できません。
空母の建造、これは将来へ向けての大きな布石となります。もちろん、この策はすぐには実行不可能でしょう。その為には憲法まで手をつけていく必要もあるでしょう。

どうも、この景気という代物は、前に向かって進み続けなければこけてしまう
2輪車のような要素が有るようです。結局、国民に夢と希望を与えなければ人々は
自転車のペダルをこいでくれません。戦争という脅しで走る方法も有ったのでしょ
うが、勝てば官軍負ければ賊軍、代償があまりにも高くつきます。
そして、核戦争となると勝者が生き残るかどうかというところも有ります。
大きな戦争はしにくくなってはいますが、破綻国家は、他国も道連れとばかりに
破滅への道に突き進む場合も有ります。
個人レベルでも殺人を犯し死刑にしろとばかりにすごむ人がいるように。

では、国が行う公共事業以外で、もっと仕事が増えるための具体的な方策が有るで
しょうか。国がやるとどうしても、そういう時期には現政権に対する不平不満が
爆発するでしようから、ご機嫌取りの政策になりがちです。消費の刺激策は、
どうしても国民へのばらまき的な政策になりがちで、選挙の要因も重なり市民、
労働者、弱者への対策に流れがちです。しかし、これが中心であっては、循環は
起こりません。循環を起こすには、やはり、「仕事」です。政府が起こす公共事業
も有るでしょうが、やはり、メインは民間の仕事に求めるべきです。政治家や官僚達
の主導でやると道路工事とか単純な箱物で終わって、逆に後の維持管理費で財政赤字
の元になる場合も有るでしょう。

これからの仕事の創出は、民間に任せるべきです。民間の智慧と活力を活かしきり
、より多くの仕事が市場に溢れるようにしなくてはなりません。
しかも有意義な仕事です。その為には、資産家、経営者、労働者の更なる創意工夫
が求められます。より素晴らしい製品、より素晴らしいサービス、それらをより
多く市場に送り出す手だては様々に有るでしょう。政治の面からもこれを応援しな
ければなりません。新たな徳のある資本主義を構築しなければならないと思います。

仕事を増やすためには、発想、イメージ(陰)と実現の為の資金(陽)です。
企業家、起業家たちには良いアイデアもあるでしょうし、資金さえ有れば従業員を
解雇せずにそちらへのチャレンジも可能です。今までの仕事がヒマになっているので
あるなら、逆にそれこそチャンスかもしれません。
その資金が潤沢に回るためには、日銀の金融政策だけに頼るべきではないという
意見も有ります。企業への融資向けでの「銀行紙幣」を30兆円規模で
三大メガバンクに発行させるという案があります。

なぜ「銀行紙幣」発行が景気回復に効くのか?
http://www.mirai-utopia.org/suzuki/798

正直最初はよく分からなかったのですが、よく考えてみると確かに良い案です。
単純な公共事業に頼るより、民間の力を信じた方が無駄も有りません。
みんなリスクを背負って頑張ってくれるわけですから、行政機関に任すよりよっぽど
ましなのは当然の事です。責任を取らない官僚に任すことに比べるまでも無いで
しょう。他にも一杯プラス面が有るようです。

ただ、単に企業や銀行を優遇するように錯覚し嫉妬して多くの人が反対する可能性
が有ります。自分で自分のクビを締めるような意見を平気で言う人たちが多いので、
それだけが心配です。
企業の目的は社会貢献に有り、その結果目標として利潤の追求が有るわけですから、
どうすれば、雇用を維持し、多くの人々の生活の向上と、幸福の増進に貢献できるか、
とことん競争していただけるなら、そのうねり、その循環はとても大きな力となって
景気を浮揚させることが出来ると思います。
自分たちに、本当に価値あるサービスや物を生産し提供してくれる企業に、消費の力が黙って財布のひもを締めておくわけが無いのです。






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Last updated  2009.05.13 22:11:49


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