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2025.11.24

単独里帰り

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11月4日（火）←月曜店休日の振替を利用して

母は82歳、要介護３の父は92歳で認知症が入ってきている。

普段、何かちょっとしたこと
宅急便で〇〇を送ったとか
父親の様子がどうとか
その他諸々、
気に掛けながらも電話で済ませてきたが
何だか自然と、、、、

これまでも日帰りで様子を見に行ったことはあったが
年々ワタシも気力と体力の回復が追いついてこなくなり
今回は5日（水）のランチ営業に間に合うように、
4日朝イチののぞみで行って
翌日朝イチののぞみで帰って来た。

乗り換えが複雑なＪＲ、乗り継ぎのバス。
一人では長く感じる施設までの徒歩。
小さくなった母と一緒に、小さな短い旅をした感覚。
もうワタシたちが誰なのかもわからなくなった父に
会いに行くだけの小さな旅。

施設での20分間の面会。

「娘が会いに来たよ」と投げかける。
嘘か本当か適当か、父は「わかるよ」という。
母は父の肩をゆすりながら、
「（娘を）つくってよかったね、つくってよかったよ」
と言って二人して喜び合った。

もっと早く、こんな二人を見たかったな。

だいぶ昔に同じような内容を書いたかもしれんけど
まだワタシが小さい頃、父と母はよく喧嘩をしていた。
聞くに堪えない見るに忍びないほどのもので
ワタシが生きてこられたのは周りの人たちのお陰が殆どだ。
とりわけ正月を迎えるのが嫌だった。
おとなしく迎える元旦は嵐の前の静けさ。
決まって二日目はなぜだか毎年、血みどろの喧嘩。
若い母がまだ未熟で、ワタシに放った毒矢の数々。
でも仕方ない、父親があんなだったら仕方ない、
若かった父はもっと未熟だった。
気分で暴れてしまう父と全力で抗う母、
受話器を持つワタシ（いつでも１１０番できるように）。
だから母は可哀そう、ワタシはもう子供でいられんかった。
いられんかったけど、
「お前なんか生まれてこなければよかったのに」
の一撃はきつかったよね。
たとえ、弾みで放ったとしてもね。

でも、「生まれてきてよかったんだ」に書き換えられた。
刺さり埋もれていた毒針が抜け落ちた。
心のどこかでずっと待ち望んでいたものが
空からきらきらと降り注いできたかのようだった。

あとどれくらい、父と母に何をしてやれるだろう、
近くだったらいいのはわかっているけれど
折り合いはワタシだけでは決まらない。
でも、できる限りのことはしよう。

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