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30年以上も前に演奏活動をしていた伝説のバンド「曼珠沙華」の
リーダーFujio Muto君の衝撃的な詩を紹介しよう。
情けないMountain Island
懐かしい昼下がり 空は煮詰まりユニコーンと嵐の兆し
話す為の友達ない 腹が減って仕事がない
でも生れた町 チャタレイの恋人と寝たところ
夜の花火下痢をして 昼の伝道師ときたら
けつが詰まって十字架の下 便所と間違ってる
イスラエルの民 慰み者と肩並べ
ケルアックを脇に抱え ビートのうねりと
紅の霧と貴婦人が降りて フェリーニの月が見え隠れ
すると 途切れたHighway四つ角で三つにこんがらがり
思わずギアをトップに入れ
行く末何になろうと 限りない阿呆が下ってきてるように
俺もその道下るだろう だから頼むおっかさん
俺の目を今だけはシッカリ開けといてくれ
生れたときから身に付けてた ハンチングと仕事靴
天使のような目で 詩人は呪われている
3年前に翼が生えた奴もいたけど
3年前に天国にいれば 葬式はいらないね
明日に吹っ切る奴もいるだろうけど
でも あさってに墓の下なら 冗談は要らない
奴は奴を救えない 爆弾の音と
人類の秘密と 問題の謎の大陸と
ヒップスターの迷路の中 歩いてきたところ
怯えさせ恐れさせ 一人にさせた産みの苦しみが言う
”酒ビンの中身とくりゃ30度足りないぜ BOY!”
”おまけにビンの傾きとくりゃ60度体内ぜ BOY!”
中目黒のケルアックと内臓の写真屋
ソロモンの亡霊と 血の流れをヘロインにとりかえ
ベトナムの血を吸わせたコーヒー豆と
ユダヤの焦りと 革命の骨を肥やしにしたライ麦と
人類の終末が示され 化学反応も終わり
膿が固まったかさぶたの町に今僕らはいるよ
未来は運命の手に落ちたが 今は僕ら自身のもの
ただ見送る為にだけ選ばれた青年たちと
越える必要はない 呼び止める必要もない
別の世界への道を地球は思いやりで示してくれる
アルマゲドンは昼下がりの風に叩き込まれ
2012年 地球には静けさと風の音しかなくなった
1977年ころだと思う。僕らはビートニクやヒップスターのあれこれに
のめりこんでいた。DylanやGinsbergの詩を毎晩のように読みふけった。
Muto君はこのころ魂の膿を吐き出すように一晩で何曲もの詩を書き上げた。
2012年 が詩の中に盛り込まれている。
バンドはこの詩にディランのローリング・サンダー・レビュー調の演奏を加え、
渋谷のライブハウスなどで演奏した。
二十歳そこそこの僕らにとってはとても衝撃的な内容だ。今ではどうだろう。