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八木哲郎

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2007/11/06
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カテゴリ: カテゴリ未分類
昨夜、府中の映画館で「続・ALWAYS 3丁目の夕日」を観る。東京タワーの根っこのあたりであるから、おそらく神谷町あたりか、狸が出るような林があったりするから芝西久保巴町のあたりではあるまいか。あるいは京浜線の沿線か。

当時を想わせる商店街、路地裏、都電、オート三輪、駄菓子屋などありとあらゆる懐かしい当時の商品や広告看板などが出てくる。まだ上に高速道路が覆いかぶさっていない日本橋も出てくる。かって見たことのある風景がよく再現されている。
物語は茶川商店という駄菓子屋の主人、といっても若い東大生が芥川賞をねらって一生懸命小説を書いている。その店のまん前にある鈴木オートというオート三輪の製作所か修理所を営む一家が物語の中心である。この一家に親戚か知人の娘が一時預けられる。そして周辺の向こう三軒両隣の家や、田舎からでてきたお姉さんなどが登場する。
東大生の文学青年は芥川賞の候補作品までになり雑誌に掲載される。マスコミの記者や町内の人たちは芥川賞の発表を今か今かと待ち望んで祝杯の準備もでき上っている。ところが残念ながら落選であった。この話に詐欺や踊り子との恋もからまっている。
とまあ、出入りの楽しいエンタメものに仕上がっている。30年も連載されたマンガだそうだ。

この映画を観て思ったこと。あの頃までは濃厚な地域というものがあったのだなあ、という感慨である。
まだテレビもそんなに普及していない時代だったから、人々は退屈である。退屈をいかに紛らわすか、子供たちは街頭や広場で群れ集まって遊びほうけ、男は囲碁、将棋、マージャン、小料理屋、女たちは集まってダベリングしかやることがなかったから地域というものがコミュニティを形成していたのだと思う。
私自身も昭和20年代後半に、田端、駒込、墨田、浅草、中野などを転々と下宿した経験があるから、この時代の雰囲気がわかる。当時は大学生は同世代の14%くらいだったからいわば、将来はえらい人になるかもしれない特権階級ということで、庶民の人たちから大事にされた。いつのまにか家族同然にされ、家庭教師をおおせつかり、近所の店では飲み食いのツケはいつでもいいよとかいわれ、質屋に行けば、相場以上の金を貸してくれ、パチンコ屋では裏でおねえさんがやたらにじゃらじゃらと玉を出してくれた。そしてたいていの大学生は最終的に家主から「うちの娘をもらってくれないかな」と言われて、こそこそ逃げ出す仕組みになるのである。






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Last updated  2007/11/06 06:46:36 AM


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