こんにちは。

このお話は私も中学か高校のときに読みました。あまりに強烈だったので、たぶん一生忘れることができないでしょう。

おっかさんやとうちゃん。あの人たちが一番戦争のおわさやおろかさを知っているなあ。

(2005.10.19 14:49:24)

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2005.10.19
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カテゴリ: 書籍と雑誌




「満州新聞」に掲載されたエッセイだという。
特高につけ狙われ、生活に困窮して転向し、結局は満蒙開拓を鼓舞する翼賛作家になったというのは悲しい。
引き揚げの途中で亡くなったのが1945年10月18日。
昨日がちょうど没後60年だった。

私は学校を出てからアルバイトをして暮らしていたころ、中野重治の詩や小説をよく読んでいた。
中野重治全集はおそろしく高価だったので、まったく手が出なかった。
文庫本や、アンソロジーのようなものに収録された作品を読んでいた。

でも、プロレタリア文学といえばまず思い出すのは、その作品になじんでいた中野重治でも、小林多喜二の「蟹工船」でもなく、葉山嘉樹の「セメント樽の中の手紙」だ。
中学1年生の時に学校の図書室で借りて読んだ。
短い作品なだけに、印象が鮮烈だったのだろう。

今は便利になったもので、ネットで簡単に読むことができる。

 → 青空文庫:セメント樽の中の手紙

大正15年の作品なのか。
今まで気づかなかったが、最後に出てくる「大きな腹の中」の「子供」は、もしかしたらオレの死んだ親父様だったのかもしれないなあ。

私は普段元号など使わないが、大正15年に関しては使わざるをえない。
親父様は大正15年の秋に生まれた。
おっ母さんは昭和2年の春生まれだ。
いわゆる文部省年齢は同じなのだが、親父様は大正生まれで、おっ母さんは昭和生まれ。
親父様は晩年、それを大いに悔しがって、昭和元年生まれだと言いたがった。
ちなみに、大正天皇が亡くなったのは12月25日だったので、昭和元年は一週間に満たない。

父も母も貧乏人の一族なので、結核で早死にをする者が多かったようだ。
私は祖父というものを知らない。
母の実母も若いうちに亡くなった。
「セメント樽の中の手紙」の青年だって、破砕器に落ちなくても結核にかかっていたかもしれないし、戦死していたかもしれない。
それがプロレタリアートの生活だった。

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Last updated  2005.10.26 01:50:17
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Re:セメント樽の中の手紙(10/19)  
izumatsu  さん
★幻泉館主人さま

めちゃめちゃ久しぶりに読みました。
ほんに便利な時代になったもんですなぁ・・・・。

10年以上前、小林多喜二のデスマスクを描いた人の話を聞いたことがあります。
当時のプロレタリアートが活動していた環境って、ワシの想像を絶してましたわ。

うちのおっかさんもS2年。先日、歩いててヒザを痛め、病院へ行きました。幸い、大したことはなかったけど、ソロソロ歩きになってます。
老いるね、やっぱ。


(2005.10.19 12:59:25)

Re:セメント樽の中の手紙(10/19)  
こんにちは。
私の母は大正5年、夫の父は大正10年、母が昭和2年です。
(2005.10.19 13:53:09)

Re:セメント樽の中の手紙(10/19)  
chappi-chappi  さん

Re[1]:セメント樽の中の手紙(10/19)  
izumatsuさん、こんにちは♪

>めちゃめちゃ久しぶりに読みました。
>ほんに便利な時代になったもんですなぁ・・・・。

ええ、私もずいぶん久しぶりに読みました。
検索してみるものですな。

>10年以上前、小林多喜二のデスマスクを描いた人の話を聞いたことがあります。
>当時のプロレタリアートが活動していた環境って、ワシの想像を絶してましたわ。

その絵は本で見たことがあると思います。
思想警察のいる時代。
嫌ですな。

>うちのおっかさんもS2年。先日、歩いててヒザを痛め、病院へ行きました。幸い、大したことはなかったけど、ソロソロ歩きになってます。
>老いるね、やっぱ。

お大事に。
うちのおっ母さんもそうだけど、元々体が弱いと、かえって長生きできるみたいですね。
まだまだ頑張ってもらわにゃ。
(2005.10.19 16:47:53)

Re[1]:セメント樽の中の手紙(10/19)  
マリィ ジョー ♪さん、こんにちは♪

>私の母は大正5年、夫の父は大正10年、母が昭和2年です。

伯母たちの年代が大正生まれです。
昭和の最後に生まれた子供たちは、ちょっと悔しい思いをしているのかしら。
(2005.10.19 16:49:36)

Re[1]:セメント樽の中の手紙(10/19)  
chappi-chappiさん、こんにちは♪

この話、若いころに読むと強烈な印象が残りますよね。

>おっかさんやとうちゃん。あの人たちが一番戦争のおわさやおろかさを知っているなあ。

長生きして、伝えてもらいましょう。
無知な若者たちに。

(2005.10.19 16:51:15)

Re:セメント樽の中の手紙(10/19)  
らいばあ  さん
こんばんにゃ
プロレタリアートという言葉
生活のなかで耳にすることなくなっちゃいましたね

アスベストで肺気腫になった人も
1日中PCに向かって肩こりと偏頭痛に悩まされている人もプロレタリアーとなのに
「セメント樽の中の手紙」初めて読みましたj
・・・・・・
大正15年生まれの方は80歳になるのでしょうかね
・・・・・・
「自己の労働力を資本化に売って生活する賃金労働者」のおばさんより
(2005.10.19 20:51:54)

Re[1]:セメント樽の中の手紙(10/19)  
らいばあさん、こんばんは♪

プロレタリアというのは、意識を伴った階級ですね。
私はむしろルンペン・プロレタリという、前衛政党から切り捨てられた層でありました。

>アスベストで肺気腫になった人も
>1日中PCに向かって肩こりと偏頭痛に悩まされている人もプロレタリアーとなのに

なのにね。

>「セメント樽の中の手紙」初めて読みましたj
>・・・・・・

中学生ぐらいで読むと、実にショックでありましたよ。

>大正15年生まれの方は80歳になるのでしょうかね

えっと、今年の誕生日で79歳だと思います。
(2005.10.19 21:52:35)

Re[2]:セメント樽の中の手紙(10/19)  
らいばあ  さん



あ~ そうなのか~

>私はむしろルンペン・プロレタリという、前衛政党から切り捨てられた層でありました。

ん~ それって ホントに切り捨てられているんだろうか

>中学生ぐらいで読むと、実にショックでありましたよ。

はっはぁ~ ウチの第一子は昭和最後生まれなので
読ませてみますね (2005.10.20 18:37:19)

Re[3]:セメント樽の中の手紙(10/19)  
らいばあさん、こんばんは♪

>はっはぁ~ ウチの第一子は昭和最後生まれなので
>読ませてみますね

おお、高校生ですね。
その平成に変わったころ、私は無職でしたわ~。

(2005.10.20 19:45:07)

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