MY WINDING ROAD

2005.12.14
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カテゴリ: MUSIC
久々のCD批評です。今回はglobe。
初期の3枚のアルバムに入っているシングルを振り返っていきます。

Feel Like dance (1995/08/9)
最高3位 95.1万枚

Joy to the love(globe) (1995/09/27)
最高1位 81.5万枚

SWEET PAIN (1995/11/01)
最高2位 90.0万枚
>>90年代半ば、日本の音楽シーンを席巻していた小室哲哉。
その小室哲哉率いるグループとして現れたのがglobeだった。
Vocal:KEICO , Rap:Marcというメンバーと共に1995年8月9日にデビュー。
(8・9→破竹の勢いで、って意味もあったとか)

オーディションでKEICOがステージから落っこちたりしたというのは有名な逸話。

当初はKEICOの声がtrfのYUKI(Uの上に伸ばす棒つけたいけどやりかた不明)に似てるという話で、
『globeのVocalはYUKIでtrfからの引き抜きだ!』 という根も葉もない噂が当時あった。
よく聴けばYUKIとKEICOは声が全然違うのだが、
こんな噂になったのは、 globeのシングルジャケットにメンバーが登場していないから だった。

ここにあげた3枚のシングルに、彼らは全く映っていない。
とかいって、彼らの正体が不明ってわけではなく、
Joy to the loveが起用された車のCMに出ていたし
「HEY×3」にも出てたので、シークレット性はなかった。
(ユニット名候補が ORANGE だったこととかいろいろ暴露していた)

日本の 2unlimited を目指していたというだけあって、2unlimitedは十分あった。
「女の子ボーカルとラップの組み合わせが面白い」 と小室哲哉は目論んだのだが
小室哲哉はラップを操ることができず、ラッパー:MARCの誕生になる。
それは、すでに 1994年の頃から実験的に行われていた そうだ。
(H Jungleもそのひとつなわけです)

「3人組ユニットはいつの時代にも存在できる」というTM時代からのコンセプトもあった。

「Feel Like Dance」 ではglobeシングル唯一の小室ソロパートがある。
90年代半ばのテクノポップで、globeの路線というより、TKの路線といった印象。
「dAnce」 でなく 「Dance」 なあたりはtrfと一線を画してるといえる・・・?

「Joy to the love」 は一転、ボサノバ+ジャングルの組み合わせ。
ウツが歌っても面白いと言われた(筆者も思った)。
浜崎あゆみの「appears」と音も歌詞も似てるが、そんな突っ込みは野暮である。

「SWEET PAIN」 はTMの「1974」みたいなイメージのイントロ。どこか宇宙的。
「1974」の頃にMARCがいたら面白かったのかな。
シンセ全開のTK王道っぽさだが、
古くからのTKファンには新鮮さがないと思えたかも。



意外にこの3枚はミリオンセラーを記録しなかった。
・・・・といっても十分すぎるヒットであり、ルーキー扱いのユニットではなかった。

DEPARTURES (1996/01/1)
最高1位 228.8万枚
>>globe史上最大のヒット曲。
唯一の200万枚突破シングルである。
(ていうか200万枚を2度以上出したのはミスチルとチャゲアスだけなのだが)

2unlimited路線が消えてしまった。
どちらかというと「歌謡曲」っぽさをミックスした日本人ぽさのある仕上がりで
それがWinterSongとして爆発的にウケたわけである。
・哀愁と冬の寂しさを感じさせるサビまでの流れ、
・サビで一気に高音で盛り上げる展開。
TKの王道であり、この時代、この時期に、この曲が売れないはずはなかった。

シンセの音がなければ、演歌になりかねないメロディー・・・
それが、大ヒットとなり現在までカラオケで歌われてきているのだった。
どこか日本人の、日本の冬を知る人に訴えるものが秘められているんだろう。

シングルと違い、アルバムバージョンはいきなりサビから始まらない。

FREEDOM (1996/03/27)
最高3位 48.4万枚
>>バカ売れとなるアルバム「globe」のリリース直前のリリース。
MARCのパートが多めで、ディストーションギターが使われてたり(この頃、TKはDGが好きだった)
「DEPARTURES」とは相反する存在ながら、これもglobeという存在である。

歌詞が珍しく、日常や季節などではなく、世相を舞台にしているのもチェックどころ?
「世界が回るのを拒んでいたって」
「争いに勝つこと 土地を仕切ること 色で分けること 血を選ぶこと」
「交差する喜びとか悲しみとか」

あまりTKプロデュースで見られない歌詞である。

その歌詞舞台に共感しにくいのか
女子高生のカラオケウケとして、それほど評価が高くなかったのが筆者の高校時代の印象。

Is this love (1996/08/28)
最高1位 53.7万枚
>>1stアルバムで400万枚を売り、その地位を不動のものにしたglobeの6枚目。
夏の終わりをムーディーに演出しうるミディアムナンバー。

あまりにムーディーすぎて
女子高生中心のカラオケ世代にはヒットせず。
1位は獲得したが、ミリオンの半分の50万台に留まる
(それでもTMN最大のヒット曲「LOVE TRAIN」(53.3万枚)より上なのだが・・・・orz)

ちょこっとアレンジを加えて、よりムーディーにしちゃえば
クラブやバーに似合うものになりそうだが。
Can't Stop Fallin'in love (1996/10/30)
最高1位 131.5万枚
>>「DEPARTURES」と同じJRのタイアップだけあって
なんだか「DEPARTURES」を踏襲したような歌といわれがちな歌である・・・・。
これはこれで、筆者は好きである。
当時の彼女と歌うためにラップ覚えたなぁ・・・・ってどうでもいい話ですがwww

歌詞の世界が、 なんだか不倫してるような 世界で
OLなど20代以上の女性に共感された・・・・らしいが当時20代の女性の知り合いなどいないわけで。
歌詞の意味など、大して気にもせず
カラオケで歌いまくる女子高生がいっぱいいたのを覚えている。

KEICOの歌い方が 「こーいーが はじまぁってぇ~~」 のように演歌っぽくなってきた。
そういえば浜崎あゆみも、そういう風になってきた。
これは偶然なんだろうか?
FACE (1997/01/05)
最高1位 132.3万枚
>>globeのドラマ主題歌(ドラマとはあまりマッチしてない)ていうだけで初登場1位と言えた曲。
ピアノのインストで始まり、
アコギの音が入っているように
この頃のTKは、急にデジタルから生音に変わっていった。
時代的にもアラニス・モリセットなどがヒットしていたっていうのがあるのかも。
その辺を取り入れたっていうのはTKらしいというか。

新しさを取り入れたことを象徴するように
KEICOの髪が金髪になった!!


「鏡に映ったあなたと二人 情けないようでたくましくもある
 顔と顔をよせあい 慰めあったら それぞれ玄関のドアを一人で開けよう」

とわかるようなわからない歌詞があったり

「青春が消えていく」「情熱はいつまで続くの」
など懐古的な歌詞もあったり

この頃のTKの深層心理を読み取るのは難しい・・・・。
その歌詞の持つ深さとかは考えられず、カラオケで歌われていくさまを
TKはどんな思いで見ていたんだろう・・・・。

意外にも globe唯一の2作連続ミリオン を成している。


個人的にサビまでの生音とKEICOの歌い方の流れは秀逸だと思う。

FACES PLACES (1997/03/05)
最高3位 40.3万枚

Anytime smokin' cigarette (1997/04/09)
最高6位 15.2万枚
>>2ndアルバム「FACES PLACES」からのシングルカット(「FACES~」はアルバム発売一週間前のリリース)。
「FACES PLACES」はプログレっぽさが現れており、近未来のTKミュージックの方向性を暗示している。
生音も多い。
TMN時代からのTKファンなら、何を意味するか考えてしまう
「Since 1984」(TM活動開始の年)、「Since 1994」(TM活動終了の年) という歌詞がある・・・・。
TKの進みたかった道の終着点(PLACE)が見えたのだ、というFanksの説もある。

「Anytime~」はますますTKの趣味が現れている。
日常の中の感情を描いた歌詞を重い感じでKEICOとMARCが歌うが
これは、どう聴いてもシングル向きじゃあない。
アルバム曲として聴く分にはイイ出来だが、シングルとしては無理があった。
Wanderin' Destiny (1997/10/15)
最高2位 87.6万枚

Love Again (1998/03/31)
最高9位 19.5万枚
>>当時にしては長いglobe半年振りのシングル「Wanderin' Destiny」。
歌詞世界がやけに暗いが、
これはTKがドラマ 「青い鳥」 の脚本を見て書いたらしいので
歌詞世界が暗いのはやむおえない。
暗い歌詞になると、急に演歌っぽさや歌謡曲っぽさが入るのがTKの歌詞である。
音は生音から再び離れだした。
暗い世界をキレイに仕上げてるが、キャッチーさが足りなかったのか
ドラマ主題歌というタイアップでも、ミリオンならず。

3rdアルバムと同時発売の 「Love Again」
印象的なシンセのリフで始まる名曲。
トランスを先取りしたような仕上がりで、カッコイイ仕上がり。
過去の恋を思い返すちょっと切ない歌詞ではあるけれど、KEICOは笑顔を浮かべていたり。
この歌は個人的にglobeの中ではかなり好きだったり。

一人暮らしを始めたばかりのあの頃、この歌を聴いて、なんだか切ない気持ちになってたり。







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Last updated  2005.12.14 16:28:58


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