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2006.07.27
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先日、ルノーとフェラーリにも出されたのではないかと言われている、マスダンパーシステム禁止通達だが、まだ実際の装置が開示されていないから、詳しい仕組みは謎である。

私はいろいろと考えをめぐらしてみる内に、こんな方法も可能性のレベルでなら考えられると思った。

それは高速で回転する円盤などの起こすジャイロ効果の利用である。

機械加工などで使われる、ディスクグラインダーを使ったことのある人なら、ジャイロ効果というものが感覚的に判るかもしれないし、オートバイなどを高速で走らせたことのある人なら、速度が上がると、タイヤとホイールのジャイロ効果でハンドルが重くなり、ねっとりと感じられる経験があるだろう。

高速で回転する円盤などの回転軸を傾けようとすると、実際の質量の持つ起動モーメント力より相当大きな力を必要とすることになるのだが、この力を利用してみようと考えてみた訳だ。

まあ、そういう装置をF1の狭いボディーの中のどこに仕組むことが出来るかと言うと、問題も多いが、たとえば厚さ5ミリ程度の直径40センチ程の鉄のディスクを数万rpmで水平に回転させたと考えると、そのジャイロ効果は相当大きく、ピッチングやローリングを抑制する効果が現れる。

また、この回転体をディスクブレーキのようなパッドで、回転を止めようと摩擦すると、回転体の速度でで発生していた強い慣性力の反作用で、相対的に止まっているブレーキパッド側の質量(つまり車)を回そうとする力が働くことになる。

自動車は左右のどちらにも曲がるので、こうしたディスクを2枚上下に配置し、それぞれを逆の方向へ高速に回しておくとして、車の上から見て右回転のディスクを止めようと動作すれば回転エネルギーが車を右に回転させようとすることになるし、左回転のディスクを止めようとすれば今度は車は左に回転しようとすることになる。

この回転ディスクをドライバーのシートとエンジンの間あたりに車体に水平に配置出来れば、右へのハンドリング開始時に右回転のディスクに制動をかけることで、タイヤのコーナリングフォースだけに頼っていた車の向きの変更が容易になるはずだし、コーナリング時のローリングは回転のジャイロ効果で僅かでも減少出来るように働くし、右カーブでカウンターステアを当てるシーンでは、左にハンドリングするので左回転のディスクに制動をかけることによって、今度は車のZ軸回りの右への慣性モーメントに逆らって反作用が出るので、スピンしようとする車体の回転を効果的に食い止める効果が出るのではないだろうか。 

ステアリングレスポンスの向上でめっぽうクイックな運動性が得られる可能性があると感じるし、マシンの水平方向に回る回転体のジャイロ効果は、垂直方向の重力と前後左右の慣性には影響が出ず、ピッチングとローリングだけにスタビリティーを発揮するので、競技用の車両にはもってこいの効果ではないだろうか?

まあ、これは一つのアイデアで、仮説なので実際にどの程度の効果が得られるかは詳しく計算して見ないと判らないが、千分の1秒を争うレースでは、案外大きな効果が期待できると考えられるのだ。

今回のスーパーアグリSA06はSA05に比べて20kgの軽量化が出来たそうだが、そうした規定重量より軽くなった分をバラストとして重量バランスを理想に近づける位置に積むことになるが、代わりにこうした装置を積めれば、重量バランスの改善以外に、マシンのハンドリングなどを改善する効果が期待できそうに思える。

700kgしかないF1の重量のことを考えると、10kg程度の円盤を数万rpmで回転させれば想像以上に大きなジャイロ効果が出て、それを上手く利用できれば、ドライバビリティーの改善が可能になると考えるのだが・・・如何なものだろうか?







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最終更新日  2006.07.28 01:51:03
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禁止されたことで効果が判明する?  
ROLAN727  さん
ルノーとフェラーリに搭載されたというマスダンパーは謎だらけですね。FIAのコメントによれば、動く部品を内蔵していたので、これが規定に違反するということのようです。とすれば、目的はマシンの挙動を安定させることにあり、電子制御で何らかのパーツを振動させて、ゆれを吸収させるメカニズムような気がします。高層ビルでは、最上階に設置したマスダンパー効果で風や地震の揺れを抑えるとのことなので、発想は似ていますが、F1のメカニズムは想像を絶するといういうのが正直なところです。 (2006.07.28 07:13:04)

Re:禁止されたことで効果が判明する?(07/27)  
遼 銀河  さん
ROLAN727さん
こんにちは~・・・・コメントありがとうございます。
ビルの制震に使われる全方位マスダンパーの構造は振り子と油圧シリンダを利用するものなどが知られていますので、私もそうした可能性から、オイルダンパーの構造を変えて、油圧室をもう一つ設けて、アクティブサスペンションと同じ思想でハイトアジャスト行う方法を考えましたが、これはオモリが加減速で勝手に前後に動こうとすることを利用したパッシブな制御なので、電子制御で動かしたりしないことでルールの隙間を突いているかも知れません。
FIAは、そこへ空力のレギュレーションを持ち出しました。空力部品は可動物であることを禁じているため、この振り子のように動く構造があることで、姿勢をコントロールすることから、姿勢はグランドエフェクトに強い影響を持つと言う視点で禁止に踏み切ったと思われます。つまり姿勢制御部品は空力部品と断定したと言うわけです。
これは相当強引なもので、メカニカルなトーションスタビライザーも姿勢を制御できるし、トーションスタビライザにレバーとオモリを取り付ければやはりマスアンチノーズダイブシステムになるのですが、そもそも動くトーションバーをなんと言って規制できるでしょうか?トーションバーは動いてはいけない?とか・・・・・笑
でもFIAがこうしたエンジニアのアイデアを否定的に処遇することがエンジニアの端くれの私には不愉快で仕方ありません。
知恵を絞って機能を高める行為こそが人間の人間たる所以ですし、ドライビングの能力だけを比較すると言うことは人間の持つ動物的なものの勝負と解釈できますからね~・・・。 (2006.07.28 13:05:52)

確かに発想としては面白いかもしれませんが・・  
Strikes Back!!  さん
「10kg程度の円盤を数万rpmで回転させれば想像以上に大きなジャイロ効果が出て、それを上手く利用できれば、ドライバビリティーの改善が可能になると考えるのだが・・・」
まずドライヴァーに対する安全面が微妙なところだと思います。
「10kg程度の円盤を数万rpmで回転」ともなれば、万が一それがコクピット内に飛び出したらドライヴァーの手足が切断されるような危険は無いでしょうか?
また、アクシデントで10kg程度の円盤が数万rpmで射出されるようなことになると、かなり笑えない事態を引き起こすことが予想されると思います。
構造そのものが、そのままでは危険なムーヴィング・パーツのような気がします。 (2006.07.29 00:09:37)

Re:確かに発想としては面白いかもしれませんが・・(07/27)  
遼 銀河  さん
Strikes Back!!さんこんばんは~・・・。
はい、仰る通りです。まずはF1のレギュレーションの問題があります。
私はF1のレギュレーションブックを読破していなので、正確には判りませんが、何かの規則に抵触する可能性は大きいですね。

それと、数万rpmと言うのはチョットオーバーですよね?せめてエンジンと同じ回転数ぐらいで2万回転ぐらいにしておくべきでした。

この発想は、2万rpmも回るF1エンジンのクランクとフライホイールのジャイロ効果がどれくらいマシンのアンダーステアを助長するのかという疑問から考えてみたことも一つのきっかけになっています。ご存知のようにジャイロ効果を生む慣性力は速度の二乗で効果が効いて来ますから、コーナーでエンジンをあまり回さないのと、MAX回転付近でハンドリングするのでは、操縦性に差が出ることは大いにありそうです。高回転で回る慣性体のジャイロ効果は侮れない性質があるので、それを逆手に考えてみたのです。危険性は確かに無視できないのでケーシングに入れて安全な装置としなければなりません。まあ、クランクケース程度の強度のケースは必要になるでしょうし、一定以上のGでブレーキが瞬時にかかる安全機構も必要でしょう。
F1では無理でも、レギュレーションで規定が無ければ他の競技には可能性があるかも知れません。
最も可能性を感じる競技にアメリカズカップがあります。ヨットの傾きの抑制には大型のフライホイールを用いれば効果は絶大だし、ターンのときの利用では恐ろしく速いターンが可能になることでしょう。
いずれにせよ、問題は競技規則だけでしょう。
自動車レースでも規則で禁じられていないカテゴリーがあれば実用化は可能であると断言できます。 (2006.07.29 16:21:36)

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