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おはようございます。

 先月ですが、JR東海が、自社で運営する鉄道展示施設「リニア・鉄道館」において、新幹線車両3両を新たに展示するため、展示中の在来線車両3両の、展示を終了すると発表しました。

https://jr-central.co.jp/news/release/_pdf/000039557.pdf

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190517-00000033-rps-bus_all

 「展示終了」車両は解体、廃棄されると考えてよさそうです。

 「リニア・鉄道館」は、大宮の鉄道博物館や京都鉄道博物館と並び、多数の鉄道に関する資料そして実物車両を保存展示している施設として有名です。私は未見ですが、一度は出かけてみたいとずっと思っていました。

 今回の、この保存車両の「廃棄」について、どのように考えたらよいのでしょうか。例えば「箱」としての鉄道車両の利活用であれば、廃棄もやむなしかもしれません。しかし、文化財としての位置づけで保存を開始したとすれば、その車両の廃棄は、あってはならないことだと思います。


 少し話が脱線しますが、ある博物館で、こんな企画展が行われました。

横浜市歴史博物館 企画展「君も今日から考古学者!

https://www.rekihaku.city.yokohama.jp/koudou/see/kikakuten/2019/yokohamahakkutsu2019/

 とにかく、子どもたちに少しでも考古学に興味を持ってもらいたい。そんな博物館の思いが全開した展示会でした。その展示の中で、様々な切り口で土器を展示し解説をするのですが、何とこんな表示を付けた土器が展示してあったのです。
 「へたくそな どき」
 確かに、あまり手先の器用でない古代人が作ったんだろうなと。そんな出来栄えの土器です。「博物館では美しい土器しか展示されないから…」そんな趣旨の解説が付いていました。これを見たとき私は、笑いを抑えるのに必死でした。しかしよく考えてみると、ただ大きいから、ただ美しいから、それだけで文化財を残すか否かを決めるものではない、ということではないか。「へたくそ」であっても、そこから見えてくる歴史と未来があるからこそ、手間とカネをかけて文化財を残そうとするのではないかと。

 翻って、今回の保存車両「廃棄」の件を考えると、何を基準に保存車両をセレクトしたのか。将来の展開も含めた保存敷地の確保をしなかったのか。未確認情報ですが、リニア・鉄道館は、博物館法に基づく施設ではないから、車両の入れ替えはいくらやっても構わない、という話も聞こえてきます。

 確かに、鉄道車両の保存の大変さは、以前からこのブログでもお伝えしているところです。個人や民間企業で保存した車両や、自治体が保存した車両でさえ、荒廃が進んでいるところが多数あります。
 北見には、以前からご紹介している個人所有の鉄道車両が、市民の応援により市民共通の歴史遺産として活用されています。また、同じく北見市内の公園に保存されている蒸気機関車は、公園を管理する部局ではなく、教育委員会が管理して教育施設の位置づけで活用されています。

北見市内(石北本線地下トンネルの上です)に保存された蒸気機関車



https://news.yahoo.co.jp/byline/torizukaakira/20190528-00127585/ ​ 

 リニア・博物館が、単にJR東海の企業宣伝のためだけに設置されているのか、鉄道を通じて日本の歴史、文化を伝えていく施設なのか。本当にもう一度立ち止まって、考えていただきたいと思います。





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Last updated  2019/06/30 09:13:38 AM


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