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こんばんは。 先日、大変残念としか言いようのない記事が、ネットニュースに流れました。鹿児島大の研究室「こんな形で名指しやめて」とインフルエンサーに抗議 Xで舌戦、外野からは殺害予告までhttps://news.yahoo.co.jp/articles/1bf83b2ca86362e5eefdb330751f68ead3489eed?page=1 まず上記の記事をお読みいただくとして、記事内容の検証のため、それぞれの公式サイトにアクセスしましたが、法的措置云々という話もあり、既に当該記述の部分を見ることはできませんでした。 殺害予告まで出るような状況で、当事者ではない私がコメントすべきか非常に悩みましたが、日本各地の地域が持つ良さを尊重し、自然、文化、そこに住む人々に敬意を表する立場から、2点だけ指摘しておきます。 1点目。現代の価値観や人権感覚から外れている「悪しき習慣」とでもいうべきものが地方に存在する。それは事実です。しかしそれは地方だけではないと思います。東京のような都市部(東京だって日本の「地方」のひとつですが)の中にもたくさん存在します。今回、鹿児島(県)の後進性を強調する書き込みが行われました。女性という理由だけで望む進学が妨げられることは、もちろんいい事ではありません。しかしそのことは、具体的な大学名の列挙で表現されることなのでしょうか。受験の際の「偏差値」で大学の格付けがなされている現実はあるにしても、学習環境、研究の質、地域に根差した特色ある研究教育、地域を背景とした個性あるスクールカラー、大学を評価する視点は様々です。大学名で比較したこと、更には「都会の人が理解できない世界」「現実を知ってほしい」という言い方で、差別的とされる事象に対する直接的な批判表現を回避したことにより、差別的な境遇への批判ではなく、単に地方は東京より劣るという「ディスリ」に主眼が置かれていると感じざるを得なくなっています。 2点目。この記事に出てくる大学だけでなく、大都市圏以外の地域にある全国の大学生へ伝えたいこと。どうか誇りをもって、大学生活を過ごして欲しいと思います。あなたが今、その大学で学び、その地域で暮らすことは、きっと人生の1ページとして役に立つ、思い出に残ることだから。
2025/02/15

引き続き。 今度は、自転車の話です。 エコで健康にもいい乗り物として注目された自転車。趣味としてのサイクリングはもとより、都市交通の様々な課題を解決する手段としての活用を期待されていました。 今、その自転車に逆風が吹いています。 それは、自転車はあくまでも軽車両、すなわち「クルマ」(自動車)と基本的に同じルールに則って動かすものであるにもかかわらず、無法ともいうべき乗り方が横行しているため、「自転車は危険」というイメージがついて回るようになってしまったためです。 実際、交通事故の発生数が年々減る中で、自転車が絡む事故の比率が増えているのです。警察庁資料https://www.npa.go.jp/koutsuu/kikaku/bicycle/kentokai/01/siryou07.pdf 警察も手をこまねいているわけではなく、度重なる取り締まりの強化を行い、昨年11月からは「ながらスマホ運転」に対する罰則、酒気帯び運転及びほう助(自転車の提供、酒類の提供)に対する罰則も整備されました。 さて、このような動きを受けて、あるテレビ局の情報番組で、自転車による事故を減らすにはどうしたら良いかという切り口での特集が組まれました。https://www.nikkansports.com/general/nikkan/news/202412180000317.html?Page=1https://news.yahoo.co.jp/articles/9b9106f867e26d035c75095e7059f149d7e885db 番組のコメンテーターである玉川徹氏と、ゲストであるNPO法人自転車活用推進研究会の小林成基理事長との間で、議論の大筋が動いたようです。 玉川氏は、自転車事故を無くすには、少なくとも成人は免許制度を導入すべきと主張。小林氏は、自転車を巡るここ数年の状況(罰則強化、反則金制度の導入等)を踏まえ、(交通安全)教育の充実が必要であり、免許制度は不要。導入している国もないと指摘しました。本来は、自転車事故を減らす有効な方策を議論の中心に据えるべきところを、自転車免許制度の是非の議論となり、これがコメンテーターのキャラクターに引っ張られて、生放送中の「バトル」にマスコミの関心が移ってしまったのは、残念でなりません。 ところで皆さん、自転車に乗るのに、免許制度は必要だと思いますか? 様々な意見を、自分の主観ですが集約してみました。「自転車免許制度は必要」…とにかく危険。(道路交通)教育なんて効果ない。免許取らなければ走れないようにすれば真剣にルールを学び守るようになる。「自転車免許制度は不要」…今自転車に乗っているので乗れなくなると困る。免許なんて面倒くさい。 自転車免許制度を必要と思う人は、自転車に乗らない人が多い気がします。(必ずしも自動車ドライバーが多いとは限りません) 逆に自転車免許制度不要と思う人は、今、自転車に乗っている人が圧倒的に多いと思います。そして自転車のルールに関しても、無頓着な人が多い… 一方、自転車利用者全体から見れば未だ少ないかもしれませんが、普段から法令を守って自転車に乗る人※の意見を聞くと、罰則強化は歓迎であり、逆に免許制度は無意味と思っている人が多いです。他人が守らない自転車のルール。でも免許制度で無理やり規制するのはナンセンスだと。(※「法令を守って自転車に乗る人」イメージとしては、原則車道左側を走る、赤信号で止まる、ヘルメットをかぶるといったことを、日常的に行っている人です) 実は、番組で小林氏が指摘した「教育」というキーワード、これはとても重要なものです。「教育」というと、小学校で教える交通安全ルールや、番組内でもあった、誰も読まない教則本の配布といったイメージがあるのでしょう。もちろん、話して教える、活字や電子媒体で伝えることも重要ですが、実効性のある罰則の強化も、ルールを伝え染み込ませるための、重要な「教育」のひとつです。逆に免許制度だけに頼ると、制度の形骸化が起きる危険性もあり、「教育」の観点からも万能な手段ではないといえます。 例えば「松本走り」「茨城ダッシュ」等々の、危険で迷惑なご当地走りは、免許を持ったドライバーが行っているのです。 この番組では「教育」の受け止め方に大きな隔たりがあり、それが議論をかみ合わないものにしてしまいました。返す返すも残念です。番組終了後、この番組でのやり取りに関して、自転車活用推進研究会から公式のコメントは出ていません。テレビの件はここまで。気を取り直して活動を推進していくということでしょうか。
2025/02/08

こんばんは。 今回の年末年始の発売から、きっぷの使用ルールを大きく変更した青春18きっぷ。利用期間内の任意の5日間有効から、利用期間内の連続5日間(あるいは3日間)有効に変更され、加えて1枚のきっぷを同時に複数人で利用することができなくなったことから、発売前は「使用ルールの改悪」とする意見がネット上でも多く見られたことは、ご存じの方も多いかと思います。 冬季の使用期間が終了した後も、今回の使用ルールの変更について様々な意見が出されています。しかし、必ずしも反対一色というわけではなく、ルール変更について一定の評価をする意見も散見されます。 テレビニュースになったのでしょうか。https://www.at-s.com/life/article/ats/1627558.html 今回の使用ルール変更に対する肯定的な意見をまとめますと・自動改札の通過が可能となり、有人改札の通過で待たされることがなくなった。・新たに設定された3日間用について、5日間用と比べお得感は減るが、効率よく使えるメリットもある。・鉄道利用の基本的なルールを理解していない旅行者が、きっぷの安さにつられて押し寄せ、特定の列車を激しく混雑させたり、その人たちが様々なトラブルを引き起こしてきた。今回のルール変更でそのような旅行者が減り、旅行を楽しみたい人にとっては快適になった。 一方、否定的な意見としては、従前から指摘されていたもののほか、・列車の運休など、旅程に支障のある事態が発生した場合、旅程を別の日にずらすなどの回避策が取れなくなる。 といったものもありました。 中にはこんな記事も。https://merkmal-biz.jp/post/82201#google_vignette 「感情的な反発」「(古い時代の)自由は終わった」というワードは、読む人の立場を問わず記事への関心を引き付けるものですが、今回のルール変更をもって、青春18きっぷを廃止すべきという主張に持っていくのは、無理があり過ぎます。列車で日本列島をまたぎ、知力と体力を使って旅をすることは、今でも若い人(に限らずですが)にとってチャレンジの価値があるコンテンツであることは、疑う余地がありません。また青春18きっぷは、通学需要がない時期でも走らせる必要のある「空いてる列車」をいかに活用して増収するかという、かなりリアルな一面も持っているのです。 実は私、1982年に「青春18のびのびきっぷ」として初めてこのきっぷが世に出てから、浪人時代の一時期を除き、毎期必ず購入を続けてきました。現在は、長距離を何時間も乗り続けるような使い方は、ほとんどしていません。また5日間使い切れず、ちょっと離れた場所にラーメンを食べに行く。そんなことで「原価割れ」を防ぐといったこともしています。恥ずかしながら、青春18きっぷを有効に使っているとは、とても言えない状況です。 今回、リニューアルされた青春18きっぷは、3日用を購入しました。今までのように「一応買っておく」ということはできず、旅行日と旅程を綿密に練りました。5日間用を購入しなかったのは、自分自身の都合として連続5日の旅程が取れなかったからです。もっとも、旅行計画を練り上げたおかげで、3日間用でそれなりに充実した旅行になったのも事実です。 また、青春18きっぷで旅をしていると思われる人は、確かに減ったと思います(統計ではなくあくまで列車に乗った感覚ですが)。しかし、激減したとまでは言い切れない。区間によって超満員の列車に、立ったまま何時間も乗り続ける「苦行」が減ることは、悪いことではないと思います。 では、青春18きっぷの今後を、どのように考えていけばいいのでしょうか。普通列車のみ有効、旅客会社またぎの通用という青春18きっぷの大きな特徴は、北海道から九州までJR線がつながっている限り、今後も生かしていく必要があります。それは若い人たちを中心に、日本中を股にかける旅を体験してもらうことで「自由」と「夢」を体感してもらいたい。(敢えて「自由」を入れます 笑)そこで得た「自由」「夢」が、若い人たちの成長する次のステージで活用される。そして鉄道の新たな顧客にも成長してもらう。それはそんな仕組みづくりをする必要があると思います。今回、最大の問題となった利用日の件(私もこの部分は改悪だと考えています)は、チケットレス乗車券の仕組み(QRコード)の活用で、クリアできると思います。1日2人以上の利用は無理としても、利用期間内の任意の日を有効とするきっぷを、自動改札で実現できるはずです。転売問題も解消できます。 先日、春季の青春18きっぷの発売が発表されました。利用ルールは冬季と変更なく、連続3日間または5日間の有効となっています。https://www.jrhokkaido.co.jp/CM/Info/press/pdf/20250122_KO_18spring.pdf
2025/02/08

こんばんは。 今季最大の寒波が日本列島に来て、各地に大雪の被害をもたらしています。 特に今回は、帯広で1日100センチ以上の積雪を記録し、十勝地方全域で交通障害をもたらしました。https://news.yahoo.co.jp/articles/760c3123ab590d5ac8f2bf55f107689482fcd511 2月4日以降、十勝地方のJR線、路線バスは全面運休。2月6日からJRは特急列車の運転を再開。2月7日から普通列車の運行も再開される予定です。一方バスは、郊外を走る路線を中心に2月7日から運行を再開しますが、乗降バス停を限定したり、う回路を運行するなど、まだ本格的な運行再開に至っていないようです。ふるさと銀河線代替バス(十勝バス帯広陸別線)も、特別ダイヤでの運行です。https://www.tokachibus.jp/2025/02/06/58378/ そして何よりも、都市間バスの運行再開が、現時点ではアナウンスされていないのは驚きです。https://www.stv.jp/news/stvnews/kiji/stf495f666d6c349319833aed9cfacc4bd.html 元々十勝地方は、道内でも雪が少ない地域と言われています。そこにこの積雪量。お住いの方々の苦労は想像するに余りあります。寒い地域だから雪慣れしている、とは限らないのです。否、雪慣れしていたとしても、たった1日でこの積雪量では、日々の生活は大変なことになるでしょう。 余談です。想定外の大雪で思い出したのですが、2014年2月14日から15日にかけて、山梨県の甲府盆地で大雪となり、甲府で114センチの積雪を記録しました。山の上ではありません。街中をはじめ平地で降ってしまったのです。その頃私の職場に実家が甲府の方がいらして、東京甲府間はバスも特急も動かず、ようやく動き出した普通列車で往復したという話を聞きました。その後JR東日本では、八王子支社管内の中央本線3駅に、排雪用のモーターカーを配備することとなりました。中央本線(塩尻より東側、いわゆる中央東線)に排雪用車両が配備される。当時は相当驚いたものです。https://www.city.kofu.yamanashi.jp/bosaitaisaku/bosai/bosai/documents/setsugai_1.pdfhttps://www.jreast.co.jp/hachioji/info/20181109/20181109_info2.pdf 2月7日以降、再び寒波が日本列島にやって来るとの予報が出ています。降雪が予想される地域の皆様、どうかご安全に。 昨年12月7日に撮影した、帯広駅前バスターミナルです。数日前は、完全に雪に埋もれていました。
2025/02/07

あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。 今日は1月1日元旦です。 東京周辺の都市部ならば、電車が終夜運行を行ったり、12月31日の終電繰り下げ・1月1日の始発電車繰り上げが行われています。 また、同じく東京周辺のバス(地域内輸送を中心とする、いわゆる路線バス)については、会社や路線によって対応が異なりますが、年末年始ダイヤなどで元旦も運行しているところが多いかと思います。 一方で、元旦の路線バスは運休というのが、都市部以外では一般的だったりします。 北海道の場合も、その例外ではありません。路線によっては年末年始まるごと運休する路線や、元旦前後の日は本数を少なくした年末年始ダイヤを組む路線もあります。一方、鉄道廃止後の代替バスについては、サービス水準を維持するため、元日も運行する路線が多かったようです。 働き方改革やバス乗務員不足が言われる中で、今、道内の年末年始のバス運行状況(12月28日~1月5日)がどのようになっているか。かつて「長大4線」と言われた長距離の廃止線区について、インターネットで公表している範囲で探ってみました。 記載順に、鉄道時代の路線名 代替バス運行会社 運行状況となっています。松前線 函館バス 12月28日、29日 土日祝日ダイヤ(木古内~松前5往復、函館~木古内~知内3往復) 12月30日、31日 年末年始特別ダイヤ(木古内~松前3往復、函館~木古内~知内1往復) 1月1日 運休 1月2日、3日 年末年始特別ダイヤ 1月4日、5日 土日祝日ダイヤ※1月1日の函館バスは、函館市内の一部を除き、全路線運休です。標津線 阿寒バス(標津標茶線、標津西春別線、中標津別海線)12月28日~30日 土日祝日ダイヤ 12月31日~1月3日 運休 1月4日、5日 土日祝日ダイヤ※阿寒バスの1月1日、2日は、空港連絡や一部観光地を結ぶバスを除き、路線バスは全便運休です。なお阿寒バス釧路羅臼線、釧路標津線については、12月28日~30日は土日祝日ダイヤ 12月31日、1月3日は釧路羅臼線のみ1往復運行 1月1日、2日は運休、1月4日、5日は土日祝日ダイヤとなっています。また根室交通中標津空港線(中標津~厚床間が代替区間)は、全日平常運行(4往復)です。池北線(ふるさと銀河線) 十勝バス 12月28日~30日 土日祝日ダイヤ 12月31日~1月3日 特別ダイヤ(3往復) 1月4日、5日 土日祝日ダイヤ※十勝バス名物だった、元日運行の初詣・初売りバス(帯広市内)は、今年から運休となってしまいました。北海道北見バス 12月28日~31日 土日祝日ダイヤ 1月1日 北見陸別線のみ運行 1月2日~5日 土日祝日ダイヤ名寄本線 北海道北見バス、北紋バス 12月28日~1月5日 土日祝日ダイヤ※北紋バスは、遠軽線、興部線ともに土日祝日ダイヤで運行です。また滝上線(旧国鉄渚滑線代替)も、1月1日は3往復に減便して運行します。天北線 宗谷バス 12月28日~1月5日 通常運行(平日、土日祝日同ダイヤ)※宗谷バス都市間バス鬼志別旭川線(天北号)も通常運行です。 元旦とその前後の年末年始、運休するバス運行するバス様々です。 年末年始の期間、公共交通は運休するのが正しいのかどうか。様々な環境が変化する中で、従前どおりに走らせることは難しい。よって運休するのが正解。恐らくそのような声が多いと思います。私もその意見に基本的に賛成です。しかし365日運行することによる公共交通の安心感、信頼感が醸成しているのも事実であり、年末年始の運行も可能であれば続けてほしい。そんな気持ちも併せ持っています。 元旦に公共交通が動いている有り難さを体感しに、これから「初乗り」に行ってきます。 2022年12月30日に撮りました。標茶駅前にて。回送表示ですが、標津線代替バスです。
2025/01/01

こんばんは。 JR北海道から、2025年3月15日のダイヤ改正について発表がありました。https://www.jrhokkaido.co.jp/CM/Info/press/pdf/20241213_KO_kaisei.pdf 今回のダイヤ改正の目玉の一つは、石北本線を走る特急のうち、特急大雪2往復の特別快速化です。 特急から、普通乗車券のみで乗車可能な「特別快速」になります。これに伴い、キハ283系特急用気動車車両を使用していたものを、今年新たに投入したH100形普通列車用気動車を投入することとなります。 併せて、特急、特別快速のダイヤ見直しと、現行の特別快速きたみの快速化と網走までの延長運転がなされることとなりました。(北見~網走間は普通列車として運行)また、運休日のあった特急大雪と比べ、特別快速大雪は毎日運行とされています。 実は私、以前から石北本線特急の快速化を期待していました。それは、旭川から遠軽、北見、網走方面に抜ける普通列車・快速列車(石北本線では特別快速)が2往復しかなく、特急乗車以外の選択の余地が少ないことから、どうせ走らせるならば、いっそ特急料金不要、青春18きっぷでも乗れる快速化のほうが、余程人が乗るのではないか…などと妄想していました。 いやそれは、鉄道マニアの戯言…という批判は受けるでしょうし、そもそも特急料金を手放したくないJRが、そんなことをするはずがないと思っていました。今、その「マニアの戯言」が現実のものになりつつある。いささかの戸惑いを以て受け止めています。 戻りまして、今回のダイヤ改正について、石北特急特別快速化に絞って、ダイヤ、車両、営業施策の3点から考えてみたいと思います。 1点目。ダイヤに関しては、所要時間だけ見ますと現行の特急と遜色ないスピードを持っています。これは立派な事であり、評価されていいと思います。元々、特急大雪の特別快速化は、北海道新幹線札幌開業が2038年度にずれ込んだことによる、特急用キハ283系の延命を目的としたものとも言われていて、加えて新型のH100形であれば、性能的に特急と遜色ないスピードを出すことは、可能なのだと思います。(曲線区間を高速で走ることを可能とする機能である振り子装置は、キハ283系に搭載されていますが、石北本線区間では使用されていません) 列車の順番に関しては、札幌直通の特急オホーツク2往復を、現行ダイヤでは朝一番と夜の最終に設定していますが、改正後は朝一番と午後、14時台から15時台に札幌駅、網走駅を出発する列車に設定しています。ここは議論の分かれるところで、最終列車を札幌直通としたほうが、疲れて帰るビジネスマンなどには、乗り換え不要で良いのではないかと考える一方で、夕方から夜間に特急料金不要の列車が走ることとなり、通学生や飲酒帰りの大人などの輸送で、地域間の利便性が増すという考え方もあるかと思います。朝の上りオホーツク2号の発車を約1時間繰り下げた(以前と同じ時間帯)ことも、出発が早過ぎない時間帯に戻ったという点で評価できると思います。 2点目、使用車両に関してです。普通列車用のH100形は、その座席数の少なさとリクライニングしない座席構造とで、旭川~網走間4時間弱を過ごすには、著しく快適さに欠けるという指摘を受けてきました。JR北海道も、沿線自治体からの要望を受ける形で、座席数の増加と座り心地の改善を行うとしています。但し、今回のダイヤ改正には間に合わず、年度が変わってから取りかかる模様です。 JR北海道のキハ54形車両には、新幹線あるいはキハ183系などの廃車発生品を利用して、転換クロスシートや簡易リクライニングシートを装備した車両があり、現在も根室本線末端区間(花咲線)などで使用されています。車内における他のスペースとの関係(H100形は身障者対応トイレや機器室の占めるスペースが大きい)や窓割との関係など、難しい問題もありますが、H100形のシート改善は、不可能ではないと思います。H100形の車両自体は、全体として悪いとは言い切れない印象を持っていますので、シートの改善は、今後特別快速が受け入れられるかの、重要なポイントとなると思います。 3点目。営業施策に関してです。現行の特急が企画乗車券で安価な設定をされていて、普通乗車券だけの金額より安くなる場合があります。旭川~北見間で見ますと、特急トクだ値1で3,240円、同区間の普通乗車券は4,510円となります。特急より居住環境が悪いとされる特別快速が、このままでは特急より値段が高いという状況が生じてしまいます。これでは、特別快速には誰も乗らなくなるでしょう。(現行の特別快速きたみが苦戦しているのも、そこに課題があると思われます) ここは、競合するバス会社の割引も横目で見ながら、きめ細かな割引商品を揃えるべきでしょう。特別快速は指定席がありませんので、単独でえきねっとトクだ値などの予約(=指定席)前提の商品は設定できません。シンプルな割引きっぷか、えきねっと絡みならば札幌から旭川までの特急と組み合わせた割引商品を揃える必要があります。 列車という「商品」は、ハードとソフトの部分が両輪となり、効果的に融合して初めて、その魅力を増して、利用者の増加につながっていくと考えます。ダイヤはハード+ソフト、車両はハード、営業施策はソフト。どれが欠けても、どれがつながらなくてもいけません。今回の思い切った施策、どうせやるなら成功を収めてほしいと思います。 H100形の車内です。いいと思う部分もありますが、長時間を過ごすのに適した車内とは言えないでしょう。
2024/12/31

最近、JR旅客6社の営業施策の変化に関する報道が続いています。青春18きっぷの利用ルールが変更されるhttps://www.jreast.co.jp/press/2024/20241024_ho01.pdfhttps://news.yahoo.co.jp/articles/ea129a65d9e041f90dd46f2e291f6cb314287124往復乗車券、連続乗車券の廃止(長距離乗車券の往復割引ルールも廃止)https://www.jreast.co.jp/press/2024/20241202_ho01.pdfhttps://news.yahoo.co.jp/articles/eceead5ddc85ace9fb643a0db62dda9f738b2011 それぞれの施策の変更には、それぞれの理由がり、それに対して賛否様々な意見が寄せられています。 青春18きっぷに関しては、5日分を有効期間内なら別々に利用可能、加えて複数人が同日に利用可能だったものが、5日間連続の有効期間で1人での利用に限られることとなりました。代わりに、5日用に加え3日用の新規発売と、自動改札が利用可能となる措置が取られています。(従来の青春18きっぷでは有人改札を通らなければならず、利用期間中、設置が少なくなった有人改札口の混雑を招いていた) 往復乗車券、連続乗車券に関しては、国鉄時代から続いていた乗車券のルールです。JRの説明では、短距離から長距離までICカード利用の利用者が多くなった中で、利用者が少なくなったという理由が掲げられています。JRからは、ジパング割引や学生割引制度の見直しも示唆されていて、この点も心配です。 私からは、以下の3点を指摘したいと思います。1 一方的なサービス「切り捨て」ではなく利用者に代わりとなる新たな「価値」を提供できないのか 最近のJRは、利用者減を理由に鉄道だからできるサービス、あるいは気軽に、少しでも安価に利用できるサービスを、新たなサービス提供無しに止めてしまう事例を多く見かけます。JR各社で事情は異なりますが、車内販売の廃止、安価な割引きっぷの廃止、果ては駅のトイレの廃止に至るまで、いろいろなものがあります。時代が変わり、利用者の利用傾向に変化が表れているのは事実です。また、人件費の増加や人員確保の問題もあるでしょう。そこで、知恵と他者の協力が必要になってくるのではないでしょうか。力を他者から借りるには、それなりの信頼関係の醸成が必要です。一例として、沿線地域が主体となった石北本線特急の車内販売を掲げます。今冬も車内販売が実施されます。https://www.jrhokkaido.co.jp/CM/Info/press/pdf/20241127_KO_sekihoku_tokusanhin.pdf2 JR自身の「都合」を前面に押し出し過ぎていないか 現在のJRは、今から40年以上前、赤字を出し続けて破綻したと言われていた国鉄を解体して、地域で分割した株式会社に移行し、その代わりに一定額の負債を新たな株式会社から切り離す「国鉄改革」を起点としています。国鉄改革で、全国1社体制だったものを6つの分割会社に移行させるに際し政府は、会社が分かれたことで利用者に不便をかけないという「公約」を掲げました。それが現在のJRの運賃料金体系に表れています。 時が経過し、JR各社が自社の運行や営業を優先させる中で、会社またがりのサービス、列車の運行や割引きっぷの設定などが、次第に整理されてきました。 しかし、会社がまたがっても維持されるべきサービスはあるはずです。例えば在来線会社またがりの夜行列車。東京~大阪間に何便もの夜行バスが走っている現実。なぜそこに未だ着目しないのでしょうか。複数社またがりのきっぷでは、自社の取り分が少なくなる。複数社またがりの列車では、運行の調整が大変。一見、もっともらしい理屈ですが、国鉄改革の出発点から考えると、これはJRにとって「宿命」であり、むしろ逆手に取って営業するくらいの意欲が無ければならないと思います。どうしても現状のJR各社間では難しいのであれば、夜行列車専門の会社を立ち上げ、運行を任せてしまう方法もあるでしょう。究極のところJR各社の「面倒くさい」という意識が、根底にある気がします。3 新たな顧客の獲得につながる「夢のある旅」を提供できないのか 国鉄解体の直前からJRが発足したしばらくの間、JR各社は国鉄改革の負のイメージっを払しょくしようと、様々な営業施策に打って出ました。中にはサービスの量として過剰だったり、ニーズを読み違えた見当外れのものもありましたが、次の時代を作ろうとする一生懸命さは伝わってきました。そのひとつが、JRの全国鉄道網を活用した営業施策でした。青春18きっぷは、1982年の販売開始なので時期的には早めですが、国鉄~JRの全国鉄道網を活用した商品であり、超ロングラン商品となったわけです。 JR発足後、廃止や第3セクター鉄道へ転換した線区が増えたり、青春18きっぷが利用できる夜行列車がなくなったりと、青春18きっぷを利用する「お得感」は年々減ってきています。それでもなお、このきっぷに魅力を感じるのは、JR線ならどこでも乗れる、どこへでも行けることにあるのではないでしょうか。知恵と工夫、そして体力をフル活用して目的地へ向かう。目的地までの行程を楽しむ。JR全線普通列車のみ有効というシンプルなルールから広がる「夢」が、鉄道そのものの魅力を提示し、そのことで新たな鉄道利用者の獲得、リピーターの獲得につなげられるはずです。非常に残念なのは、青春18きっぷ利用者を、JRにとってもプラスになる優良な顧客に育てていく、その発想がJRに無いことです。 往復乗車券に関しても、新幹線網の整備が、往復割引制度の再評価につながると考えています。一例として、東京から鹿児島まで新幹線で7時間弱で着く時代になりました。「4時間の壁」という言われ方もしますが、私もこの夏、この区間を往復新幹線で移動しました。移り行く車窓を楽しみながらの旅は、飽きることはありませんでした。これも「夢」のひとつです。その時利用したのが、乗車券の往復割引制度でした。 青春18きっぷの利用ルール変更については、それに反対するネット署名が行われ、約3万4千筆を集めました。しかしJR東日本はその署名の受け取りを、事実上拒否しました。https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/448488fea1d5a621c3446d70f885260ee4255fe3 郵送ならば受け取るとのこと。3万4千筆はそのような軽い数字ではないはずです。https://news.yahoo.co.jp/articles/389665d0d792730e31f2932f87494d00df2bd20e 予想された事態の一つではありましたが、私自身、怒りではなく大きなショックと落胆を感じました。 確かに、顧客の要望の中には、カスタマーハラスメントともいえるものもあります。しかし鉄道利用者、多くの鉄道を愛する顧客は、鉄道事業者に無理強いをせずに、客観的かつ前向きに事物を捉えています。このネット署名の主宰者も同じと言ってよいでしょう。 JR旅客各社には、鉄道利用者を置き去りにしないでほしい。切にそう願います。 今年、関東から九州まで新幹線で往復しました。味気ないと思っていた新幹線の車窓が、実は豊かな日本の風景を映し出していることに気づきました。新幹線によって、鉄道による長距離旅行がしやすくなった側面はあると思います。そこに有効な営業施策を打てないものでしょうか。(12月13日追記)
2024/12/11

JR根室本線の池田駅が、来る12月15日に開業120周年を迎えます。 池田駅は、1904年(明治37年)12月15日、北海道官設鉄道利別~浦幌間開業に伴い開設された駅です。そして1910年(明治43年)9月22には網走線(後の網走本線、池北線、ふるさと銀河線)池田~陸別(当時は淕別)間が開業することとなります。 池田駅開業120周年に合わせて、JRや地元池田町を中心に、様々なイベントが行われる予定です。https://www.jrhokkaido.co.jp/CM/Info/press/pdf/20241128_KU_ikeda120.pdf かつて池田は、機関区をはじめ国鉄の現業機関が集中していて、まさに「鉄道のまち」と呼ぶにふさわしい町でした。今回、その名残をNゲージ鉄道模型で再現し、1日限りですが駅で展示するとのこと。かつての鉄道、駅、町の姿に少しでも触れていただき、ここを起点に地域の未来を考えていくきっかけとなったらいいなと考えます。 なお、個人的には再現模型の1日限りは勿体ないと思います。様々な制約はあると思いますが、例えば町の郷土資料館(旧ふるさと銀河線高島駅の近く、旧高島中学校の建物を利用)での展示とかは、考えられないでしょうか。 2004年9月に撮影した、池田駅ホームの写真が出てきました。ふるさと銀河線の車両が、改札から遠くて悪名高かった4番線(2.3番線の先にあった。手前車両のさらに奥)ではなく3番線に停車しています。(12月13日追記)
2024/12/08

こんばんは。 12月になりました。更新が滞っていることを、お詫びします。 その理由は、いずれご説明するとして。 ニュース、話題のようなものから始めていきます。 12月に入り、道内の多くのバス会社が「冬ダイヤ」に移行しました。 この中で、北海道北見バスの冬ダイヤでは、減便を実施することになりました。北海道北見バス 令和6年度冬季時刻改訂のお知らせhttps://blog.h-kitamibus.co.jp/2024/11/blog-post.html いわゆる「市内線」が軒並み減便、「郊外線」も北見と留辺蘂、温根湯間、北見と美幌経由津別間、北見と開成経由津別間が減便となっています。そしてふるさと銀河線代替バスについても、一部減便となりました。 全国的な問題となっているバスの運転士不足。主にその影響が今回の減便につながったと思われます。簡単に解決できる問題ではないので、非常に悩ましいところです。 ネットニュースでは、札幌市内のバス減便が伝えられています。https://news.yahoo.co.jp/articles/070fc9f024665dc0797049e2265501da36b62907 遠軽バスターミナルの北海道北見バスです。遠軽~紋別間は10月1日に、北紋バス運行便が1往復減便されています。(12月13日追記、12月18日修正)
2024/12/08
こんばんは。更新が滞っていて、申し訳ありません。 来たる10月20日日曜日、NPOオホーツク鉄道歴史保存会主催による、石北本線を利用しながら遠軽町を巡るツアーが開催されます。https://orhps.org/ 只今、参加者募集中です。 カボチャ団体とは何か?石北本線や地域の発達とどのような関係があったのか?なかなか知る機会が少ない沿線の歴史を、丁度良い気候の中で探求できる、またとない機会だと思います。 皆様の参加を、お待ちしております。
2024/10/03
おはようございます。 JRの場合、主に特急列車に「指定席」という座席があります。 例えば駅の窓口で特急列車の指定席を購入すると、券面に表示された号車、番号の席に着席できるという認識になると思います。一方、窓口で通路側の席がいい、窓側がいいという希望を伝えると、可能な範囲で対応をしてくれます。近年は、インターネットや指定席券売機において、希望の号車、座席をシート表から選べるようになっています。 一方、「自由席」の設定がある特急もあります。これは着席の保障はないものの、空いていれば乗車したその場で、好みの座席に座ることができます。一方で混雑時は、好みの座席どころか着席さえできない状況も発生します。この場合、輸送量に足りるだけの車両を連結しているのかという批判はできたとしても、その場でクレームをつけることは、基本的にできないでしょう。 国鉄の特急は、当初は指定席しかなかったそうです。それが戦後の輸送力増強、そして急行が担っていた機能(比較的短距離の移動)を特急に集約していく中で、特急にも自由席が誕生していきました。その経過はともかくJRの指定席の考え方は、一義的に「着席保障」であると考えられます。この「着席保障」のために、乗客は自由席より高い価格を指定席に払っているわけです。一部例外を除いて、指定席と自由席に関して、着席保障以外のサービスの格差はつけられていません。 一方で、高速バス(都市間バス)あるいは航空機の場合はどうでしょうか。両者に共通するのは「定員制」であることです。つまり座席数以上の乗客を乗せることができません。航空機は、座席シートから希望の座席を選ぶことができますが、バスはそのような話はあまり聞きません。バス会社が着席する座席を割り当てています。 さて、本年3月のJR北海道ダイヤ改正以来、何かと話題になっているのが、特急すずらん号の全席指定席化です。 すずらん号は、札幌と室蘭の間を1日6往復走り、特急北斗を補完する形で、需要の多い札幌か~苫小牧・室蘭間の都市間輸送を担っています。 このすずらん号、3月ダイヤ改正で自由席を廃止し全車指定席となってから、大きな乗客離れを招いているということです。この件に関しては、原因分析はともかく、事実としてJR北海道も認めています。https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/a53672c73efba4b6e32649f5faadfb9b3e190c50並行する都市間バスに積み残し発生https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/34e4c989cacd051d5320a2c599917305cd435eea社長記者会見でも質問多数https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/05c55d722a1443d00c68d9d071e152c9c873a9d9https://www.jrhokkaido.co.jp/CM/Info/press/pdf/20240611_KO_income.pdf 原因として、すずらん号乗客大幅減、並行する高速バスを見据えた割引きっぷ(最大通常購入の半額近く)を廃止し、運賃料金面でのメリットが大きく減少したこと、そして全車指定席化に伴い設定した割引きっぷ「えきねっとトクだ値」が、購入時期による価格の変動、乗客の操作が難しいと言われる「えきねっと」のみの取扱い(駅窓口で購入できない)こと、加えてえきねっとで購入したきっぷを駅窓口で紙のきっぷに交換する必要があり、いわば「二度手間」の上、出発時間の変更に対応しにくい仕組みになったことが挙げられます。その結果、所要時間や車内のサービスレベルが変わらないのに、運賃料金を実質大幅値上げし、さらに不便になってしまったことで、利用者の減少は避けられなかったと考えられます。なお、ダイヤ改正前から北海道新聞がこのことを報道していて、道新のネガティブキャンペーンのせいにする論調もあるようですが、これは単なる責任転嫁に過ぎません。 今回の問題には、2つの着目点があると思います。 ひとつは、特急を商品として売り出すにあたって、指定席自由席どちらがベストなのかという点です。特急の全車指定席化は、JR東日本が特に積極的に進めています。またJR東海も、お盆休み等多客期ののぞみ自由席を指定席化し、のぞみ全列車を前者してk席で走らせる取組みを行っています。 全車指定席か自由席も設定するかは、当該区間の乗客ニーズを詳細に分析して決めるべきで、例えば闇雲に一律全車指定席化すればよい、というものではありません。お盆時期の移動であれば、ある程度日時を事前に設定して、混んでいても座って帰りたいと思う方が多いでしょう。一方日常使い(主にビジネス)で比較的短区間かつ頻繁に発車する特急ならば、出発時間を変更する必要が生じてもすぐに対応できる、自由席の設定が重宝するでしょう。 特急すずらんの場合、札幌~苫小牧間が約50分、札幌~室蘭間が約1時間40分という所要時間を考えると、乗車列車等の自由度が効く自由席の設定は、必須ではなかったかと思います。これは、札幌~旭川間の特急ライラック、カムイにも同じく言えることで、この2つの列車も自由席を大幅に減らしたことで、自由席に乗客があふれる一方、指定席がガラガラという状況を生み出しています。https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/e135edbbe7db184768eb1036aa4479d555f91a41 なお「えきねっと」にチケットレス特急券のサービスがあり、これは発車直前まで列車と座席の変更が可能ではないかとの指摘があります。確かにそうなのですが、乗車券を別途準備しなければならないこと、えきねっと自体の操作性の悪さに加えて、料金価格的にも魅力的とは言えないことから、現時点では選択肢に入りにくい手段と思います。 もうひとつは、乗車率の向上に関してです。 指定席の増加、全車指定席化に関してJR北海道は、サービス向上というよりも、より効率よく乗客を運ぶことを主眼に置いて進めていると思われます。簡単に言えば、全車指定席にすれば乗客が乗るかどうかわからない自由席を用意する必要もなく、無駄な座席、無駄な車両を用意して運行する必要がなくなる。もっと列車は短編成化でき、コストカットにつながる。そう考えている節があります。 この考え方の中に、乗客サービス向上の視点が見えてきません。JR北海道は列車ごとに、かなり緻密な乗車状況調査を行っています。そこから乗客数の現状を把握しているはずです。 効率的な運行を否定はしませんが、乗客が感じるメリットを大切にしながら、魅力的なサービスの創出につなげていくような経営努力が、JR北海道にとって今最も必要なことではないでしょうか。近年のJR北海道に、「国鉄改革」を踏まえた民間企業としての知恵、工夫、努力、あるいは当事者性が、いまひとつ感じられません。それが端的に表れたのが、今回のすずらん利用者減ではないでしょうか。言われたことだけ淡々と進める。では誰がそれを「言っている」のか。すなわち指示を出しているのは、業務改善命令を出す代わりに多額の支援を行っている、国土交通省ではないかと。 お役所的な「効率化」の先に、前向きな業務改善やサービス向上、そして乗客増が見えてこないことは、国鉄の経営破たんから国鉄改革までの一連の流れの中で、嫌というほど味わったはずです。サービス向上を怠り、結果利用者が離れていく状況を見て「この地域は(鉄道を残す)熱がない」と断罪するのは、考え方が根本的に誤っています。
2024/07/21
去る3月15日、国土交通大臣からJR北海道に対して、JR会社法に基づく「監督命令」が発出されました。国土交通省からJR北海道に対する監督命令は2018年に発出されましたが、その取り組みが十分でないことから、今回2回目の監督命令が出されました。国土交通省発表https://www.mlit.go.jp/report/press/content/001730678.pdfhttps://www.mlit.go.jp/report/press/content/001730679.pdf 具体的に国土交通省は、中期経営計画(計画期間令和6年度から令和8年度)に経営改善への取り組みを盛り込むことを通じて「経営改善に向けた取組をより一層深度化加速化するよう」命じています。 これに対してJR北海道は、経営自立への決意と単独維持困難線区(ここではいわゆる「黄色線区」8区間)について、今後3年間が課題解決の最後の機会と捉え、3年間の間に抜本的な改善方策を取りまとめるとしています。JR北海道発表https://www.jrhokkaido.co.jp/CM/Info/press/pdf/20240315_KO_comment.pdfJR北海道グループ中期経営計画2026https://www.jrhokkaido.co.jp/CM/Info/press/pdf/20240401_KO_chukikeikaku.pdf JR北海道に対しては、経営安定基金とは別に、今後3年間で1092億円の補助金が国から投入されます。これは私の直感、まさに「感想ですか?」と聞かれれば「その通り」と答える性質のものですが、「3年で(JRの経営改善を、黄色線区の決着を)つけねばならない」公式発表に踊る危機感を持った言葉とは裏腹に、関係者も、何より道民が、何か白けた雰囲気を漂わせているように見えてしまいます。 JRは、北海道の鉄道は、最早道民の「心」の中に無いのではないか? ある程度それを裏付ける事象が、4月以降出てきています。 「白けた雰囲気」という言葉は、道民のJRへの期待感が急速に薄れてきているとも言い換えられると思います。なぜ、道民はJRに期待感を持てないのでしょうか。 その大きな理由を私は、コストカットに偏った経営改善の発想と手法を、JRが取り続けていることにあると考えます。 地域交通の維持存続に関して「地域住民の燃えるような気持ち」がやがて「沿線自治体を巻き込んだ取り組み」に発展し「広範囲な支援の輪が広がって」存続につながった。国はそれを適切な施策で側面から支援した。そんな「美談」で語られることがあるかと思います。 前回の「監督命令」以降のJRの経営改善策は、その多くの部分を、列車削減など利便性快適性の減少に直結するものに頼っています。利便性を下げざるを得ない施策を実施する場合は、そこに地域住民や沿線自治体との間に、様々な施策や日頃からの地道な話し合いの積み上げを通じた信頼関係の構築なくしては、成功しないと断言してよいでしょう。利便性を切る施策を沿線が受け入れないことを以て「あの沿線は熱がない」と批判するのは、私は筋違いだと思います。相手は人間です。何をどう伝え寄り添うのか。 旅客貨物とも輸送の多くを自動車交通に依存する現実を踏まえ、しかしそこに一抹の不安を持つ地域住民、道民に対して「会社存続のために我慢して」だけで一方的に主張する現在の手法でいいのか。3年という「期限」は、石勝線事故直後の「信頼回復」とは異なる「相互信頼の醸成」に向けていくべきではないかと考えます。 さらにこのことは、監督命令を発している国土交通省にも、しっかり考え直していただきたい部分です。公費投入を理由として、コストカット偏重の施策をJRに強いていないか。北海道新幹線の札幌開業が不透明となる中、いきなり利用者数の増加や収支改善につながらないとしても、「鉄道があることは有り難い」「鉄道があって良かった」そう道民が感じられる施策こそが大事なのではないか。 中期経営計画で、JRが札幌新千歳空港間、札幌旭川間の所要時間短縮を打ち出した事に対して、私はその施策自体は今打ち上げるべきものではない、他にやることがあるはずと考えます。一方で、会社として後ろ向きの話ばかりではないという意味で、道民と国土交通省に対して「アドバルーン」を上げたとすれば、その気持ちは少し理解できます。 道内の鉄道ネットワークが崩壊し、道民の心の中の鉄道離れがかつてないほど高まってると捉えるならば、「道民鉄道」という概念をいかに打ち出し伝えていくか。非常に難しいですが取り組んでいかなくてはならないでしょう。
2024/06/24
こんばんは。 本年もよろしくお願いいたします。 年始早々から、大地震、そして羽田空港での航空機事故。気持ちの整理がつかないまま、今に至っています。 災害、事故で亡くなられた方に哀悼の意を表するとともに、避難を続けている方々に、心からお見舞い申し上げます。 今回の大震災では、北陸新幹線、いわゆる「日本海縦貫線」を形成する在来線に関して、比較的早く復旧したものの、震源地に近いJR七尾線とのと鉄道に関しては、被害規模が大きいようで、全線あるいは一部区間が運休を余儀なくされています。七尾線 1月5日以降の運転列車及び、被災状況https://trafficinfo.westjr.co.jp/dat/images/kana/24105nanaojyouhou.pdfのと鉄道https://nototetsu.jp/news/%e5%a4%a7%e5%9c%b0%e9%9c%87%e3%81%ae%e5%bd%b1%e9%9f%bf%e3%81%ab%e3%82%88%e3%82%8a%e3%80%81%e9%81%8b%e4%bc%91%e3%81%97%e3%81%a6%e3%81%8a%e3%82%8a%e3%81%be%e3%81%99%e3%80%82/ 鉄道・運輸機構は、のと鉄道に鉄道災害調査隊を派遣することを決めました。https://www.jrtt.go.jp/corporate/public_relations/pdf/20240105_nototyosa_for_press_.pdfhttps://news.yahoo.co.jp/articles/499ad058eafd605cabf51f3c3d8bbf5970cd7ec1 道路に関しても、能登半島へ向かう幹線道路が軒並み被災、通行止めとなり、被災地へ向かう車両によって大渋滞を巻き起こしています。緊急車両の通行にも支障をきたしていることから、石川県は、能登地方への不要不急の移動を控えるよう呼び掛けています。石川県防災ポータルhttps://pref-ishikawa.my.salesforce-sites.com/ 地形的な困難さから、幹線だけでなく末端につながる道路も軒並み被害に逢い、そのため孤立集落が未だ多数あるといいます。個人が行うボランティアについては、ほとんどの自治体で受け入れを開始していません。この集落にはあれが足りない、という報道が流れてくると、人間としての「良心」が動くところはあります。その気持ち、今現在は防災のプロの方々の活動に委ねるべきです。 羽田空港の事故に関しては、日航機の乗客乗員全員避難の「美談」と並行して「犯人探し」の報道とコメントが先行しているように見受けられます。このことに対して、航空関連労組を構成団体とする航空安全推進連絡会議が、1月3日付で「緊急声明」を発し、再発防止の観点から、警察捜査より運輸安全委員会の事故調査が優先されるべきものであること、憶測を排した事実認定のため、正確な情報のみを発信するよう呼びかけています。 鉄道に関する事故を取り扱うこともある当ブログでも、掲載にあたっては憶測や風評に惑わされないように注意していますが、更に慎重に、熟慮して取り扱っていきたいと思います。私自身も、望むところは「再発防止」です。また、海上保安庁機に5人の犠牲者が出たことも踏まえつつ、日航機の全員避難を成し遂げた乗員乗客の皆様に、敬意を表したいと思います。 新年から、重い話題となってしまいました。少しでも明るい気持ちになれる年でありますように。
2024/01/07
こんばんは。 鉄道に限らず、公共交通とは何か。どんな必要性があるのか。その本質を問うような記事を2本、ご紹介したいと思います。 赤字ローカル線は「バス転換」より「自家用車転換」 JR出身の青学大教授が提言https://news.yahoo.co.jp/articles/36f675b36d4e6bd35f7b3b48f213ceeded6e3e27 産経新聞の記事ですが、web雑誌にも同じ記事が転載されています。 最早「赤字ローカル線」に乗る人はいない。需要がある高校生輸送を除いて、バス転換ではなく自家用車による移動の支援に重点を置くべき。また自動運転の進化により、高齢者の運転事故防止や「ラストワンマイル」の解決にもつながる。自動運転こそ地方における移動手段の「切り札」となる。こう主張されています。 現状「地方ローカル線廃止」を推進する(と捉えざるを得ない)姿勢を取るJR各社にとってみれば、これ以上の援軍は無い主張でしょう。 私から見れば、荒唐無稽もいいところの主張なのですが、「鉄道に人が乗っていない」(このことでさえ、何を以てそう判断するかという問題がありますが。後述。)「地方はみんなクルマで移動」「だってクルマ便利じゃん」(公共交通と比べて便利な面があることは事実です)これらのことから、みんな何となく「あ、そうなんだ」と信じてしまう恐ろしさがあります。 また「レベル4」運転解禁という話題の中で、明日にでも完全無人運転が開始できるという「幻想」を持たせていることも要注意です。無人運転における事故発生時の法的解釈の整理、緊急対応の手法等、人智で越えなければならない課題が山積です。さらに。根本的な問題として、自動運転が誘うその先の「まち」に、人が暮らしモノとカネの流れが生まれるのか。移動自体が「無駄なコスト」と捉えられたその先に、まちの発展さらには日本の発展はあるのか。 一方、このような記事も見つけました。北海道新幹線札幌延伸に伴う「並行在来線」問題が話題のメインですが、インタビューに応じた先生が、これからの地方鉄道の必要性、見方考え方を、実に的確でわかりやすく説明しています。 「バス運転士不足で鉄道が重要に」有識者が指摘 北海道新幹線「並行在来線」廃止は再検討が必要https://toyokeizai.net/articles/-/720377 並行在来線の話はひとまず置いて、地方鉄道一般に通じる話として、以下の論点のポイントがあると思います。・鉄道には、環境における優位性が、言われている以上にある。(鉄道1両1日1キロ当たり22人以上運べば、バスよりエネルギー効率が良い)・輸送密度だけが、鉄道の持つ価値の判断材料ではない。(「個々の線区を評価するに当たっては、あくまでも利用者や地域戦略の視点に立って、あるべき公共交通はどのようなものか、という視点から評価すべきである」)・鉄道の価値を評価するには、潜在需要をどのように獲得するかの視点が重要である。(オーストリアの事例。この国では輸送密度500人でも「中程度」と判断)・ほんの少しの自家用車から公共交通への転換でも、公共交通にとって転換による効果は非常に大きい。・鉄道事業単体の収支ではなく、クロスセクター効果や費用便益分析など、地域全体での様々な「収支」の合計で判断する。(B/Cが1.0を切ったとしても、それだけで判断してはならない) 今、全国各地で議論になっている地方鉄道存廃に対して、何となく感じていた「あきらめ感」が、くるっとひっくり返るような感覚を、私は持ちました。そして、記事を読む限り先生の直接の発言ではないようですが、自家用車から公共交通への「転換」に関連して、自家用車だけに頼っていいのか。あまりにもクルマべったりの地域社会は、皆が気がつかない間に大きな負荷を追うのではないか。そこに少しでも風穴を開けるための、ツールとしての鉄道。これはインタビューをしたライターの、良い提起だと思います。 来年は、どのような年になるのでしょうか。皆様どうぞよいお年を。
2023/12/31

こんばんは。 先日、当ブログで紹介しました、JR北見駅のクリスマスイベント。ちょっと覗いてきました。 北見駅改札前です。派手さはありません。至って地味なポスターです。 「やる気あるのか」「やったことにするだけだろ」という批判は、ひとまず置いておきましょう。 みどりの窓口できっぷを購入。クリスマス応募券を頂戴しました。 何が当たるかは、きっぷを買った人のお楽しみです。 手前のガチャは子ども向け。きっぷを買わなくてもできるようです。1日限定20人です。 後ろのツリーは、願い事を書いて吊り下げられるようになっています。 私が来たときは、高校生くらいの男子が3人、はしゃぎながら吊るしていました。 列車が来ない時間帯の駅は、正直閑散としています。でも、これだけの空間があるのだから、何かできないものか。列車が来なくても人が集まる仕掛けはできないものか。勿体ないですよね。 プレゼント応募は12月20日締め切りです。
2023/12/16
おはようございます。 来る12月16日と17日の2日間、札幌文化芸術交流センターSCARTS(スカーツ)にて「鉄道文化博覧会」という催しが開かれます。鉄道文化博覧会http://www.htd-c.com/tetsubunpaku (一社)北海道観光資源創造センター主催、北海道観光資源研究会の共催です。 内容は、道内各地で鉄道遺産の保存活動や鉄道を観光資源として活用する活動を行っている団体が集まり、ブースを出したりイベントを行ったりするものです。ふるさと銀河線と関わりを持つ団体も参加予定です。 会場は北1条西1丁目で、札幌駅からも近いです。札幌周辺にお住まいの方、旅行で札幌へ行かれる方、立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
2023/12/10
こんばんは。引き続き。 ヤフーニュースで「鉄道乗蔵」のペンネームで、主に北海道の鉄道について記事を投稿している方がいます。 鉄道乗蔵氏は、ヤフーでは「エキスパート」の称号を受けていて、それにふさわしい頻度と内容の記事を書いています。 この方は、北海道の鉄道について、鉄道利用者の視点からの記事、鉄道運営会社(JR北海道)の経営や鉄道に対する行政(主に北海道庁)の姿勢について論じる記事を発表し、道内ローカル線を守る立場の主張をされています。特に「並行在来線」の扱いとなった函館本線の通称「山線」区間(長万部~小樽)について、北海道をはじめ沿線自治体が全線バス転換の方針を決める中、全線鉄道存続の主張を続けています。加えて、詳細な地元取材に基づき、沿線のバス会社に転換バス運行を引き受ける能力がない(運転士を確保できない)事を見抜き、バス転換の議論がストップしている状況も詳細に伝えています。鉄道乗蔵氏のヤフー記事一覧https://news.yahoo.co.jp/expert/creators/tetsudonoruzo並行在来線のバス引き受けは困難https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/7f7c35b96e212e6e6c42f56aee67d4a4e803ddd3 鉄道乗蔵氏は、自身が鉄道ファンであることを隠していません。一方で企業経営にも明るく、恐らく有名経済誌に執筆しているライターがその正体であろうと言われています。 北海道の鉄道存続の問題は「乗らない」「経営が厳しい」「維持費がかさむ」「だから廃止」と単純に語られ、それが首都圏をはじめ全国に何となく広まっています。広大な土地を有し、移動距離が長くかつ厳しい冬がある。一方で日本の「胃袋」となる1次産品を生み出し本州以西に運び出している。雄大な自然は多くの観光客を引き付ける。このような北海道の「厳しさ」と「可能性」を考えたとき、何が移動、物流の手段としてふさわしいか。鉄道乗蔵氏の主張は、一貫してその部分に光を当てています。正直申し上げて、私が伝えたいことをみんな言ってくれているようにも思えてしまいます。 北海道の鉄道を、綿密な地元取材と鉄道の持つ可能性に立脚して伝える方は、非常に少ないです。鉄道乗蔵氏には、これからも北海度の鉄道について、発信を続けていただきたいと思います。
2023/12/09
こんばんは。 北見市鉄道活性化協議会は、石北本線利用促進の一環として、JR北見駅においてクリスマスイベントを開催します。https://sekihoku-honsen.jp/2023/11/27/%EF%BD%8A%EF%BD%92%E5%8C%97%E8%A6%8B%E9%A7%85%E3%82%AF%E3%83%AA%E3%82%B9%E3%83%9E%E3%82%B9%E3%82%A4%E3%83%99%E3%83%B3%E3%83%88%E3%82%92%E9%96%8B%E5%82%AC%E3%81%84%E3%81%9F%E3%81%97%E3%81%BE%E3%81%99/https://www.city.kitami.lg.jp/administration/news/detail.php?news=1741 北見駅できっぷを買ったら、応募券をもらってください。その後応募フォームにアクセスして、石北本線の思い出を記入、さらにアンケートに答えて送信します。抽選で16名に「いいもの」あたるそうです。(プレゼント詳細は応募フォームから) どのようなプレゼントかわからないので何とも言えませんが、当選16名。もうちょっと当選増やしてほしいな(笑)しかし、税金を使って利用促進。効果と成果を常に留意して、真剣に取り組んでもらいたいものです。そうすれば、利用者も住民も真剣に、そして楽しく応えてくれるはずです。
2023/12/08

こんにちは。 今や北見の冬の風物詩であるとともに、全国レベルの極めてユニークなお祭りとして定着した「北見厳寒の焼き肉まつり」。マイナス10度を軽く越える屋外で、寒さに震えながら名物の焼肉をひたすら焼いて食べ、凍りかけたビールを腹に流し込む。基本的にはそれだけの事ですが、明らかに常軌を逸した(笑)イベントです。 私もうっかりしていまして、今年はチケット発売前のご案内を目指していましたが、改めて気がついたのは12月1日の夜。その時にはすでに…北見観光協会ホームページhttps://kitamikanko.jp/information/2343/ チケット完売! 恐るべき人気ぶりが伺えます。 一方、先月にはこのような発表も。 毎年2月に行われてきた陸別町の冬のイベント「しばれフェスティバル」について、今年度の中止が発表されました。陸別町ホームページhttps://www.rikubetsu.jp/kanko/event/shibare/ 昨年度開催で第40回を数えるこのイベント。「人間耐寒テスト」をはじめユニークな催し物は、地域を盛り上げる冬のイベントの先駆けと言ってもよいでしょう。 細かい話はわかりませんが、一般論として、イベントを運営する地元スタッフの減少、あるいは高齢化が影響しているのではないかと推察します。特に「人間耐寒テスト」で住居として使用する「バルーンマンション」は、テント地の球体風船を骨格として、それに天候を見ながら毎日少しずつ水をかけて凍らせることで、氷状の「かまくら」にするものです。簡単に委託して作らせられるものではなく、手間、時間、体力が必要になります。これだけ見ても、これから続けていくのは大変だと考えます。 町では、再来年(令和7年2月)の開催を目指しています。このイベントは、続けることによって地域の魅力を発信できるものだと感じています。時代に合った運営方法を模索しつつ、全く違うものではなく、地域最大の「資源」=「しばれ」を活かした伝統を引き継ぐものにしていただければと思います。 「人間耐寒テスト」終了後の、バルーンマンションです。焼肉を焼いていた跡に、耐寒テストチャレンジャーたちの苦労がしのばれます。
2023/12/03

こんばんは。 今、全国のバス路線が危機にさらされています。 バス路線の廃止が、一気に加速してきているのです。 廃止対象は、過疎地のバスだけではありません。都市部のバス、大都市間を結ぶ高速バスも、その例外ではありません。大阪府では、新興住宅地と最寄り駅を結ぶバス路線を持つ会社が、バス事業自体を完全に廃業してしまうことになりました。 道内でも、バス路線の廃止が急速に進んでいます。札幌夕張間、旧天北線代替バスの一部区間、積丹半島の一部区間などの廃止が伝えられます。さらに、影響の規模として桁違いに大きいのが、北海道中央バス札幌市内及び小樽市内の、12月1日冬ダイヤ改正に伴う路線廃止及び減便でしょう。https://www.chuo-bus.co.jp/%E4%BB%A4%E5%92%8C5%E5%B9%B4%E5%86%AC%E3%83%80%E3%82%A4%E3%83%A4%E6%94%B9%E6%AD%A3%E3%81%AB%E3%81%A4%E3%81%84%E3%81%A6%28%E6%9C%AD%E5%B9%8C%E5%B8%82%E5%86%85%E3%81%AE%E5%9C%B0%E4%B8%8B%E9%89%84%E9%A7%85%E7%9F%AD%E7%B5%A1%E5%8C%96%01%E8%B7%AF%E7%B7%9A%E5%BB%83%E6%AD%A2/main_info/2018 私が注目したのは、旧標津線の転換バスの内、根室交通が受け持っていた厚床から中標津間の路線廃止と交通網の再編についてです。この区間は平日5往復、土曜休日2往復の運行がありましたが、中標津から別海間は阿寒バスに移管して、平日4往復、土曜休日2往復運行することとなりました。さらに、中標津空港から別海、厚床を経由して根室に至る空港連絡バス4往復を、別海厚床間の鉄道代替バス廃止区間の代替、という位置づけに整理したのです。 例えば網走バスの女満別空港から網走市内間の空港連絡バスのように、途中バス停乗降共に可として、地域輸送の役割を担わせている例はあります。しかし空港連絡バスの運行は、当然ながら航空機の運航状況に大きく影響されます。中標津空港根室間の空港連絡バスは、時刻表に「航空機の大幅な遅延には対応しておりません」の注釈が付きました。このことにより、中標津空港着の航空便に大幅な遅延が発生した場合、根室までその日のうちに到着できなくなる可能性が出てきたのです。中標津空港から根室市街までおおよそ80㎞ありますので、タクシーだと相当の金銭的負担になると思われます。 また、発着便の少ない空港の空港連絡バスの宿命ですが、航空便の発着時刻の変更に伴い、バス時刻の変更が頻繁に発生します。航空便の遅れに伴う遅延のことも含め、これらの課題への対応として、中標津空港根室間の空港連絡バスでは、バスの現在位置を知らせるアプリを用意し、利用を勧めています。https://www.nemurokotsu.com/topics/2023%e5%b9%b410%e6%9c%881%e6%97%a5%e3%82%88%e3%82%8a%e3%80%90%e4%b8%ad%e6%a8%99%e6%b4%a5%e7%a9%ba%e6%b8%af%e7%b7%9a%e3%80%91%e3%81%ab%e3%81%8a%e3%81%84%e3%81%a6%e3%83%90%e3%82%b9%e5%81%9c%e8%bf%bd/ 全国のバス事業者が直面している問題、それは利用客の減少だけではありません。バス運転士の高齢化に伴う退職者の増加、代る人材の確保の難しさ、さらに2024年問題といわれる営業ドライバーの勤務時間の厳格化、こういったことから運転士不足が顕著になり、事業者がバスを走らせたくても走らせられない状況が、全国各地で発生しています。 「赤字ローカル線はすべてバス転換一択」「高校生は歩くか自転車で通学しろ」こんな内容のネットニュース記事が、名の通った出版社から繰り出され、それに「何となく」皆が納得してしまう。つい最近まで、そんなことがありました。 運転手のなり手がいない。自動運転だって、期待されるようなレベルまで実用化(路線バスの運転を完全代替するレベル)に到達するのはいつになるか、見当がつかない状況です。(自動運転で事故を起こした場合の責任の所在も、議論が進んでいません。これが法的に整理されないと、本格的な自動運転は無理でしょう。) では、これからの地域の公共交通はどうなるのか。このままでは「選択と集中」といった心地よい表現を絡めながら、鉄道バスタクシーからライドシェアまで、すべての公共交通が縮小を余儀なくされます。そして「自分で自家用車を走らせるほうが便利。手間とカネがかかる公共交通は不要。むしろクルマ維持のために個人に補助を出せ」そのような、私から見れば究極の暴論が、最適解として議論されるようになるのではないか。そんな不安を抱いています。実際そのような言説が、統計を取ったわけではありませんが、ネットの世界では広まりつつあると私は感じています。 今、都市部地方部を問わず、私たちは「鉄道なき時代」を通り越して「バスなき時代」を生き抜かなければならない状況に差し掛かっています。それでも、自分さえクルマを動かせれば、自分の生活が成り立つのか。地域社会が成り立っていけるのか。すべての国民に突き付けられた課題ではないでしょうか。 本年2月に撮影した、根室交通の奥行バス停です。この区間の旧標津線代替バスは廃止され、空港連絡バスのみが引き続き運行されています。
2023/11/15

こんばんは。 いささか古い画像ですが、9月のある夜、北見駅と北見バスターミナルに立ち寄った際の画像をご紹介します。 北見駅改札前です。石北本線と、並走するバスの時刻が両方掲載されている時刻表です。 「見づらい」というもっぱらの評判。これは時刻表が見づらいというよりも、鉄道バスが連携した輸送体制になっていないところに、根本的な問題があります。もし30年前に、この時刻表が世に出ていたなら、今頃MaaSや運輸連合といったものが、とっくに実現していただろうと思うのです。 これは、遅くとも実施中に皆様にお知らせしなければならないものでした。片道JR、片道都市間バスでオホーツクと札幌を往復すると、4,000円キャッシュバックするというものです。自治体による利用者への補助制度なので、地元の役所に請求申請をしなければなりません。 同様の取り組みは、広島県のJR芸備線で行っています。こちらは割引された額の切符を購入する方式で、割引率の良さも相まって、大好評とのことです。バス&レールどっちも割きっぷhttps://www.westjr.co.jp/press/article/items/230320_00_press_busrail.pdf「北見 心の歳時記」手作り感あふれる、北見の街の紹介です。旅行者への訴求力という点では弱いかもしれませんが、反面ほっとする感覚、地域の方に迎えていただいているんだな、という気持ちにさせてくれます。 北見バスターミナルの中です。待合室へ入る入口の風除室に、いろいろなポスターがこじんまりと張り出してあります。 これは現在も実施中の取り組みです。北見市内に在学または在住の高校1年生に、3,000円分のバス乗車券を差し上げます、というもの。バス券はICカードへのチャージ(北海道北見バス)または回数券との交換(網走バス)となります。いつも通学で使うバスに、休みの日も乗ってもらう。休みの日の移動は親御さん運転のクルマに頼りがち。ならば公共交通に最も乗り慣れている生徒さんに、もう一歩足を延ばしてもらう。あるいは平日通学からして親御さんの送り迎えだとすれば、たまには別の交通手段で…面白い取り組みだと思います。 ちなみに、ポスターに書かれている「スタバへ行こうぜ」ですが、北見市内はスターバックスが2店あり、それぞれ最寄りバス停は工業大学入口(または工業大学)と三輪になります。https://www.city.kitami.lg.jp/administration/town/detail.php?content=11995
2023/11/11
イベント紹介が続きます。 来る11月4日と5日、名寄本線渚滑駅から分岐し北見滝ノ上駅までを結んでいた国鉄渚滑線の開業100周年を記念して、地元でイベントが開催されます。よみがえる渚滑線https://takinoue-yky.stores.jp/https://domingo.ne.jp/event/42298 11月4日と5日は、旧北見滝ノ上駅(当時の駅舎が残されています)駅前にて、マルシェが開かれます。 例年10月いっぱいで冬季閉鎖に入る駅舎内も特別に見学可能に。さらには5日にフォーラム、4日は渚滑線ゆかりの地を巡るバスツアー、さらには5日には渚滑線の「その先」おびただしい木材を森から渚滑線の駅まで運び出していた森林鉄道を巡るバスツアーと、盛りだくさんの企画が用意されています。11月4日バスツアーhttp://www.hotbus.co.jp/tour/detail.php?tid=563124382916911月5日バスツアーhttp://www.hotbus.co.jp/tour/detail.php?tid=5631723830169 渚滑線は、廃止されてから30年以上の時を経ています。今、改めて渚滑線の歴史と向き合いながら、町の現在そして未来を創っていく。そんな地域の方々の努力を、私は素直に応援したいと思います。 もうこの頃になると、山あいでは雪もちらつく頃でしょうか。廃線跡の見学は、雑草が生い茂る夏より、草が枯れ葉が落ちる冬の直前のこの頃がいいと言われています。皆さん出かけてみませんか。
2023/10/08

道内に限らず、秋は収穫の季節であることから、伝統的なお祭りそして新しいお祭り、様々な祭りが各地で展開されます。 北見では、10月中に4つの大きなお祭りが開催されます。 開催日順に並べています。1 第71回きたみ菊まつり 10月7日(土)から15日(日)まで 北見駅前広場及びみんとロード(駅の南北を結ぶ自由通路です)2 第8回オホーツク北見ハローウィンフェスティバル 10月7日(土)から15日(日)まで 北見駅南多目的広場(駅南側にある芸術文化ホールの隣、駅構内からも隣の位置です。向かい側に貨物駅が見えます)3 第29回北見オクトーバーフェスト2023 10月13日(金)から15日(日)まで 北見駅南多目的広場https://www.city.kitami.lg.jp/tourism/news/detail.php?news=15994 端野物産フェア2023 10月21日(土) 端野総合支所前https://kitamikanko.jp/information/2317/ 菊まつりは71回を数える、歴史と伝統のあるお祭りです。菊に飾られた駅前やコンコース、華やかですよね。オクトーバーフェストは首都圏をはじめ各地で見られますが、北見は日本のクラフトビール発祥の地として、地方都市では異例の歴史と伝統を重ねてきました。日本各地から選りすぐったビールの目利きも確かです。そしてここなら、人に迷惑をかけなければハロウィン全然OKです(笑) 端野は正に地元の物産展、といった感じですが、牛乳無料とかジャガイモタマネギ詰め放題とか、催しがダイナミックです。端野は農業の町ですが、同じ市内の常呂から海産物も届きます。 ようやく快適に過ごせる季節となりました。皆さん北見の秋を楽しんでください。 ご来場の際は、鉄道、バスなどの公共交通機関で。(特にオクトーバーフェストは、ぜひ鉄道で) 昨年度の写真ですが、菊まつりの様子です。
2023/10/08
こんばんは。 当ブログでもお伝えした、10月3日の札幌市内におけるタマネギ列車存続のアピール、すなわち石北本線存続のアピール行動を伝える記事が、ネットにも掲載されました。北海道新聞(有料記事ですが、条件付きで無料購読も可能です)https://www.hokkaido-np.co.jp/article/919187/STVhttps://www.stv.jp/news/stvnews/sh87dd0000004hpm.html
2023/10/08
こんばんは。直前情報ですが。 明日10月3日火曜日、午前10時から、石北本線の存続を訴える街頭啓発活動を、札幌市中央区の札幌三越前で行います。札幌三越の位置https://www.google.co.jp/maps/place/%E6%9C%AD%E5%B9%8C%E4%B8%89%E8%B6%8A/@43.0595787,141.3524084,17z/data=!3m1!5s0x5f0b299cca6019e7:0xcaa3eba47f9fdd30!4m6!3m5!1s0x5f0b298332e1252d:0xf446a60c877d593c!8m2!3d43.0593514!4d141.3528697!16s%2Fg%2F1217nv0z?hl=ja&entry=ttu 当日は、北見産タマネギを無償配布します。(JAきたみらい提供) 北見産タマネギを配布するのは、タマネギが石北本線の貨物列車によって全国の消費地へ運ばれていることからで、旅客はもちろんのこと、北海道の重要な農産品であるタマネギを、大量安価に安定的に運ぶ鉄道の、石北本線の意義を、札幌圏の皆様にもぜひ知ってほしいからです。 お近くに寄られた際は、ぜひ。
2023/10/02
こんばんは。 NPO法人オホーツク鉄道歴史保存会は、北見駅近くに保存されている鉄道車両の修復を目指し、2回のクラウドファンディングを成功させ、当該車両を始めとするオホーツクの鉄道史を受け継ぐ活動をしています。 今回、このNPOが主催し、オホーツクの鉄道の歴史を体感する日帰りツアーを開催することとなりました。詳細はこちらからhttps://orhps.org/ 開催日は10月14日土曜日、鉄道の日です。まさにその日にふさわしい内容のツアーです。 行程を見ますと、個人的には遠軽町郷土館には行ったことが無いので、惹かれるものがあります。遠軽町郷土館https://hokkaido-digital-museum.jp/facility/engaru_town_folk_museum/ ツアーのお値段も手頃ですね。 私からも、このツアーお勧めしたいと思います。
2023/09/27
こんばんは。 ある方の指摘です。 今、鉄道存続のために行政が様々な施策を行っているが、まず施策を行っているという情報が入らない。そして担当部局が詳細を把握していない。(多くの施策は、都道府県レベルと市町村レベルの自治体、そして交通事業者を交えて、いわゆる「協議会」で決めたことを推進することになるわけですが) 折角の施策を積極的にPRしないで、おざなりな対応に終始している。そして施策から成果が得られなかったことで、「やったけどダメでした」と言い訳の材料にされる。このような事はあってはいけない。行政に物申せる人から喝を入れてほしい… おおよそ、こんな趣旨だったかと思います。具体的には、北海道における事例を指していて、他の「先進地域」と大きく異なっていると嘆いていらっしゃいました。 この主張、私は納得できるところがあります。結論ありきでアリバイ作りのためだけに施策を打ち、施策に積極的な関与をせず成績が悪いと「やっぱり無理ですね」と鉄道廃止の口実にされてしまう。このような例は、北海道に限らずいろいろな場所で見たり聞いたりしてきました。「お役所仕事」をするお役所の、尻を叩ける人からどんどん注文をつけてほしい… 一方で、こんなことを考えます。行政の尻を叩くことはもちろん必要。但し、尻を叩ける人はそう多くはない。政治の力が必要な時はもちろんありますが、それに頼りきれないことも現実としてあります。鉄道存続、そして長期にわたる活用という一連の動きに、広い視野から長期にわたり関与できるのは、実は市民サイドなのだという事に最近気がつきました。 いや、市民は熱が冷めれば力が落ちる。メンバーが固定し活性化しない。逆に離合集散で安定しない組織である。頼れる市民団体など無い。そんな指摘もあると思います。しかし地に足をつけて、行政以上に視野を広げ、全国の動向を見据えつつ地域をベースに思考し行動することができる立場は、実は「素人集団」である市民ではないかと。市民サイドの知識、経験と関係性の積み上げが、行政や運行事業者をはじめとするステークホルダーどうしの矛盾や対立の間に入れる可能性もあるのではないか。 そのためには、市民サイドの情報収集力そして発信力を、徹底的に磨いていかなければならないでしょう。行政に「アリバイ作り」をさせているようではダメでしょう。必要な情報を収集し、開示する。実際に現場に飛び込み、評価する点改善すべき点を明らかにしていく。市民サイドの中で、そのような役回りをする人材が、必要になってくると考えます。「インフルエンサープラスアルファ」というイメージでしょうか。1人ではなく、様々な人に、その役回りを担っていただければいいのかと思います。 翻って自分のことを考えると、「インフルエンサープラスアルファ」というレベルまで、とても達していないことを、恥ずかしく思います。石北本線に直接間接に関わる行政が絡んだ施策について、発信できないままに期限が来てしまったものがあります。お詫びしかありません。その前提で、情報をお伝えします。※9月20日まで JR石北本線に乗ってフリーパス割引を受けよう!(石北本線に乗ってからバスのフリーパスを買うと1,000円割引)https://blog.h-kitamibus.co.jp/2023/07/jr.html※9月30日まで 名寄線代替バス「フリーパスポート」について(2日間用と3日間用。名寄~興部~紋別~遠軽間、北海道北見、北紋、名士の各バス会社便利用可)https://blog.h-kitamibus.co.jp/2023/07/blog-post_27.html
2023/09/18
こんばんは。 先日、当ブログでご紹介した、北見市内の保存鉄道車両修復に対するクラウドファンディング、当初の目標600万円を超え、8月30日にネクストゴールである900万円もクリアしたと発表されました。https://readyfor.jp/projects/orhps2/announcements/284190?utm_campaign=announcement&utm_medium=email&utm_source=systemmail&utm_term=detail 今回の資金調達のメインテーマが、保存車両内部に残るアスベストの除去にあったことから、例えば車体をきれいに塗装するなどのような成果が目に見えにくく、このことから私は、資金調達の重要性が理解されないのではという危機感を持っていました。 蓋を開ければ、開始当初は伸び悩んだものの、その後賛同者が次々と手を上げ、アスベスト除去作業の最低限必要ラインの600万円を突破、そして車体塗装の費用に充てる追加の300万円も、確保できることとなりました。 たかが大きな鉄のがらくた、そう思われる人もいるでしょう。その鉄のがらくたに、300人以上の賛同者が金銭を投じる。そこに「価値」を認め長きにわたる保存を願っている。集まった金額以上に、これだけの志を同じくする「人」が集まったこと。このことの持つ意味は、極めて大きいと思います。 上記リンクのページでも触れられていますが、車両内部にあるPCBの処理のため、解体が進められていた小樽市総合博物館所蔵の電気機関車2両が、一転保存に転じることとなりました。詳細は分かりませんが、北見の動きが何らかの影響を与えたものと、受け止めています。https://news.yahoo.co.jp/articles/77f38db99ea858b8c4e51df3fdf6783f6c619d93 クラウドファンディングは、本日(8月31日)23時00分終了です。まだ受け付けています。引き続き、ご協力よろしくお願いいたします。
2023/08/31
この件について触れるのが遅くなりました。 7月7日から、北海道北見バスの市内線、郊外線の一部の便について、運休するという発表がありました。https://www.jrhokkaido.co.jp/CM/Info/unkou/pdf/morido0818.pdf 減便は、各路線万遍なく行われていて、減便の時間帯も、路線ごとに見れば偏りある路線もありますが、全体を見れば朝から夜まで影響が及んでいることがわかります。 減便の理由は、乗務員不足。全国的な問題となっている、バス乗務員不足の影響によるものと、会社は発表しています。 旧ふるさと銀河線代替バスの位置づけがある、訓子府・置戸・陸別・勝山線を見ると、陸別方面は日中1往復、勝山方面が午後1往復、そして夕方の置戸から北見行、夜の訓子府から北見行の片道便が、運休となります。減便対象はいずれも、平日のみ運行便です。 ふるさと銀河線廃止以降、銀河線代替バスの減便について、北海道北見バスは2度目の減便となります。乗務員不足が代替バスの運行を妨げる。バスは鉄道よりも安定した運行が可能なのか。バスは鉄道よりも本当に便利なのか。このあたりの課題についても、引き続き当ブログでも触れていきたいと思います。
2023/08/20
おはようございます。 土砂災害の影響で不通が続いていた石北本線上川~白滝間について、復旧工事が終了し、明日(8月21日)始発から運転を再開しました。これに伴い、札幌・旭川~網走間の特急列車も、通常通りの運行に戻ることとなりました。https://www.jrhokkaido.co.jp/復旧作業の様子(JR北海道発表)https://www.jrhokkaido.co.jp/CM/Info/unkou/pdf/morido0818.pdf また、石北本線を走る貨物列車、通称タマネギ列車についても、8月21日夜に北見を発車する便が、今シーズン最初の運行となります。
2023/08/20
こんばんは。取り急ぎの情報です。 来たる8月16日水曜日に、北見市内の旧ふるさと銀河線廃線跡沿いにある「オホーツク鉄道車両展示場」にて「鉄道マルシェ」が開催されます。 時間は午前10時00分から13時00分までです。https://orhps.org/https://twitter.com/NpoOrhps/status/1690331683747422208 主催はNPO法人オホーツク鉄道歴史保存会です。 オホーツク号車内販売でおなじみの商品に加え、夏野菜、卵も出品されます。 さらには、アスベスト除去工事を手掛ける予定のキハ27 36気動車に関するクラウドファンディングの申し込み受付も行われます。 お近くにお住まいの方、お盆休みで北見に来られる方、是非お立ち寄りください。
2023/08/14
石北本線は、上川~白滝間で大規模な土砂災害(盛土の流出)が発生したことから、同区間の運転を見合わせています。 少なくとも、8月17日頃まで運休が続く見込みです。https://www.jrhokkaido.co.jp/CM/Info/unkou/pdf/morido0810.pdf お盆の帰省時期と重なることもあり、札幌~旭川~北見~網走のルートについて、バスによる代行輸送を実施しています。https://www.jrhokkaido.co.jp/CM/Info/unkou/pdf/bus0810.pdf 以前も、お盆時期に災害による運休があったかと記憶しています。書き入れ時に運休は、非常に痛いです。 1日も早い復旧を願っています。
2023/08/10
引き続き。 新潟県を走るえちごトキめき鉄道の社長である鳥塚亮氏は、公募社長として、いわゆる「並行在来線」であるJR線を引き継いだ第三セクター鉄道の社長に就任した方です。この会社に来る前は、千葉県にある第三セクター鉄道会社、いすみ鉄道の社長(ここも公募)をされていました。 鳥塚氏は「鉄道ファン」であることを自身のバックボーンとして持っていること、加えて外国の航空会社の勤務が長かったことから、鉄道に限らず運輸業界に精通しています。地元行政の兼務社長や、他の公募社長と「毛並み」が違う、ユニークな存在です。 鳥塚氏に対する批判的な意見も耳にしますが、私は、鳥塚氏の主張の基本線は間違っていないと考えます。発信力も併せ持つ鳥塚氏の存在は、全国の地方鉄道の援軍となっています。 さて、その鳥塚氏が書き込むブログの中で、このような記事を見つけました。今日は喝を入れましたhttps://www.torizuka.club/2023/07/25/%e4%bb%8a%e6%97%a5%e3%81%af%e5%96%9d%e3%82%92%e5%85%a5%e3%82%8c%e3%81%be%e3%81%97%e3%81%9f/ 恐らくこの記事の中に、なぜ地方鉄道が残らないか、利用者やお金の問題以前の話として、全国共通した課題が、簡潔かつ明確に示されていると思います。 協議会という組織体の問題、自治体側に「プロ」が育っていない、インフルエンサーの存在(いますか?)、地域住民と行政との関係性(なぜ協議会に沿線住民がいない?)、地域(人的)資源の持つ意欲と能力を引き出すこと(そう簡単に人は動きませんよ) 「顔をつぶされた」という話は、笑えないけど笑ってしまいます。顔がどうこう言う前に動けよって、言いたくなりますよね。 また、100周年という区切りの年を関係者が知らないというのは、冗談抜きで笑えない話であり、関係者の姿勢として、私からも大きな警鐘を鳴らしておきたいと思います。 鉄道が「廃止」された所で、毎年開業周年行事が開催され、廃止された区間なのに記念列車が走っているという事実と比べると、対極の位置にあるといえ、余所者の立場で敢えて失礼承知で申し上げれば、JR花輪線は、関係者の意識の持ちようという意味で最悪の状況と言わざるを得ません。 鉄道を運営する会社トップの立場から、自身の経験と全国の状況をつぶさに見られた鳥塚氏ならではの視点です。この記事だけでも、全国の地方鉄道存続関係者に読んでいただき、共通認識として心に留めていただきたいと思います。
2023/08/10

こんばんは。いささか旧聞に属しますが。 漫画家の松本零士さんが、本年2月13日に亡くなりました。 松本零士さんは、ふるさと銀河線に自作の「銀河鉄道999」メーテルと鉄郎のキャラクターを提供しました。現在も、ふるさと銀河線りくべつ鉄道で、2両のラッピング車両(通称「白メーテル」「黄色メーテル」)が活躍しています。 松本零士さんに関する私の思い出を紹介します。 もう10年以上前になります。2012年7月、群馬県の富岡市で「第1回零士ワールドサミットIN富岡」が開催されました。 これは、松本零士さんのキャラクターを使用している団体が集まり、様々なイベントを行ったものでした。https://www.city.tomioka.lg.jp/www/contents/1000000002328/simple/2012061617.pdf 富岡市は、市内を走る上信電鉄で、松本零士さんのラッピング車両が走っていた縁がありましたが、当時は「富岡製糸場と絹産業遺産群」の世界遺産登録へ向けて、最後の追い込みに入っていた頃でもあり、内外からこの地域に注目が集まっていました。 朝から照り付ける陽ざしが、暑いのを通り越して火であぶられるような天気。その中でサミット会議は、富岡製糸場のレンガ造りの倉庫の中で行われました。記憶では、倉庫の中は冷房もなく、熱気に包まれた中での会議でした。 大勢の参加者、そしていくつもの団体からの報告がなされる中で、松本零士さんは飄々とした体でお聞きになられていました。ご本人を間近でお見かけしたのは、この時が最初で最後となってしまいました。 松本零士さんのキャラクターが全国各地で今も活用されているのは、キャラクターそのものの持つ魅力やストーリーの持つ世界観への共鳴があると思います。しかしそれだけではなく、公共目的を持つ団体に対し、かなり寛容に使用許可を出していた点も大きいと思います。 自らの著作物を提供したら、相手が誰であれ相応の対価を受け取るべき。そう考えるクリエイターは多いと思います。それは正しいことだと思います。しかし、松本零士さんの世代の方は、例えば漫画というコンテンツ自体、社会的地位が低かった時代を経験されていることもあり、自らの著作物が広く公共のために使われることで、その分野の地位向上につながると考えていたのかもしれません。 サミット会議の後、街中に出ますと、様々な催しが行われていました。しかし、真夏の群馬県平野部。スポット的には気温が40度を超えていたところもあったに違いありません。そのような過酷な天候の中で、コスプレをされていた方には驚きました。40度の最中でもメーテルは冬の帽子、長袖の冬のワンピース。ハーロックはマントを翻していました。原作へのリスペクトに裏打ちされた、松本零士の世界観を守り抜くコスプレイヤーの「根性」に、頭を下げたくなる気持ちになりました。 毎年真夏になると思い出す、暑くて熱い思い出です。
2023/08/10

引き続き。 NPO法人オホーツク鉄道歴史保存会が、所有する車両の修復に関するクラウドファンディング第二弾として、現在寄付を募集中です。https://readyfor.jp/projects/orhps2 今回は、法人が所有する鉄道車両7両のうち、最も傷みが激しく、一方で旅客車両として最も親しまれた、キハ27形式車両の修復に関する資金調達を行います。 趣旨を見ると、今回は外観の修繕ではなく、車両内部に残存する有害物質、アスベストの除去に使用されるそうです。 鉄道車両に使用されたアスベストについては、かつて2000年代前半に全国的に問題となりました。アスベスト撤去に多額の経費を要することから、鉄道車両を保存する一部自治体が、この時車両の撤去を行った経過があります。その後、アスベストが密封されている状態ならば直ちに車両そのものの撤去の必要なしとの見解が出て、保存車両の撤去の動きは一旦落ち着きました。しかし最近、各地で保存車両の撤去が再び増加しています。背景には、アスベストの問題もあるに違いありません。 目標額600万円は、鉄道保存車両のクラウドファンディングとしてはかなり高いハードルです。しかし、未来に向けて貴重な歴史遺産を、責任を持って継承するためには、確かに必要なことです。 このような、極めて困難な事業を「愚直に」実施しようとする当該法人に、私は誠実さを感じます。ここだけでなく、他の地域における鉄道保存車両を守る動きにも影響を及ぼす本事業に対し、私からも広くご協力いただきますよう、皆様にお願いしたいと思います。
2023/07/27
こんばんは。 国土交通省が、「地域公共交通の活性化及び再生の促進に関する基本方針」の変更案に対するパブリックコメントを募集しています。https://public-comment.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=155230105&Mode=0&fbclid=IwAR17i8aFdlZhU9zQhC-Wpk9kjXWOYsloGcMBYJxXGJOha_UXeIoD5RvBdE4 この変更案に対して、議論となるポイントは1 鉄道事業再構築協議会の設置基準として、輸送密度4,000人未満線区であることを明記したこと。2 地域公共交通計画の作成・実施にあたり、法定協議会には多様な地域の関係者の参画が望ましいとしていること。3 地域公共交通計画に定められた事業の実施にあたっては、他分野との連携による資金の確保、民間からの投資・融資・寄附金の受入れなど、多様な資金の調達方策を検討・活用することが重要としていること。 になると私は考えます。1については、鉄道が地域振興に対して持つ新たな役割、そして鉄道がつながりネットワーク化されていることによる利便性の存在(特にJR線)を考えると容認できない基準であり、削除を求めること。2については、鉄道のネットワーク効果と主体的な市民の関わりを考えた時、地域外の「関係者」の存在と参画が必要であり、このことを明記すること。3については、資金調達先を民間に頼る前に、鉄道関連経費の地方交付税交付金への対象化や、道路財源の活用等を最優先で行うこと。これらが必要と考えます。 提出期限は、7月29日土曜日までとなっています。
2023/07/27
こんばんは。 ある町の広報紙に掲載された記事がここまで全国的に有名になるとは、文章を練り上げた、あるいは文章を掲載した当事者は、思いもしていなかったでしょう。福井県池田町https://www.town.ikeda.fukui.jp/「池田暮らしの七か条」「池田暮らしのテキスト」についてhttps://www.town.ikeda.fukui.jp/pick/pickjukyo/p002780.html 移住を受け入れる側からの、これだけはっきりしたメッセージに、様々な反応がありました。ネット上を見る限りでは、メッセージを発した側に閉鎖性を感じ、否定的な見解が多かったように思います。一方、移住者と受け入れ側の「ミスマッチ」を回避するため、むしろ率直なメッセージと肯定的に受け止める意見もあります。 語り尽くされている感はありますが、私からも一言。 まず、人間がいわば「文明的に」生活していく以上、好き嫌いはともかく、人間同士の交流、付き合い、コミュニティーへの所属とそのコミュニティーへの義務を果たすことを、完全に避けることはできないと思います。地方が「閉鎖性」「プライバシー無し」「老人支配」といった言葉で一括りに語られることが多いですが、都市部、東京23区内にだって、ステレオタイプ的な「地方」のイメージと変わらないコミュニティーは、厳然と存在します。会社だって、そういうコミュニティーは結構普通に存在しています。 次に、移住の目的をどこに置くか。ひたすらコミュニティーへの所属とその「義務」を回避しようとすれば、移住先は別荘地のような、完全に地域と切り離された場所に住むしかないと思います。 一方、移住を受け入れる側は、移住者に対し自分たちの「習慣」や「掟」が通用しない場面も必ず出てくると思います。多くの地域は、人数や歴史の差こそあれ、どこかのタイミングで移住者を受け入れてきた経過を持っているはずです。そして、移住者によって持ち込まれた新しい「文化」が、地域の活性化につながった面もあると思います。今までのままで、今いる人中心でと考えると、ましてや高齢社会の昨今、地域の未来は見えてこないでしょう。 月並みですが、移住する側、移住を受け入れる側双方が、折り合い近寄っていく努力を続ける必要がああります。移住する側は、地域の歴史やつながりを尊重し、移住を受け入れる側は、自分たち最優先、移住者べったりではなく、つかず離れずの関係も構築していく。お互いが折り合って肩の凝らないコミュニケーションを取っていく。 私が知る範囲で、一定の成功を収めている移住例に共通するところだと思います。
2023/04/11

こんばんは。 十勝バスが、本年2月8日から平日の一部路線について運休しています。https://www.tokachibus.jp/2023/02/01/53211/ この運休は、十勝バスの全平日運行便数410便の内19便、率にして5%弱を占めるものです。 この運休便の中には、ふるさと銀河線代替バスである帯広陸別線2便(上下各1便)が含まれています。 3月31日までの期間限定でしたが、4月1日以降5月31日まで、運行が復活する2便を除き、引き続き運休することが発表されました。https://www.tokachibus.jp/2023/03/20/53500/ コロナ禍による減便はありましたが、それ以外でのふるさと銀河線代替バスの減便は、十勝バスでは初めてのはずです。 減便の理由ですが、運転手の要員不足によると運行会社は説明しています。 バス運転手の不足は全国的な問題となっています。道内だけ見ても、最大手の北海道中央バスでさえも、運転手不足を理由のひとつとして減便を実施しようとしています。稼ぎ頭であるはずの都市間高速バスも、コロナ禍が収まった現在でも運休が続く便が多数あり、どうも需要が戻らないだけの話ではない、走らせたくても運転士がいないという実態が見えてきます。https://www.chuo-bus.co.jp/%E4%BB%A4%E5%92%8C5%E5%B9%B44%E6%9C%881%E6%97%A5%E5%A4%8F%E3%83%80%E3%82%A4%E3%83%A4%E6%94%B9%E6%AD%A3%E3%81%AB%E3%81%A4%E3%81%84%E3%81%A6%08%E8%B7%AF%E7%B7%9A%E3%81%AE%E5%BB%83%E6%AD%A2%01%E6%96%B0%E8%A8%AD%E4%B8%A6%E3%81%B3%E3%81%AB%E7%B5%8C%E8%B7%AF%E3%81%AE%E5%A4%89%E6%9B%B4%09/main_info/1928https://www.chuo-bus.co.jp/%E4%BA%88%E7%B4%84%E5%88%B6%E9%83%BD%E5%B8%82%E9%96%93%E9%AB%98%E9%80%9F%E3%83%90%E3%82%B9%E8%B7%AF%E7%B7%9A%E3%81%AE%E6%B8%9B%E4%BE%BF%E3%81%AE%E7%B6%99%E7%B6%9A%E3%81%AB%E3%81%A4%E3%81%84%E3%81%A6/main_info/1931 公共交通の利便性って何だろうかと、考えることがあります。一昔前、ローカル鉄道との対比で、バスがいかにコストが安く利便性が高いかということがしきりに強調され、鉄道廃止へ世論が流れるきっかけになっていきました。現在でもその主張は、事あるごとに出てきます。 さすがに現在は、利便性よりも少子化人口減少を強調していて、バス転換しても維持は難しいという認識が多くなりつつあります。そこを起点に、デマンド交通や無人運転の自動車が、従前の公共交通に取って代わるという主張も、よく見られるようになりました。 本質の議論がなされていないと思うのです。ここでは深く触れませんが、街や地域をどうデザインし、機能させていくか。その中に、街を活性化するツールとしてどのように公共交通を落とし込むか。さらに、街と街とを広域的につなげて活性化する手段はどうするのか。 ただでさえ人手不足で、本来ならばもっと有効に人的資源を活用しなければならないのに「現実を直視せよ」のかけ声の下、鉄道というより域内の公共交通全体が有効に機能していない「現実」を、そっくりそのままトレースした代替交通では、需要は萎む一方で、不便、客乗らない、減便の負のスパイラルから、抜けだすことはできなくなります。 話をバス減便に戻して。いわゆる2024年問題も含めて、公共交通あるいは物流の分野では、今後も慢性的な担い手不足が続くでしょう。直近のこととして減便せざるを得ない場合、利便性の低下をどこまで抑えられるか。利用者の理解をどのように得るか。運行会社1社だけの問題にしてよいのか。そこに行政はどのように関わるべきか。今回の問題は十勝全域に及ぶものですので、この問題を試金石に、公共交通のステークホルダー間の関係性を、改めて見直す機会にしていってほしいと思います。池田駅前に停車するふるさと銀河線代替バス(イメージ)
2023/04/07

こんばんは。 3月30日に根室本線富良野-新得間廃止に地元自治体が合意。そして3月31日限りで留萌本線石狩沼田-留萌間が廃止。北海道の公共交通が大きく変わるであろう出来事に際して、このブログをご覧の皆様に、私の考えをお伝えしたいと思います。 私は、これらの鉄道について廃止ではなく鉄道として利活用すべきという考えを持ち、その理由についても説明してまいりました。繰り返しになるのでここでは触れずに、違う視点から(今までの主張と重なる部分も多いですが)お話したいと思います。 留萌本線の代替バスについては、深川から石狩沼田までの鉄道廃止(留萌本線全線廃止)が3年後ということから、暫定的な輸送体系になっていると考えられます。それでも、留萌市内から深川、旭川方面については、将来に向けての形がほぼ出来上がっていると考えられます。 その交通体系の柱は、並行するが途中鉄道と離れる区間のある、既存バス路線(留萌から碧水、深川経由旭川)です。5往復。増発、ダイヤの大きな変更もありません。 それは違うだろう。1往復だが特急便を増発しているではないか。ご指摘のとおりです。羽幌から直通し、留萌から高規格道・高速道路を経由して旭川を結ぶ特急あさひかわ号が運行を開始しています。鉄道時代の旭川直通列車の代替との位置づけのようですが、報道でも取り上げられ、鉄道代替交通機関の「目玉」として取り扱われています。https://response.jp/article/2023/02/17/367726.html 一方、鉄道の早朝・深夜便の代替及び、柱となる既存バス路線から外れる真布、恵比島方面には、予約制の乗合タクシーや町営バス(既存路線の増便及びルート新設)が走ることとなりました。沼田市街から碧水に向けては乗合タクシーを増便して、旭川、留萌方面のバスとの接続を図ります。 ここまで説明して、鉄道代替交通に、ひとつの傾向を見て取ることができます。 それは、どこまでも現状の鉄道・バスのダイヤをトレースしていることです。 留萌と旭川を結ぶバスは、近年その本数を減らしました。鉄道が廃止になっても、現状のバス輸送力で吸収できるという目算なのでしょう。もちろん、いたずらに増発すれば良いというわけではありません。しかし、本当に現状のダイヤが利便性あるものなのか。通学需要のような決まった時間に走らせる必要もありますが、それさえも、現状のダイヤが使いやすいものなのかどうか。鉄道時代の早朝便は、動かす側の都合でその時間に走らせていたものとも言えます。その部分の見直しの視点は無かったのか。 次に、特急便の運行が真に利便性を向上しているかという点です。 ご批判も当然あろうかと思いますが、敢えて申し上げれば、廃止沿線住民のの理解を得るために、その町からの「専用便」を走らせているのではないかということです。 もちろん、沿線の皆さんの利便性が確保されることは大切です。しかし「専用便」バスは、朝その町を出発して夕方戻ってくる1往復というのがパターンです。外から来る人が利用できるチャンスが殆ど無いのです。 日高本線の代替バスとして、沿線を朝出て夕方戻るダイヤの高速便が走るようになりました。これも同じパターンのダイヤ設定です。「目玉」の設定や「地元だけ」考えていては、公共交通がより多くの人たちに利用されるチャンスが、なくなっていくのではないでしょうか。 そして3番目は、乗合タクシーの活用についてです。最小限のコストできめ細かく交通を確保する趣旨だと思いますが、交通体系は複雑化はし、その結果公共交通全体の使いにくさ、不便という感覚につながります。事前登録、事前予約も、利用の大きな障壁となります。そしてこの地域でもそうですが、町外の住民の利用ができない。走らせる側の言い分はあろうかと思いますが、開かれた公共交通とは言い難いものであり、公共交通を使いたくても使えない状況を生み出しています。 これらのことからあぶり出されてくる実態、それは公共交通の運行に対する考え方が何も変わっていないことです。時代や地域の変化がもたらす需要の変化を無視し、鉄道もバスも基本的に、旧態依然のまま運行しています。その結果が、需要減による廃止、減便につながっているのではないでしょうか。 「少子化が公共交通衰退の主原因」今や行政でも、この言葉を多用しています。少子化とそれに伴う人口減少の影響は否定しませんが、全部少子化のせいにするのは、思考停止につながると思います。公共交通で言えば、即効性は無くても、需要のトレンドを見極め、広く利用者とのコミュニケーションを取り、利便性向上に不断の努力を続けていく。利用者に不便を強いる場合は、利用者、交通事業者、行政の間で丁寧にコミュニケーションを取る。このこと無くしては、バスに変わろうがタクシーになろうが、はたまた無人運転になろうが、その先の公共交通ひいては地域の未来は無いと思います。 鉄道というより、公共交通が変わらなかった。このことが現在の状況を生み出しているとすれば、国鉄改革とそれ以降の公共交通を巡る状況の中にいた当事者として、自分自身、その責任を痛感しています。北海道に限っても、残された鉄路、鉄道から代替交通に転換した線区、そしてそれ以外の地域。札幌都市圏も含め、課題山積です。微力ながら、これからも発信していかなければならないと考えています。 デジカメ画像から掘り出したのは、およそ20年前の留萌駅改札です。この頃からいろいろな事を積み重ねていれば、もっと違った展開になったと思います。 (4月6日追記 写真を追加しました。)
2023/04/06
この時期、道内各地では冬をテーマに様々なイベントが行われます。 本日(2月11日)と明日の2日間、北見駅南側にある多目的広場で、第53回北見冬まつりが開催されています。https://www.city.kitami.lg.jp/tourism/news/detail.php?news=1165https://kitamikanko.jp/information/2000/ 今年の北見は、例年に増して冷え込みが厳しいようですが、このようなイベントで1日楽しく過ごすのも、いいのではないかと思います。 さてこの時期、北見にはもっと有名な?イベントがあったのでは。そう思った方もいると思います。 これですね。 北見厳寒の焼肉まつりhttps://kitamikanko.jp/information/1893/ 昨日(2月10日)の夜、3年ぶりに開催されました。https://www.stv.jp/news/stvnews/m5h3p600000013f6.html 前売り券が早々に完売となり、当ブログでも事前告知を止めざるを得ない程の人気でした。 それにしても皆さん、何でこんな寒い場所で、焼肉を食べなければならないのですか?(笑) 注いだビールが凍るのは当たり前。たれも凍ってしまいます。さらに困るのは、油断していると焼いた肉まで凍ってしまう… そこまでして焼肉を頬張る…楽しいからですよね!私もこの楽しさ、以前堪能させていただきました。 行きたかったなぁ。
2023/02/11
先週の月曜日、1月24日から25日にかけて発生した、JR西日本京都駅周辺における長時間にわたる列車停止について、さまざまな報道、論評がなされています。JR西日本公式発表https://www.westjr.co.jp/press/article/2023/01/page_21746.html 引き金は、京阪神地区を襲った大雪でした。 大雪が原因で列車が立ち往生する。昔も今もあります。最近は道路も、各地でスタックによる大渋滞が発生しています。 そういえば、以前こんな記事を当ブログに載せました。この時は、15時間近く列車内に乗客が閉じ込められました。https://plaza.rakuten.co.jp/gingasen/diary/201801140001/ さて、今回JR西日本で発生した「事故」について、私は「マニュアルの扱い」と「非常時の乗客の思い」の2つの面から考えてみたいと思います。 (死亡負傷が発生していないから事故ではないという意見もあると思いますが、乗客に対する影響の大きさから、私は「事故」と表現します。 まずマニュアルについて。今回列車が動かなくなった原因である雪によるポイント不転換について、降雪予想が、不転換を防ぐための融雪器の点火基準に達しなかったことから、点火時期を逃してしまったためであると、JRは説明しています。 また、長時間にわたり列車内から外へ出られなかった乗客の扱いについて、夜間の降雪の中で乗客を列車から降ろして徒歩で誘導することに躊躇し、ポイントを復旧させ列車を動かすことを優先したためであると、同じくJRは説明しています。https://news.yahoo.co.jp/articles/d07c3e3b35327262e9f037e4fecd9ec3676aeba0 報道では、融雪器の点火基準は守られていたが、「停車後1時間以上経過した場合は乗客を救出する」という基準は守らなかったという指摘があります。 私たちは、仕事を進めるにあたり、様々な場面で「マニュアル」を作成し活用しています。作業手順を標準化し、誰でも一定以上の水準の成果を達成するために、あるいは思い込みや独断によるミスを防ぐため、マニュアルがあるといえます。マニュアルの中で定められる具体的な数値が「基準」ということになります。 マニュアルは、組織全体で遵守されてこそ真価を発揮する。その通りです。しかし時としてマニュアルの存在が、様々な弊害を招くことも事実としてあります。その時の現場状況に応じた臨機応変な対応。あるいはマニュアルに定められている基準や手順自体が、現場実態とかけ離れている場合。 マニュアルの取り扱いを巡り、示唆的な記事があります。JR西の長時間閉じ込め 「乗客を線路へ」なぜ即断できないのかhttps://news.yahoo.co.jp/articles/8ce3c653b18ff242400738cc407d4a41fbb8798c(3回記事の内の1回目のページ。3回目に核心が掲載されています) 何のためにその行動はあるのか。しなければならないのか。目的を明確に意識することで、マニュアルで想定しきれていない事態に対処していく。究極の危機管理として、大切にしたい視点だと思います。マニュアルを守っていたから(組織として)免責される、後は職員個人の責任。そんな責任のなすりつけにしないことが必要です。 次に「乗客の思い」について。鉄道を運行する会社は、乗客の安全を第一に考えなければならない。もちろんこれは当然のことです。駅と駅との間に停まった列車の乗客をどうするか。列車の乗客を線路上に降ろして移動させた場合、他の列車との接触、雪に覆われた線路上という足元おぼつかない場所を移動させるリスク、全員の安全を確認した後の運行再開、さまざまな負の要素が発生すると考えられます。だからJRは当初、線路に人を降ろさなかったのでしょう。 しかし、車内で長時間待たされている乗客の考えはどうでしょうか。混雑する車内。かなりの数の立客がいました。換気も追いつかなかったのでしょう。乗客の皆さんは車内の熱気、実際は分かりませんが「酸欠」状態に苦しめられたようです。救急搬送も発生しました。そしてトイレの問題。再開の見通しが見えない中で、多くの乗客に生理現象の我慢を強いたこと。その結果、人間の尊厳を傷つける事態も車内で発生しました。 「一刻も早く、ここから出して欲しい」車両の外にリスクがあったとしても、多くの乗客がそう考えるのは、無理もないことでしょう。 非常時、全体の利益のために顧客に我慢を強いる。それは当然であるという考え方が、JRという会社からは伝わってきます。これは言い換えれば「官僚の理論」です。列車から線路に降りようとする乗客に「自己責任で」という車掌のアナウンスがあったようですが、これは車掌個人ではなく、組織として何としても乗客の行動を統制しようとする意識の表れのように思います。 気象という自然現象の影響を受ける中で、様々な方策に制限がかかることは理解できます。判断に迷うこともあるでしょう。その判断基準のひとつとして、その時乗客が求める対策を、まず優先的に考えるべきではないでしょうか。「これをやったら世論やマスコミから批判を受ける」「これでは自分たちの面子がつぶれる」そんな思いが判断の前にあったとしたら。平常時も含め、誰のため何のために列車を動かしているのか。輸送サービス提供の根幹に関わってきます。 今回の事件は、現場よりもむしろ、上層部の判断ミスが事態を悪化させたと考えざるを得ません。非常時の判断を硬直化させない。顧客を統制するのではなく顧客の思いや求めに寄り添いながら、救助あるいは復旧への最大公約数を求めていく。そんな考え方に転換させる必要があると思います。 なお、今回の事件の報道で、不思議な事例を目にしました。 京都新聞が報じ、ヤフーニュースでも紹介された記事です。【大雪】「なぜこれほど待たせたのか」立ち往生電車に9時間、疲労困ぱいの乗客https://www.kyoto-np.co.jp/articles/-/961108 ヤフーニュースのコメント欄には「大雪予報が出ているのに電車に乗った乗客が悪い」「JRは被害者」といったコメントが並び、記事に対する批判、すなわち雪の日に鉄道を利用した乗客が悪いのに、乗客の不満を正論のように書くのはおかしい。そんなコメントで埋められていました。それが今回の件についてJR西日本が謝罪した途端、書き込みがピタッと止まったのです。 個人個人の災害への備え、予測、危険回避の行動の必要性は否定しません。しかし、社会生活には様々な要素が絡んでいます。また列車が走っているという事実は、その後の行動の判断材料の一つとなるでしょう。「雪の日に乗ったお前が悪い」といった批判は行き過ぎた自己責任論であり、容認するわけにはいきません。しかし、JRが謝った途端に引っ込んでしまう自己責任論。非常に不思議な感じを持ちました。現在、ヤフーニュースの記事は、コメント共々閲覧できなくなっています。
2023/02/11
こんばんは。 石北本線留辺蘂駅は、1912年(大正元年)11月18日に開業し、110年を迎えました。 これを記念し地元をPRするため、地元の団体が北見市在住の漫画家である田川とまた氏に依頼し、ポスターを作製。跨線橋と待合室に掲示することとなりました。 このポスターの完成除幕式が、来たる2月10日金曜日、午後4時30分から留辺蘂駅にて開催されることとなりました。 近隣の方、ご都合つきましたらぜひご参加ください。
2023/02/09
こんばんは。 根室本線の災害復旧と存続を求める会、富良野鉄道未来の会、石北沿線ふるさとネットワークの3団体は、廃止の危機にある根室本線富良野-新得間の存続を求め、署名活動を開始しました。 署名に関しては、change.orgを用いた電子署名も受け付けています。https://www.change.org/nemurosen0429 署名を求める説明には、鉄道を用いた周遊型観道内観光の創出のため、そのルートとして当該区間を復旧し活用することを求めています。その象徴として「ザ・ロイヤルエクスプレス」をはじめとした道北、道東を周遊する観光列車の運行実現を求めています。 この区間の存廃問題には、様々な要素が絡んでいます。道内の鉄道ネットワークを構成する区間の存廃に、廃止対象の沿線自治体のみが当事者扱いされていること(これは沿線自治体や沿線住民にとって重く苦しいことです)。災害が発生すれば廃止となるという負の事例を増やしかねないこと。また、ここでは道内周遊観光での活用のみ触れていますが、道央、道北と道東を結ぶビジネス路線としての活用(旅客、貨物)。さらには近年交通障害を起こすことの多い、空知周辺を中心とした雪害に備えて、道北と新千歳空港を結ぶルートとしての活用。あるいは新千歳空港が機能しなくなった際の、旭川空港などへのアクセスルートとしての活用。さまざまな活用が考えられます。 「そんな利用、誰もしていないよ」という指摘は、むしろ今までそのような利用をしてこなかったこと、検討も十分でなかったことが大きな問題であり、当該区間は、全道の経済的利益のために活用しなければならない鉄路だと思います。 だからこそ、石北本線存続の活動をする団体が、自らの利害に大きく関わることとして、当該沿線でなくても発起人に名を連ねているのです。 残された時間は少なくなっています。私からも、署名への皆様のご協力をお願いいたします。
2023/01/24

陸別の話題が続きます。 北海道の冬のイベントとして、さっぽろ雪まつりに匹敵する知名度を誇るのが、陸別町の「しばれフェスティバル」でしょう。 寒さを逆手に取った地域おこしイベントの先駆者として、そのアイデア、実行力は突出しています。 今年は40回目の節目。名物「人間耐寒テスト」も含めた、完全開催で実施されます。また「人間オフロードレース」も開催され、楽しい2日間となることでしょう。 開催日は2月4日土曜日と2月5日日曜日の2日間です。https://www.rikubetsu.jp/kanko/event/shibare/ それにしても「人間耐寒テスト」「人間オフロードレース」お隣置戸町の「人間ばん馬」、北海道は何故、人間にこれほど過酷な事をやらせるのでしょうか。 北海道を、なめてはいけません(笑) もう10年以上前の「しばれフェスティバル」で撮ったものです。「命の火」正にネーミングの通りで、これが無ければ、その場に居続けることさえできない程の寒さです。
2023/01/22
先日、ふるさと銀河線りくべつ鉄道の、今年度の営業日程が発表されました。https://rikubetsu-railway.jimdofree.com/ 開業は4月22日土曜日からです。毎週火曜日、水曜日が定休日となります。また、昨年度試行された、排雪モーターカー運転操作体験は、分線駅ではなく陸別駅構内で実施することとなりました。 運転体験の予約方法も変更があります。詳細は上記ホームページでご確認ください。 十勝の観光コンテンツとして定着してきたりくべつ鉄道。コロナ後の地域貢献にどれだけつなげられるか。勝負の年になると思います。
2023/01/22
地方公共交通に関連して、興味ある記事を見つけました。過疎/高齢地の「次世代交通」5年で見えた現実解https://toyokeizai.net/articles/-/627827(トップページです) 福井県永平寺町において、次世代の地域交通を考え実証していく取り組みに携わられた方の、5年経過した現在の状況分析と地域におけるリアルな「回答」を紹介しています。次世代の地域交通を考え、地域住民をはじめとするステークホルダーと対話を重ね、施策として実践してきた当事者からの、貴重なレポートだと思います。 このレポートで登場する交通手段は、ひとつはZen Driveという名称の自動運転車両です。永平寺町は、2016年度から国(経済産業省、国土交通省)の自動運転(自動走行)に関する実証地域に認定され、以来自動運転に取り組んでいます。2020年12月から、廃止となった京福電鉄永平寺線の線路敷跡(遊歩道として整備済み)を利用した試験運行を開始、2021年3月からレベル3(遠隔監視・操作型)の自動運転のを行っています。 もうひとつは、ワンボックス車両を用いたデマンド型乗合タクシーである「近助タクシー」です。2020年10月に運行を開始し、現在、町内4つのエリアで運行しています。 レポートでは、永平寺町のMaaS会議の中で、この2つの動きが同時並行的に討議され、推進されていく様子を伝えます。自動運転に関して、世界に対抗する日本の技術向上のため、公共交通として実際に使用しながら課題を抽出しようとするZen Drine。一方、電話で申し込みを受けエクセルで管理という「アナログな方式」で運用される近助タクシー。しかしその結果、Zen Driveのほうが運行距離や運行日を縮小し、公共交通と言うにはやや厳しくなった状況に置かれている一方、近助タクシーは、将来的な運転の担い手の問題はあるが、こちらは順調に利用者数を伸ばし、コミュニティバスを置き換える地域も出てきています。(近助タクシーは、地元のボランティアが運転しています。いわゆる「自家用有償旅客運送」の制度を用いて、営業用ではない自家用車を使用し、プロではない運転者が運転に従事しています。この運転に携わる方も高齢で、後を担う人材の確保が課題となっているようです) 本当は、Zen Driveをはじめとする各種IT技術を駆使した上で、過疎地でも利便性を確保した公共交通を展開する。そんな将来像を抱いていたのだと思います。しかしレポートの筆者は、Zen Driveと近助タクシー両方に関わるとともに、MaaS会議等を通じて永平寺町全体の公共交通に関わり、様々な利害関係者と話し合いを重ねてきた結果として、以下のように述べています。「その近助タクシーの配車システムは、永平寺町MaaS会議で当初検討した各種IT技術を活用したものではなく、前述のようにアナログな方式に落ち着いてしまった。こうした現状が、永平寺町における、新しい地域交通の「現実解」であると表現せざるを得ない。」 その理由として筆者は、地方における公共交通では、自家用車の代替としての公共交通に、自家用車に近い感覚が求められること(「ラストワンマイル」を超える乗車距離、同乗他者との「ふれあい」)。コストを中心とした「事業者目線」からの(一方的な)地域への「お願い」ではなく、地域の「現実」を事業者が理解することから議論を始めるべきであること。準公共データプラットフォームを活用し、同じデータに立脚し、データの各分野を横断的に分析しながら、地域の将来像を描き公共交通を考えていく必要があること。この3点を指摘しています。 自動運転に関しては、世界的にその技術開発の重要性が叫ばれています。電気自動車の技術開発が、社会全体の環境への働きかけの必要性から考えられているのに対し、自動運転技術は「運転が楽になる」あるいは「運転者不要」という、自動車ユーザー、あるいは交通事業者に直接利益をもたらす(と見られている)技術であることから、注目度も高くなっています。中には自動運転が地方の交通問題をすべて解決してくれるかのような「幻想」を振りまくものさえあります。 しかし、旅客であれ貨物であれ、移動する主体は、荷物を受け取るのは、いずれも意志を持った人間です。自動運転ありき、AI技術による対応ありきで議論を始めてしまうと、何かあったとき頼れる「人」がいない(例えアバターのほうが危機解決能力が高いとしても)。予期せぬ自然の「動き」に翻弄されるのではないか。そんな不安が拭えなくなり、遂には「そこまでしてここに住みたくない」となる可能性もあるでしょう。 技術の進歩を否定するつもりはありません。しかし、社会生活における必要性、平易な操作性、運用しやすいシステム(機械任せにせず、人間がある程度関わるシステムも、ある意味運用しやすいものかもしれません)こそが、結局長続きし、さらに磨きをかけたシステムに進化していくのでしょう。最近の技術革新は、シェアだとか国際競争とか株価だとか、そういう面ばかりで語られている気がしてなりません。人間が使って、人間の役に立つ技術なり仕組みなりを開発していく社会に変わってほしいと思います。
2023/01/22
おはようございます。 「新年」と言うには、だいぶ経ってしまいましたが。 昨年は、鉄道開業150年という節目の年に、鉄道あるいは公共交通全体が危機に陥ったような事態が噴出した年でした。ニュースとして目立ったのは、JRが運営する地方ローカル線(いわゆる「幹線」として扱うべき線区も含めた)の存廃問題であり、ほぼ全国的に同時発火したような事態に見えます。 もちろん、地方交通をどうしていくかという問題は、以前からずっとあったわけです。これが「顕在化」したかのように見えたのは、かつて国鉄改革で編み出された路線維持のスキーム、すなわちJR各社が受け持つ線区は、内部補填で賄っていくという方法に、JR側が限界を感じたからです。 しかし、よく考えてみますと、地方の「赤字」線区が都市部の「黒字」線区の収益を、すべて食いつぶしているという話なのでしょうか。維持経費という意味で本当に大変なのは、実は都市部の線区ではないでしょうか。少子化、コロナそして働き方の変化の影響を大きく受けているのは都市部の鉄道であり、現在の設備やサービス水準を維持していくのは、今後間違いなく困難になることでしょう。そう考えると、都市部の鉄道が成り立たなくなる「とばっちり」を地方鉄道がかぶっているという図式さえ、あながち的を外してはいないと言えるのではないでしょうか。 経営安定基金で成り立つ3島会社はともかく、本州3社は今すぐ「内部補填」が崩壊するわけではなく、それがわかっているからなのか「赤字だからではなく、地域の輸送需要に見合った輸送手段を検討する」という言い方を、地方に対してしているのです。 一方、地方で生活している方の実態として、鉄道、バスを利用する機会が少ないのも事実です。日常生活だけならば鉄道は無くてもいい。バスは高齢者のために必要か。だけど鉄道は無くしてほしくない。このあたりが本音なのでしょう。 この「現実」を真に受け、地元の高齢者しか利用しない公共交通の仕組みに整理した場合、その地域はどうなるでしょうか。鉄道からバス転換した地域の苦境、人口減少が止まらないという話も聞こえてきます。バスも廃止や整理統合されていきます。そして人口減少の究極形態は「村じまい」、すなわち限界集落を超えて集団移転による集落の廃止につながります。高齢化社会を超えた先には、高齢者も住めない地域が誕生し、そこには「クルマを運転できる人」が住むか住まないか。否「クルマを運転できる人」ならば、より条件の良い土地にさっさと移り住んでしまうでしょう。 やや話が飛躍しましたが、2023年という年は、公共交通の役割と効果について、皆で考え検証していく年にしたいと思います。公共交通に乗っていない現実、地域によりますが自動車から公共交通へのシフトが簡単にはいかない現実を踏まえ、鉄道をはじめとする公共交通の持つ力、効果、役割を認識し、公共交通と地域の将来を描き、ロードマップを作っていく必要があります。そして、公共交通を考えるにあたってのステークホルダーは誰か。私は、沿線地域の内外を問わず、今利用している人が、間違いなくステークホルダーの一人となると考えます。その人たちが声を上げ、実践する。実践とは、公共交通を利用した、生活や観光の実践です。そのことが必要ではないかと考えます。
2023/01/22

おはようございます。 少し前ですが、9月19日、石北本線の歴史を巡るツアーが開催されました。私も参加しました。「JR石北本線」バックヤードツアーhttps://readyfor.jp/projects/orhps1/announcements/233082道新記事https://www.hokkaido-np.co.jp/article/750586/https://www.hokkaido-np.co.jp/movies/detail/6312542718112/ ツアー実施は地元の旅行会社ですが、企画はNPO法人オホーツク鉄道歴史保存会が行い、前日開催のプレイベントから当日のツアーガイドまで、NPOのスタッフが活躍していました。オホーツク鉄道歴史保存会https://orhps.org/https://readyfor.jp/projects/orhps1 当日は、募集上限ほぼ一杯の参加者を集め、またマスコミの関心も高く取材も入り、にぎやかな1日となりました。 当日の様子については別のソースに譲るとして、私がこのツアーに参加して感じたことが3点あります。 1点目は、少し視点を変えると、地域オリジナルの「資源」が見えてくることです。 今回のツアーの行程だけ見ると、北見から上川まで、ただただ列車に乗って往復するだけです。しかし、その途中に展開する鉄道施設それぞれに、機能や歴史があります。それを知らない人は圧倒的に多いと思います。普段何気なく通っている、外から見ている線路に、思いがけない価値がある。実際にツアーに参加した人の多くは、ある程度それを知っていると思いますが、「価値」の存在を参加者以外にも広くアピールしたのが、今回のツアーではないでしょうか。地域沿線の「価値」の発見から、それを「資源」に昇華して地域活性化につなげていくか。考え行動するきっかけになればと思います。 2点目は、沿線どうしを「つなぐ」効果が、鉄道にはあるということです。 北見駅で「ゆるキャラ」の見送りを受け、遠軽駅で名物の駅弁「かにめし」を受け取り、上川駅では地元特産品の物販がホームで展開されました。鉄道は、出発地から目的地まで、途中を「すっ飛ばす」ことをしません。現在の、実際のダイヤ編成はともかく、日本の鉄道に受け継がれてきた「思想」として、出発地から目的地までの途中で何かする・できる、あるいは途中駅と途中駅とを結ぶ、乗って降りてまた乗る、これができる前提があるかと思います。 石北本線のような規模の大きい路線では、沿線地域同士の横のつながりが欠かせません。地域の方には、日常的な朝夕の通学需要に目が行きがちになると思います。そうすると、鉄道のもたらす「効果」は限定的に見えてしまいます。しかし、より広域的な効果、そして地域同士の連携が取れる、取りやすい輸送手段として、鉄道を再認識して改良していければ。沿線全体に大きな相乗効果を生み出せるはずです。 ここが、道路交通と決定的に異なるところで、行程の自由度が圧倒的に高いはずの自動車での移動が、実はピンポイントでの移動にとどまり、地域内での広がり、あるいは地域間の交流につながっていかない現実があります。例えば「道の駅」も、そこを起点に地域内を巡るという行動には結びついていません。行きたいところへの移動の途中に寄る、といった使い方でしょう。また、道の駅どうしは「商売敵」のような雰囲気もあり、自己完結型になっています。 3点目は、公共交通への主体性を持った関わりに、新たな流れができてきたことです。 今回の石北本線バックヤードツアーは、オホーツクの鉄道の歴史を継承する目的で設立されたNPOが企画しました。全員ではないですが、NPOのメンバーに鉄道ファンが多いことは明らかです。今回のツアーは、鉄道ファンが、鉄度の歴史をテーマの一つに据え、現在の石北本線を活性化したいという思いで企画されました。 実は最近、各地で鉄道ファンが主体となったツアーが開催されています。室蘭本線https://www.hokkaido-np.co.jp/article/726541/平成筑豊鉄道https://news.yahoo.co.jp/articles/ad158b5fc0786ebb17fbb5c7e8bbd158330e258a 従来も、興味関心あるジャンルでの、鉄道ファン主体のツアーはありましたし、近年は運行会社も、鉄道ファン向けのツアー売り出しに積極的になっています。しかし最近の流れとして、鉄道そのものを社会にアピールして、もっと活用される鉄道になってほしいという願いがこもっているツアーが増えてきています。鉄道ファンは、地域を越えて移動を続ける「余所者」だとすれば、地域に新しい視点を持ち込み、地域どうしを結ぶ橋渡し役となれる可能性があります。そこに「無責任な烏合の衆」の批判はあてはまりません。 石北本線バックヤードツアーに話を戻しますと、NPOのメンバーが、沿線地域さらに運行会社に至るまで実に丁寧にフォローしていることが、肌で感じられました。その成果の一つとして、運行会社であるJR北海道から、保線車両の公開や保線職員による保線車両や災害発生時の詳しい状況の解説が行われました。 当日の天気はあまり良くはありませんでしたが、明日に向けて少し希望の持てる1日だったと思います。 当日の車内の様子から。JRの方から、石北本線が受けた災害とその復旧に関する説明がありました。路盤崩壊に巻き込まれた際の説明に、保線職員の方々の大変なご苦労を感じずにはいられませんでした。
2022/11/27
こんばんは。 ここ最近、更新が止まっていました。伝えたい情報や考えは持っているのですが、自分の中で気持ちの整理がつかなかったためです。 その、気持ちの整理がつかない原因を作ったのが以下の記事です。JRローカル線の廃止を積極的に容認する考えを持つ人たちは、決して少なくありません。本来は、それを受け止めた上で、返すところは返すべきものです。(そもそも私は、人を論破したり上手く切り返すといったことが全くできない人間なので、傍から見ればサンドバッグのように叩かれていると見えるでしょう。) ところが、今回の記事は違いました。3本とも同一人物の記事です。「鉄道ファン」しかほぼ乗らない「JRの赤字路線」は廃止一択...高校へは自転車で通ってくださいhttps://gendai.media/articles/-/99894?imp=0鉄道ファンが地方を滅ぼす…!「もっと早く鉄道を廃止すればよかった」と地方町長も大後悔した「衝撃的な理由」https://gendai.media/articles/-/99894?imp=0「今こそ運賃と税金を上げて、赤字路線の拡充を」…東京新聞記者の主張から読み解く「日本社会の闇」https://gendai.media/articles/-/100902?imp=0 最近、新たなJRローカル線関連の記事を公開したようですが、ここまででいいでしょう。 この記事の筆者は、某大手週刊誌の編集長の経験があるそうです。記事の内容は、乱暴かつ雑であると感じます。JRが発表したデータを鵜呑みにして、意図的に路線を区切った区間が「大赤字」であることを以て、JRローカル線はは廃止すべきと主張しています。 昨今発表されているJR線区の利用状況や収支については、フリーきっぷや長距離旅行客の収入、そして経費の切り分けについて実態を反映しているものではないという疑念が指摘されています。そこへの切込みもなく、ひたすら現状追認に基づいた批判ならば、誰でも書ける記事でしょう。 また、記事の中で出てくる北海道の町長は、鉄道存続を目指した前町長と選挙戦を戦った人であることも、留意する必要があります。 他にも指摘したい点はありますが、当ブログでお話ししてきたことと重なるので、これ以上は触れません。 今回の記事で最も困惑したのは、鉄道ファンが地方を滅ぼす、と主張した点です。 鉄道ファンがローカル線に乗り、存続を願うことは「ノスタルジア」であり、税金の無駄遣いをしていると言っているのです。 もし、この考え方を延長していけば、例えば廃線が決まった路線に唐突にやって来て、マナー無視の行動をする輩については、廃線が決まった後で税金を使わないからOKとか、転換後のバスに乗らないことを以て、鉄道しか乗らない鉄道ファンは無責任と批判される。そんな事態に発展する可能性があります。 以前から、ネットの書き込みのレベルでは、そんな主張はありました。しかし、大手出版社の名前を背負ったメディアからこのような記事が発信されたことに、愕然としています。 日本の鉄道ファンに、行政や鉄道会社を動かす力などありません。それがメディア内部の人であっても同じです。鉄道ファンは、一般の会社など鉄道と関わりのない組織の内部では「ちょっと変わった人」という扱い以上ではありませんし、鉄道ファン本人も、政治的に大きく鉄道を動かせるなどと、思ってもいません。 恐らく筆者は「撮り鉄」に代表される鉄道ファンの悪いイメージを利用しようとしているのでしょう。現代の鉄道ファンは裾野が非常に広くなっています。数で言えば、コアなファン層よりも、ルール・マナーを守りながら、ゆるく楽しく温和に対象と接する人たちのほうが、圧倒的に多い。 その人たちが、ローカル線に乗ることは税金の無駄遣いで「悪」であると言われたら。「自己責任論」を背景に、そんなに好きなら自分で全部カネを払って列車を動かせと批判されたら。真面目な人ほど真に受けてしまいます。しかし、広く利用の門戸を開放されている、公共交通たる鉄道に対し、正当な対価(この場合は鉄道会社が指定した運賃料金等)を支払い利用することが「悪」と指弾されるならば、それは著しい(和製英語的意味での)モラルハザードを生じます。 鉄道ファンがJRローカル線を利用することは「悪」ではありません。他に先んじて、十分利用されていない線区を積極的に利用することは、公共交通の利活用と地域活性化に、具体的に貢献しています。そして、鉄道利用から得られた利用の実態を発信し、利便性の向上、あるいは利活用の推進につなげていければ、なお良いと思います。 加えて「ノスタルジア」については、公共交通としての利便性を、限られたリソースの中でいかに向上していくかを追求する前提で、「ノスタルジア」は地域の個性であり、地域活性化に大いに利用するべき(銭になる、銭にする)と考えます。 改めて自分の立ち位置の確認と、若干の意見を述べさせて頂きました。とりあえず、本件はここまでとします。
2022/11/17

更新が止まってしまい、申し訳ありません。遅ればせながら、鉄道150周年に関して。 今を去ること50年前、鉄道100周年の時、私はようやく物心ついた頃で、行動範囲も狭く、当時の鉄道の様子、あるいはイベントなども、ほとんど記憶がありません。 ただその時、母親から鉄道写真が載った小さな写真集を買ってもらったのは、鮮明な記憶にあります。母はその写真集の見開きの白紙ページに「鉄道100年を記念して」と書きました。今でもその写真集は、私の手元に残っています。 SLブーム全盛の当時、都市から地方まであらゆる線区を扱い、また斬新な切り口の写真と旅心をくすぐるエッセイが載ったこの写真集は、日本の鉄道が全国の人々の生活を支えていたことを生き生きと伝える、貴重な資料と言えます。 それから50年が経過しました。新幹線は延伸し、リニアも実用化されようとしています。技術は進歩しました。にもかかわらず、日本の鉄道は現在、最大の危機を迎えていると言って差し支えないと思います。 なぜでしょう。少子化でお客さんが減っているからでしょうか。あるいは地方では、クルマ社会になって鉄道に乗らなくなったからでしょうか。 私は、イベントやマスコミを通じての盛り上がりと裏腹に、人々の気持ち、心が鉄道から離れてしまっていることが、最大の問題だと感じています。もちろんそれは、鉄道の利用機会が著しく減った、地方の現状ともリンクしているのですが。 人々は、日々の暮らしに忙殺されています。その中で、鉄道を活かす、公共交通を活かすという事に目を向ける余裕は、なかなか生まれません。加えて、自分が直接利害を持つ(と思っている)事以外の事、例えばそれが税金を投入するようなことに対しては、冷淡、嫌悪を示す反応が、近年非常に増えている気がします。それが「自己責任論」と結びつくと、聞くに堪えない批判や攻撃につながることさえあります。 鉄道は、全国を結ぶネットワークである。このことへの疑問や否定する声も、近年特に強くなっています。これも、国鉄分割民営化やJR各社の施策の影響だけでなく、鉄道ネットワークに象徴された、日本のさまざまな地域とつながろうとする心、その先にある自然、人々のくらし、そして人々の気持ちを知ろうとする心が、何か小さくなってきているからのようにも思えます。もちろん、大規模災害時の助け合いの心は尊いものですし、道路だって日本中とつながっているではないか、鉄道のない地域にだって、という意見も当然あるでしょう。 ところが、です。強い批判、面白おかしく揶揄する、消極的な存続希望等々も含め、実は多くの日本国民に、鉄道に対する関心が、まだ残っているのではないか。最近、そのことに気づきました。 気になるからこその批判。気になるけどどうしたらいいかわからない。そう捉えたときに、鉄道を地域で生かすための考え方、物事の進め方に、道筋が見えてくるような気がします。 また、鉄道の特質として、全国概ね同一のルール(運行、接続、営業等)のもと、「駅」という接点を基に、地域と地域が結ばれていることが挙げられます。駅の規模は様々ですが、それが駅同士対等な存在として認識されることで、駅がその地域の顔、玄関となるのです。1日200万人の利用者がある駅と、1日1人も利用が無い駅と同等なのか。誰も近寄らない無人駅が地域の顔なのか。私はすべての駅がある意味同等であり、あらゆる駅が地域の接点に現在もなっているし、もっとその機能を伸ばす可能性があると考えます。駅と駅同士が結ばれる鉄道ネットワーク。これは、点と点を結ぶ道路網、あるいは通過点としての機能しか持たない「道の駅」とは、明らかに一線を画するものでしょう。 これからの鉄道は、利用者との関係もさることながら、地域との関係性、向き合い方が試される時代を生き抜くことになるでしょう。そして新幹線、在来線幹線からローカル線まで、常に全国鉄道ネットワークの中でこそ活かされていくことを、意識していかなければならないと思います。この2つの前提の下、私は日本で現在営業している鉄道路線の殆どは、未来に向けて活用される必要があると確信しています。 次の50年が地域のために、日本のために貢献する鉄道となることを願って。 JR桜木町駅前のビル内に保存されている、110形蒸気機関車。10月14日撮影。
2022/11/15
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