マイプライベートBL

マイプライベートBL

艶悪

艶(いろの)悪
著者名:遠野春日
出版社:ムービック ゲンキノベルズ

艶(いろの)悪

内容:
ヤクザ若頭・東原辰夫×弁護士・執行貴史
2人が出合って半年経過した頃のお話。貴史は東原に、呼ばれては睦言もなく一方的に抱かれる日々を送っていた。呼ばれるインターバルも延びている。東原は自分勝手だ、と反抗的な気持ちがある反面、彼に惹かれていく。
一方、東原も自分の気持ちが掴めずにいたが、自分の心の中で貴史の存在が大きくなっていくのを自覚している。
ここのところ東原の組ではイザコザが絶えず、そのことに手を取られていた。しかしやっとそれも落ち着いたと思った矢先、貴史が何者かに拉致された。貴史を拉致した相手が誰なのかわからない。東原の焦燥は増す。

感想:
待ちに待った『情熱~』シリーズの脇だった東原が主役で登場~♪
彼のお話を読みたいとずっと思っていた。何となくいいんだよね。冷たい感じが。冷たいのか、情が厚いのか・・・

だけど東原の冷たさには裏があった。貴史に対する冷酷さは、実は彼のことを思うからこそだったのね!そうかー。そうだったのかー。
『情熱』の中では東原に愛されていないと思う貴史の東原に対する感情が、複雑だった。だから素っ気なかったりしてたと思う。私も単純に、何故東原は彼に優しく接しないのか不思議だったのだけど、これで理解できた。やっぱり東原は貴史を・・・
よかった。安心した。

だけどまだそんな東原の気持ちを貴史は知らない。ある意味、貴史は不憫だなと思う。しかし2人がラブラブになったからといって、貴史の態度は変わらないだろうけど。

とにかく、このシリーズの遥×佳人と東原×執行コンビは大好きだ。そして東原×執行コンビのその後をまたまた読みたい。だってBL的ハッピーエンドかと言われれば、そうじゃないから。2人の気持ちは少しずれてる。もしかしたらずっとこのままなのかもしれないけど、貴史が愛されてるという実感を得てほしいな。

新しいカップルが登場する。親分の実子である上條宗親×茶道の先生である仁賀保織なのだけど、この2人にはあんまり食指がわかなかった。宗親の一見凡人、本当は極道というキャラは、本当は好きな設定なのだけどね。なんだろうな、もっとパラノイアっぽくてもよかったのかな、と思う。でもそれだと、わりとよくある設定になるのかしら。それに、以後登場できず、という一発キャラにもなりかねないし。
織については、立場は貴史と同じなんだけど、か弱げな織に対し、貴史は案外タフである。私はこの場合、タフな受けの方が好き。織も自分の流派を守るために自分の肉体を差し出さねばならならないなんて、可哀想だとは思う。だけど・・・好みじゃなかったデス。

絵がこれまたいいんだよ。特に東原はね。ただし、表紙はシャツがはだけてる。うーむ、私はスーツをビシッと決めてるのがよかったなぁ。勝手な意見。



評価:A
エッチ度  ☆☆☆★★
感動度   ☆☆☆☆★
ワクワク度 ☆☆☆☆☆

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