この地球の、同じ時間を   *百世のカフェ・ルーチェ*

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2005/01/31
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カテゴリ: 平和
今日の新聞に、イラクの選挙の結果が載っていました。
アメリカは勝手に自由を押しつけ、その結果は何を生んだのだろう?

しばらく前に、候補者は、アメリカにとって都合のよい人物たちのみが選ばれ、傀儡選挙であるとの情報(イラクからの翻訳文)がまわってきていました。
ああ、やっぱり・・との思い。

そして今日のMLで、
イラクの女性たちがたいへんな状況にあることを知りました。
アブ・グレイブ監獄でアメリカ兵が行った蛮行は、男性に対するものだけではありません。
そして、同じイラクの男性たちからも、自らの意志を認められない女性たち。

イラクの女性たちを救う手は何かないものでしょうか。


[ここから 転送歓迎]

イラク女性自由協会のハウザン・マフマウドさんがイギリスのインデペンダント紙に
掲載した選挙反対の論文です。

 平和と民主主義をめざす全国交歓会(全交)・森

※イラク市民レジスタンス連帯委員会訳

http://www.jca.apc.org/iraq/

イラク反占領情報は以下のHPへ: 
全交  http://www.zenko-peace.com/


(以下日本語訳)
ハウザンさんは昨年12月、イラク国際戦犯法廷で証言しました。(安原)

ハウザン・マフマウド:私がこの欺瞞選挙に参加しない理由



2005年1月28日

 私はイラク人女性だが、日曜日の選挙をボイコットするもりだ。
もし投票をする女性がいたら、彼女は奴隷になる未来のために投票するようなものだ。
確かに、この選挙を支持する人たちは、何十年間もの独裁政権が終わって、やっと民主主義の形ができたのだから、不完全でも、一応は民主主義だろう、ちょっと我慢しようなんて言っている。

 だが現実には、この選挙は、イラクの女性にとっては、残酷なジョークだ。

中世の野蛮に戻そうとするイスラム主義グループと、女性の権利確保などほとんど考えていない政治支配層の犠牲になっているにもかかわらずである。

イラク女性は他の中東地域の女性たちよりもはるかに多くの大きな権利を長年享受してきたが、今や基本的な自由さえも失いつつある。
自分が着る衣服を選ぶ権利も、
自らが求め、愛した相手と結婚する権利さえも失っている。

もちろん、サダム政権も女性を荒っぽく扱った。
私自身も残酷なサダム支配から逃れたし、多くの蛮行を目撃したが、バース党政権は女性を隷属させることを目的にしてはいなかった。

私は今、目の当たりにしている事態に深く憂慮する。
すなわち、占領軍と反動的なイスラム武装勢力の間の公然とした武力紛争の間で、イラクは新たな暗黒時代に戻されようとしている。

毎日、イラク全土で配られているリーフレットには、女性は、ベールをかぶれ、化粧をするな、男性と交際するな、とわめきたてている。
イスラム主義者から身を守るために勉学を放棄した女子大学生も多い。
イスラム主義過激派に銃を突きつけて強制された新しい基準とは、家族や部族だけではなく民族の名誉も女性にあると見なすらしい。
人質を取り、拷問にかけ、殺害する張本人であるイスラム主義グループが、
一体いつからイラクの女性の権利のことを心配し始めたのか?

 アナヒードの例を取ってみよう。
彼女は首都のニュー・バグダッド地区で木につり下げられた。
そして真っ先に弁護士である父が、
続いて彼女の部族の男たちが彼女に向けて発砲し、射殺した。
それから彼女の体はバラバラに切り刻まれた。

 何故か。彼女は愛し合っていた男性と結婚したかったためなのだ。
彼女が父親の選んだ男でない男と結婚したいというのは部族の名誉にかかわる恥なの
だ。
この事件は「イラクの解放」から何カ月も経った2003年暮に起こった。

 過去6ヶ月間にモスルだけでも少なくとも8人の女性が殺害されている。
その8人全員が明らかに女性の自立を弾圧するイスラム主義グループによって殺された。
モスル市の法学大学院の女性教授が射殺され首を切り落とされた。
女性獣医が出勤途中に殺害された。
アルカンサー病院から帰ってきた女性薬剤師が自宅の入り口で射殺された。

 占領はこうした女性に対する新たな暴力を解き放ってしまった。
その一方では、
イラクの女性はアメリカ軍兵士によってアブ・グレイブや他の監獄で拷問を受けている。
性的な拷問について語ることが社会的に強いタブーになっているために、こうした女性は釈放されても、ほぼ確実に、頼る者がいない。
つまり、帰る場所がないということだ。

 メサル・カゼムは占領軍から受けた扱いについて公然と発言する数少ない女性の一人だ。
昨年の2月にアメリカ軍のヘリコプターが彼女の自宅の屋根の上に着陸した。
彼女は頭を布で覆われ、手錠をかけられて、アブ・グレイブに連れて行かれた。
バース党の元秘密警察官だと告発されて、彼女はとがった小石の上を裸足で走らされたり、
つり下げられたり、他の投獄者の悲鳴を聞かされたりした。
彼女は一人の男性が繰り返し「俺の名誉に手を出すな。」と絶叫するのを聞いたが、
メサルは、その男性の妻が彼の目の前でレイプされていたのだと確信している。

 米英連合軍は昨年の6月に暫定政府に権力移譲をした時、
アムネスティー・インターナショナルが主張したように、投獄者も暫定政府に引き渡さなければならなかったはずだ。
しかしその代わりに彼らは、裁判手続きもしないで2000人以上を違法に拘束し続けた。
その中には女性の数は不明だが、悲嘆と絶望に暮れる何千人もの妻や母親や姉妹が夫や兄弟をまだ待っているのだ。

 私はイラクの女性はアメリカ軍兵士によってレイプされてきたと確信している。
しかし、彼女たちはあえてそのことを口にしない。
もしも口にしたら自分の家族によって殺されるからである。
イラクにいる私の仲間は、元イラク人の女性兵士のカウンセリングをしてきたが、彼女は2003年11月にアメリカ軍兵士によってレイプされた。
残酷な真実なのだが、彼女が自宅に戻ったら、
男性の家族が彼女を「名誉を汚した」として殺すかも知れないから、シェルターにいるのだ。

 もしもイラク人女性が日曜日の選挙に参加するとしたら、
彼女たちは誰に投票をするのか?
女性の権利は、売り込んでいるほとんどのグループから無視されている。
アメリカ政府は反動的な宗教や民族中心主義のエリートどもによって統治されるイラクができることを歓迎しているようだ。

かすかな一つの希望は、レイプや誘拐に反対する勇気あるデモが行われたことである。
2004年9月に、女性の抗議行動が、占領に反対し、
全てのイスラム主義者の民兵部隊が都市から立ち去るように要求し、
女性にとって安全な町を確保しようと呼びかける起爆剤となった。

 女性が先頭に立った政教分離の進歩的なこの新しい運動は、暫定政府に反対し、
イスラム政治勢力による暴力と束縛に反対している。
我々を支持する人たちは、今回の欺瞞的な選挙を拒否し、
真に自由なイラクを実現する運動を目指すべきだ。


 筆者はイギリス在住のイラク人で、イラク女性自由協会の在イギリス代表である。





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Last updated  2005/02/01 12:48:17 AM


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