約束さ永遠のミステリ~ 妄想と考察と日常の闇鍋

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2025年12月01日
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カテゴリ: 特撮
ところで、私は特撮も好きだしミステリーも好きである。そこでデカレンジャーのエピソードの中から、推理要素のあるものを紹介・考察してみたい。素人分析ではあるが、愛と情熱は込めるので、少しでも面白いと思ってもらえれば幸いだ。
デカレンジャーにおける犯罪と裁判の特殊性
まず最初に、デカレンジャーにおいて罪を犯すのは「アリエナイザー」と呼ばれる異星人たちだ。彼らは地球人にはない特殊能力や科学技術を持っているため、犯罪の手段も地球の常識が通用しないものが多い。
またデカレンジャーは刑事であるが、重犯罪者はその場で抹殺している。逮捕権だけでなく、生殺与奪の権も握っているのだ。これを作中では「デリート許可」と呼んでいる。
デリートするか否かは宇宙最高裁判所が決めているので、一応司法判断は経ているようだ。ただ、証拠の有効性などは地球の制度とは異なっていると思われる。デリート許可が下りなかった事例もあるので、証拠の精査や調査などはされているらしい。アニオタWikiによると、時空の歪みなどを利用して素早く処理しているだけで、地球時間で8カ月ほど裁判をしているようである。
他にも特撮ゆえのお約束や独自の物理法則、法律もあると思われるが、この考察では出来るだけ「推理要素」に焦点を当てていく。それでもつじつまが合わないことがあれば、ご指摘いただきたい。
第1回:エピソード06「グリーン・ミステリー」の考察
あらすじ
街中で異星人が車を壊して暴れていた。彼はジューザ星人ブライディ、両手が鎌の形状をしたカマキリに似た異星人だ。ブライディは車が気に入らないと、手に付いた鎌で切断していた。デカレンジャーはブライディを止めようとするが、逃げられてしまう。
そしてまた車の切断事件が発生。今度はなんと女性が一人死んでいた。死んだ女性はリドミハ星人カーミヤ。買い物に出ていた姉のカーサスはカーミヤの死に悲しむが、手に持っていた冷凍ピラフは結露で濡れていた。また、リドミハ星人は空気中の水分を集められると分かる。
バン(デカレッド)はブライディが犯人だと決めつけるが、セン(デカグリーン)はそうとは限らないという。ピラフの解け具合、車の切断面、リドミハ星人の能力…それらを総合してセンが指摘した犯人はカーサスだった。彼女は水をウォーターカッターとして武器にしたのだ。正体を現したカーサスをジャッジメントでデリートして一件落着となる。
ミステリー的視点からの分析
話のメインはバンとセンのデカレンジャーとしての在り方や、センが決める時はちゃんと決める熱い男である点だと思う。マイペースな昼行燈に見えて、その実、優秀な頭脳と熱いハートを持つセンはなんとも魅力的だ。
しかし、私はあえてミステリー的視点からこの話を考察したい。特撮ドラマではなく推理ドラマとして「グリーン・ミステリー」を見た場合、二つの推理小説的要素がある。
一つは 「意外な犯人」
被害者カーミヤは車ごと切断されて殺されている。そして物語の序盤でブライディはその手に付いた鎌で車を切り裂いている。普通に考えれば犯人はブライディだ。
しかしミステリーとして見ると、逆に彼は犯人ではありえない。(ただし、推理小説は読者の裏を書くために必死なので、怪しい人物が犯人であるパターンもある。)そして30分ドラマの都合上、登場人物はそれほど多くない。後付けで犯人が湧いてくるのでない限りは、犯人はカーサスしかありえないのだ。もっとも、そう判断するにはメタミステリ的な視点で物語を見る必要がある。
カーサスは一見優しげな美女で、バンの怪我口を水で洗ってくれる。そして被害者は彼女の妹で、その死に悲しむ様子も見せていた。短い時間だが、ちゃんと犯人に見えないような描写がなされている。
そんな彼女が犯人だと分かるのは、冷凍ピラフの解凍具合からだ。近所のスーパーに行っただけにしては冷凍ピラフが溶け過ぎていた。犯人には見えない人物を物証で追い詰める話の流れは、最後の犯人の豹変具合も含めて「意外な犯人」のお手本のような話である。
もう一つは 「意外な凶器」
被害者は車ごと切り裂かれているが、その凶器は鎌ではなく「圧縮した水」であった。作中でも言及されているが、工業用ウォーターカッターは実在しているし、どんなものか知っている人もいるだろう。「水」を凶器とした推理小説も多い。
ただ、ウォーターカッターを凶器として使ったものはないのではなかろうか(私が知らないだけかもしれないが)。専門の機材や、犯行現場が濡れてしまうなどの証拠が残るため、地球人には使いにくいトリックなのだろう。
カーサスは水を操れるので、この辺りの問題を解決できる。特撮ゆえに利用できる斬新で「意外な凶器」だ。切り口の照合でブライディの容疑を晴らすなど、推理要素も抜かりがない。
まとめ
「グリーン・ミステリー」は、センというキャラクターの推理力と情熱を描いた名エピソードだと思う。そして同時に、推理ドラマとしても非常に良く出来たエピソードである。エイリアンの能力や冷凍ピラフなど、伏線はきちんと張られているし、アリエナイザーの能力が判明する流れはどこかコロンボ味もある。特撮好きはもちろん、推理小説好きも面白いと思えるはずだ。30分なので、お試し感覚で一度見てみてはいかがだろうか。
この考察はあと3、4回ほど書いてみる予定だ。他にも、この特撮作品のこの話がミステリーっぽいよ、と思う話があればぜひ教えて欲しい。





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最終更新日  2025年12月01日 19時54分57秒
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