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北 博典

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坂東太郎G @ チャンプルーの舞台(04/27) 「石垣の塩」に、上記の内容について記載…
くーる31 @ 相互リンク 突然のコメント、失礼いたします。 私は…
2006年03月08日
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カテゴリ: カテゴリ未分類
この話は、1.2.3.4.5の順番で続いてます。

思えば、今日は家事らしきことをほとんどしていない。
朝の9時ごろB氏に電話してから、1日中自分と向き合っていた。
「晩ご飯の用意、どうしよう?」
そう思った時に、息子が帰ってきた。
息子「ねえ、お母さん聞いてよ!」
A子「どうしたの?何かいいことあったの?」
息子「C君知ってるでしょ。実は昨日、C君に公園でボールぶつけられたんだ。」
A子「あっ、あー、そうなの。C君って、あなたを一番いじめる子だよね。」

で、『いつもいじめててごめんな』って言ってくれたんだ。」
A子は「そうだったの!」と言いながら、まるで奇跡でも体験しているような気持ちになった。
そして、心から感謝の気持ちが湧いてきたのだった。
A子は、夕食の準備をするより息子と話そうと思い、出前を取った。
出前が届くまでの間、A子は息子に次のようなことを伝えた。
「今まで、あなたのことに口出しをし過ぎてごめんね。これからは、なるべく口やかましくしないように気をつけるからね。
そして、お母さんの助けが必要な時は、いつでも遠慮なく相談してね。
あなたのことを信頼してるからね。」
息子は本当に嬉しそうな顔をして、「わかった、ありがとう」と答えた。
やはり息子は、母親に信頼してもらいたかったのだ。
「今日は、なんか変だなー。いいことが続くなー。」と息子が続けた。

間もなく出前が届いた。
A子「お母さんは、お父さんが帰ってくるのを待つから、先に食べてね。」
息子「えっ?どうしたの?いつもは先に食べるのに。」
A子「今日は、お父さんといっしょに食べたい気分なのよ。
お父さん、お仕事頑張ってくれて、疲れて帰ってくるからね。

息子「じゃー、僕もお父さんといっしょに食べる!三人で食べる方が楽しいでしょ。」
A子「ほんとうにあなたは優しい子ね。お父さんに似たのね。」
息子「なんか変だなー。いつもお父さんのことを、『デリカシーがない』とか言ってるのに。」
A子「そうよね。お母さんが間違ってたのよ。お父さんは、優しくて男らしくてたくましくて、・・・男の中の男よ。」
息子「勉強しないと、お父さんのような仕事くらいしかできなくなっちゃうんでしょ?」
A子「ごめんね、それもお母さんが間違ってたのよ。
お父さんの仕事は立派な仕事。世の中の役に立ってるのよ。
それに、お父さんが働いてくれてるおかげで、こうやってご飯食べたりできるんだからね。お父さんの仕事に感謝しようね。」
息子「お母さん、本当にそう思う?」
A子「うん、思うよ。」
A子がそう言った時の息子の笑顔は、その日で一番嬉しそうな笑顔だった。
子どもは本来、親を尊敬し、親をモデルにして成長する。
A子の言葉は、息子に対して、「お父さんを尊敬してもいいよ」という許可を与えたことになる。
息子はそのことが何よりも嬉しかったのだ。
しばらくして夫が帰って来て、三人で冷めた親子丼を食べた。
自分の帰りを待っていてくれたことが嬉しかったのか、夫も上機嫌だった。
冷めた親子丼を「うまい、うまい」と言いながら食べていた。
夫が風呂に入っている間に、息子が眠りについた。
A子は息子の寝顔を見ながら、心の中で「ありがとう」を唱え始めた。
その言葉の影響なのか、心の底から感謝の気持ちが湧いてきた。
『この子のせいで私は悩まされてると思ってきたけど、この子のおかげで大切なことに気づけた。本当は、この子に導かれたのかもしれない。』
そう思っていると、息子が天使のように見えた。
いつの間にか、涙があふれてきた。
(ほんとに今日は、よく泣く日である)
間もなく電話が鳴った。
出てみるとFAXであった。

母の字で次のようなことが書いてあった。


A子へ
今日のことお父さんから聞きました。
お父さん、話しながら泣いていました。
お母さんも嬉しくて涙が出ました。
お父さんは、「70年間生きてきて、今日が一番嬉しい日だ」と言っています。
晩ご飯の時に、いつもお酒を飲むお父さんが、
「酒に酔ってしまって、この嬉しい気持ちが味わえんかったらもったいない」と言って、今日はお酒を飲みませんでした。
次は、いつ帰ってきますか。
楽しみにしています。
母より



「晩酌を欠かしたことがない父が、お酒を飲まなかったなんて。」
自分が伝えた言葉が、父の心をどんなにか幸せな気持ちで満たしたのであろう。
A子の目からは、またもや涙があふれていた。
「どうした?泣いてるのか?」
風呂から出てきた夫が聞いてきた。
A子は、その日起きたことをすべて話した。
朝、B氏に電話をかけたこと。
午前中は、父への恨みつらみを紙に書きなぐったこと。
午後、父に電話して和解したこと。
「そうか、お父さんも泣いてはったか。」
夫も、目に涙を浮かべながら聞いてくれた。
そして、息子がいじめっ子から謝られたこと。
「ふーん、不思議なこともあるもんやな。Bさんのやり方は、俺にはよくわからんけど、
おまえも楽になったみたいでよかったな。」
続けてA子は、泣きながら夫に謝った。
そして夫も、泣きながら聞いたのだった。
次の日、A子はB氏に報告して、心からのお礼を伝えた。
朝一番で夫からも電話を入れていたようだ。
B氏「ご主人からも電話もらいました。お役に立てて何よりです。
あなたの勇気と行動力を尊敬します。
さて、これからが大切です。
毎日、お父さまとご主人と息子さんに対して、心の中で『ありがとうございます』
という言葉を100回ずつ唱える時間を持って下さい。
それから、おすすめの本があります。
後で、何冊か選んで、そのリストをFAXしておきますので、ぜひ買って読んでみて下さい。」
(注:その本のリストは、このレポートの最後のページで紹介します)
その日の夕方のことである。
「ただいま!」元気な声で息子が帰って来た。
「お母さん、聞いて!今日ね、友達から野球に誘われたんだ!今から行ってくるから!」
息子はグローブを持って飛び出していった。
A子の目には、またもや涙がにじんでいた。
声が詰まって、「行ってらっしゃい」の一言が言えなかった。

終わり

あとがき
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
このレポートのことを誰かに教えてあげたいと思った方は、ぜひ教えてあげてください。
その人の幸せな笑顔を想像して、ぜひ分かち合ってあげてください。
このレポートは、コピーも転送もOKです。
あなたの「与える行動」が、誰かの人生に、和解や許しをもたらすかもしれません。


付録

(おすすめの本)
・「生き方」稲盛和夫 著、サンマーク出版
・「原因と結果の法則」ジェームズ・アレン著、サンマーク出版
・「生きがいの創造」飯田史彦 著、PHP
・「ゆるすということ」ジェラルド・G・ジャンポルスキー、サンマーク出版
・「オーケストラ指揮法」高木善之 著、総合法令
・「幸せ成功力を日増しに高めるEQノート」野口嘉則 著、日本実業出版社





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Last updated  2006年03月08日 13時34分00秒
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