PR

×

Calendar

Profile

北 博典

北 博典

Comments

坂東太郎G @ チャンプルーの舞台(04/27) 「石垣の塩」に、上記の内容について記載…
くーる31 @ 相互リンク 突然のコメント、失礼いたします。 私は…
2015年11月17日
XML
カテゴリ: カテゴリ未分類
 前回のメルマガ(天外レポートNo92「多数決をしない会議」)で、
人が育ち、なおかつ全員がコンセンサスに向かいやすい会議の
在り方について述べた。
 もし、そういう会議を開ければ、企業の業績は抜群に良くなる
ことは間違いない。

 「多数決をしない」というのは、外から見えることだが、
「参加者のマインドがオープンになっている」という、目に
見えない内面的な要素がとても大切なことも述べた。
 これはじつは、会議中に限った話ではなく、社員が仕事を

企業経営の一つの理想形だ。

 では、どうしたらそういう組織風土ができるのだろうか。
これは、さまざまな人が集まる企業では簡単な話ではない。

 逆に、マインドが閉じた状態というのは、どんな感じだろう。
どうしたらそういう組織風土になるだろう。
 こちらは簡単だ。いま、これをお読みの方が属するほとんどの
組織では、人々はマインドを閉ざして仕事をしている。
 日本中が多かれ少なかれその傾向がある。

 それが極端にひどくなった例をお話しよう。

 1995年にマネジメントが変わり、ソニーはアメリカ流の
「合理主義経営学」一辺倒になり、業績給などが導入された。

基づいて報酬が決まる、精密な人事評価システムが導入された。
 それ以来、ソニーは坂道を転がり落ちるように凋落に向かい、
いまだに立ち直れないのは周知の事実だ。

 すでに本にも書いていることだが、業績給は社員のマインドを
閉ざす、手っ取り早い方法論だ。

とは思わなくなるだろう。
 社員はマインドを閉ざして、戦いと防衛の人生になる。

 短期的には活性化したように見えるかもしれないが、そういう
企業風土は長い目で見れば凋落に向かう。残念ながらソニーが
その一例だ。

 ネッツトヨタ南国の表彰制度は、社員のマインドがオープンに
なるように注意深く設計されている。個人で業績を上げた人ではなく、
他人や他の部署に協力的だった人が表彰されるのだ。
 結果的に、35年にわたって少しずつ企業風土が改善され、じりじりと
少しずつ成長し、好業績を長年にわたって維持しておられる。

 表彰制度以外にも、随所に工夫があるのだが、そういう組織設計の
大本は創業者の横田英毅さんのマインドにある。
 『「教えないから人が育つ」横田英毅のリーダー学』(講談社)で
書いたが、私はそれを「愚者の演出」と表現した。
 以下、詳しくご説明しよう。

 横田英毅さんは、2010年4月に一塾生として天外塾に参加された。
折しもリーマンショックの影響で、経営が厳しい企業が多く、
コンサルタントの塾生から、「明日にもつぶれそうな会社にどう対応
したらいいか」という質問があり、私は横田さんに答えをふった。

 横田さんは、自分だったら現状をよく説明し、自分はちょっと引いて
社員たちに議論をしてもらうだろう、とおっしゃった。
時間はかかるかもしれないが、「では、自分たちの給料を減らして
倒産を回避しよう」といった解決策が必ず出てくる、というのだ。
 トップの指示で給料を減らせば、不平不満で回復はままならなくなるが、
自分たちが決めれば一致協力して回復に向かう。私は、横田英毅の
経営学の真髄がここにある、と直感した。
 以下、引用する(P40)。

 天外「 ・・・ところが、自分の権利意識と自己防衛にとらわれている
ときには(注:マインドが閉じていると)、お互いのエゴがぶつかるだけで、
(議論が)そういう解決策に行かない・・・。状況が悪くなったとき、
普通何が起きるかというと、従業員は経営者を糾弾するし、経営者は
エクスキューズをいうし、それから従業員の働きの悪さとかね、そういう
ところに話がいくわけです。誰かのせいにして、スケープゴート
(いけにえの山羊)をたくさん作りますね。1991年だったかな・・・・
超優良企業と思われていたIBMが大きな赤字を出した。当時のエイカーズ会長
は、幹部社員に“うちの社員は働きが悪い”と怒り狂ったのは有名な話です。
従業員は“大型電算機の時代が終わりつつあることに気付かなかった経営者が
悪い“という訳です。非難合戦になると解決の方向には向かわない。
その時に、そこに横田さんがおられるとそれが起きない。横田さん自身も
気が付いておられないかもしれないけどね・・・・。何故だかわかります?」
(引用終り)

 その秘密が「愚者の演出」だ。経営者が自分はよくわからん、と愚者を演じる
のだ。横田さんは「自分はたいしたことないから、すべて社員に任せるのですよ」とおっしゃっている。まず、本人のマインドがオープンなのだ。
 経営者のマインドがオープンなら、社員もつられてオープンになってくる。

 逆に、経営者が賢者を演じると、社員もマインドを閉ざして賢者を演じてしまう。
結果は「俺は正しい、あいつが悪い」という議論の応酬になり、解決に向かえない。
 2003年にソニーにつられて日本中の株が暴落した「ソニーショック」のときには、経営者が思い切り賢者を演じてしまい、自らの施策を反省することもなく、空しい対策を連発してしまった。その傷はいまだに癒されていない。
 それを間近に見ていたが、何が起こったか分からず、役員として何もできなかった反省が、いま私が「人間性経営学」「フロー経営」に向かう動機になっている。

 「愚者の演出」というのは、司馬遼太郎の『坂の上の雲』から借用した。

「薩摩には戦国からの伝統として大将になった場合の方法というものがあった。
自分がいかに賢者であっても愚者のおおらかさを演出演技するという一種魔術的な
方法である」(司馬遼太郎『坂の上の雲』)

 名経営者は数多くいるが、「愚者の演出」ができる人は少ない。
いくら本を読んでも、それはわからないだろう。

 天外塾では、横田英毅さんをお呼びして来年一月から三か月間セミナー
を開催する(年二回開催、次回が11期生)。言葉では伝わらない、
また今までの経営学では扱われていない経営の真髄を体感する絶好の機会。

 あなたも人間性を深めて「愚者の演出」を目指したらいかがだろうか。







お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2015年11月17日 08時51分59秒
コメント(0) | コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: