ぐっちいのスポーツを読もう!

2005.07.20
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カテゴリ: 野球
帰宅してBS1をつけたら、映像は甲子園。タイガースvsベイスターズの試合中であった。
回はもう延長12回裏、タイガースの攻撃。バッターは赤星。ベイスターズのマウンドには、抑えの切り札・クルーンが立っていた。
延長12回裏で1-1の同点だから、もうタイガースの負けはない。1塁に出ているランナーがホームに帰ってくれば、タイガースがサヨナラ勝ちする、という場面で、甲子園は大いに盛り上がっていた。

しかし、次の瞬間。

クルーンが投げた剛速球を、赤星が必死にファウルしたとき、テレビ画面に出た球速表示を見て、目が点になった。

161km/h!

ざわめく甲子園。
「ついに出ました!」と叫ぶアナウンサー。
もう笑うしかないという感じの解説者。

長らく日本球界では夢と言われてきた 「夢の球速1マイル」
だって、これは間違いなく、「歴史の目撃者」になれた、ということなんだから。

それにしても、そんな球をファウルした赤星はエライと思うけれど、どんなバットの感触だったのだろうか。きっと、手に残るその感触は、赤星も一生忘れないだろう。

話によると、クルーンという投手は、野菜も魚も食べず、ハンバーガーやフライドポテトばかり食べていて、ウェートトレーニングも嫌いなのだそうだ。だから、筋肉も細い。
お世辞にもプロスポーツ選手の鑑とは言い難い生活を送っているのに、そんな剛速球が投げられるのは、天性のバネと手足の長さ、そして独特の腕の使い方によるもの。まさに「才能だけで投げている」投手なのである。
まさに、「神に選ばれし者」だけが到達できる高みに登ってしまったわけだ。
そもそも、160km/h超などというスピードボールは、そういう選手でなければ投げられる種類のものじゃないんだろうな、と思う。
100の努力も、圧倒的な「天賦の才」には叶わないという、どうしようもない現実、というのは、確かにある。

クルーンという投手が、これから日本でどこまで名を残す活躍をするのかは分からない。今後、伝説を作り上げていくストッパーになっていくのかもしれないし、もしかしたら、「161km/hのスピードボールを投げた投手」ということだけが記憶されるだけで消えていくかもしれない。
でも、たとえ活躍が刹那的なもので終わったとしても、その「天賦の才」が強い輝きを放つ一瞬に出会えたということは、とても幸せなことだな、と思う。こういうことがあるから、スポーツ観戦ってやめられない。


ところで、クルーンのストッパーっぷりを見ていて、ふと元広島カープの津田恒美投手のことを思い出した。
バネのあるケレン味のないピッチングフォームが、ちょっと似ているようにも見えたのだった。


「炎のストッパー」の伝説を、もっと見ていたかったな、と思い返す日が、今年もやってきた。

もう一度、投げたかった
「もう一度、投げたかった
~炎のストッパー津田恒美最後の闘い~」
山登義明 /大古滋久(幻冬舎文庫)


最後のストライク
「最後のストライク
~津田恒美と生きた2年3カ月~」
津田晃代 (幻冬舎文庫)





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最終更新日  2005.07.20 09:48:42
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