楽しみのかけら

楽しみのかけら

Nov 12, 2007
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あっという間に日が暮れる時間帯、夕飯の下ごしらえをする前に、
少しだけ、なにかお腹に入れたくなる。
おやつ、という時間をとっくに過ぎているのは承知しているから、
ココアで一息入れよう。

ココアを用意した後、飲む前にシャッターを降ろすことにする。
居間のカーテンを開けると、向かいの工場もちょうど仕事を終えたようで、
入り口の大きなシャッターが、半分ほど降りている。
その前で、従業員の誰かが木枯らしに背を向けるように立っていた。

今日は、この秋一番の気温の低さだった。

早く閉めて、帰り支度をしたほうがいいんじゃないのか、と
おせっかいな気持ちがよぎった瞬間、黒っぽい影の胸元に、
ぽっ・・・、
黄色の火がともり、一瞬後に赤い火がぽつん、とまぶたに残る。
そうか、仕事終わりの煙草を一服つけていたのか。

煙草はほんとは好きじゃない。
けれど、勤めを終えた人が一息入れる光景に、煙草があっても悪くないな。
少なくとも、目の前の男性(けっこう高齢)がココアを飲み始めるより、
ずっと、絵になる。





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Last updated  Nov 12, 2007 05:51:37 PM
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