楽しみのかけら

楽しみのかけら

Jan 10, 2008
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図書館からの帰り道、電動車椅子を操縦しているお年寄りを見かける。
どうやら私の進む方向と同じのようだ。
電動モータのそれは、ゆるゆると、しかし確実に徒歩以上の速度で、
私を追い越していった。
いつも車の運転中に遭遇するときは、そのまどろっこしさと、危なっかしさで、
ひやひやものだ。
まあ、それでもこらえられないわけじゃないけれど、
なにしろ新たなお年寄りの足なのだから・・・、
などと思いながらその背を見送る。


道路沿いの本屋に入るのが見えた。
ここに用があったのか、となんとなく視線を向けながら、
その脇を通り抜けようとしたとき、その電動車椅子が異常な動作をしているのが、
目に飛び込んでくる。
なんと、駐車場の車止めを乗り越え、本屋入り口の壁に衝突しているのだ。
大丈夫ですか、と声をかけようとした瞬間、さらに衝撃的な動作が続く。

その壁を電動車椅子が登り始めたのだ!

車両が垂直に立ち、乗車していたお年寄りは、仰向けに地面に落下する。
叫ぶようにして私が駆けつけると、慌てたように車両から体を離し、
立ち上がった。
あぁ、よかった。ちゃんと立てるのだ。


意識ははっきりしている。
きちんと話し、歩くこともできる。
その後、お店の人やら他のお客さんなどで、電動車椅子をよっこらしょと起こし、
おじいさんは本屋へ、買物をしに無事店に入っていった。
(ほんとうはいろいろあったのだけれど、まとめあげるのが大変なので、省略します)


その乗り物の、手軽さと安全性。
文中、車両と書いてしまったけれど、電動車椅子なんてやさしい表現では、
通用しない代物だ。
壁をよじ登ってしまうんですよ?
速さだって、車から見ればまどろっこしくても、大人の歩みをやすやすと超えてしまう。
極端な話、目の前に誤って幼児が飛び出たとしたら、相当な危険度だと思う。
そういうものが、免許なしでも操縦できてしまうのだ。
実際、おじいさんは運転操作をあやまったのだから。
そしてなにより・・・。
おじいさんは、その後無事に家に着いたろうか?

それにしても、あの電動車椅子の動き、本当におじいさんの操作ミスだったんだろうか・・・。
誤動作を思わせるような暴走ぶりが、頭から離れない。





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Last updated  Jan 10, 2008 07:09:17 PM
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