楽しみのかけら

楽しみのかけら

Mar 24, 2011
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「ねえねえ、今日湯たんぽ作るの忘れちゃった。」
「ふーん。それで?」
「足が冷たくてさあ。あんたの布団の中に足、入れさせてよ。」
「えー。やだよ。お姉ちゃんの足すっごい冷たいじゃん。」
「だからさあ。眠れないんだよう。ちょっとだけでいいからさあ。」


寝る間際、冬に何度かやりとりされる、ずいぶん昔の私と姉の会話だ。
私が中学か、高校くらいの頃だったかなあ。

大抵は押し切られる形で、無理やり姉が人の布団に足をつっこんでくる。
本当に、姉の足は氷のように冷たかった。

湯たんぽもあまり使っていなかった。

だから、姉の足が入ってくると自分の足のぬくもりは、
あっという間に消えてしまう。
姉はその間、他愛のないことをしゃべって、

「あー、あったかくなった、ありがと。じゃおやすみぃ。」

といって、さっさと寝てしまう。
私は奪われた熱をもう一度取り戻すべく、
足をすりすり、グーパーグーパー・・・・。
まったくもう、なんで私の足が冷たくなっちゃうんだよ。
これさえなけりゃ、今頃寝てるのは私の方なのに!!!
とぐるぐる文句が頭に渦巻いて、そのうちに眠りにつく。



ところで今、私の足は昔の姉並みに冷たい。
なぜだかあの頃のように、足がぽかぽかしてることが、
ほとんどなくなってしまった。
若い頃に、姉に熱を奪われたから、ということもないだろうけど・・・。
すっかり湯たんぽのお世話になっている。



あ、あったかあい・・・・。

眠りの深いのか、娘が起きることはなかったものの・・・。
ダメよね。
いくら子どもが暑がりといわれていたって、体が小さいんだもんね。
不自然に冷やしちゃ体に毒よね。

・・・なんとか親としての自覚を取り戻し、娘の布団から足を抜き出した。

お彼岸が過ぎても寒い日が続いている。
今日も湯たんぽのお世話にならなくちゃ・・・。
早く、あったかくならないかなあ。





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Last updated  Mar 24, 2011 11:53:05 PM
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