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HUMANO

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2005.01.22
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カテゴリ: 旅は道連れ
 子供の頃、食べ物の好き嫌いがとても多かった。肉も嫌い、魚もダメ。かと言って野菜が好きってわけでもない。麺類・イモ類・パン・玉子・果物、あとはお菓子とか。
 生きている姿を感じるようなものは、特に食べられなかった。
 もちろん今は大人になったし、肉も魚も食べられるようになった。だから旅に出ても、その土地の食べ物にあれこれ挑戦する楽しみができたのだった。

 あれは上海に行った時のこと。
 「火鍋」をぜひ食べるようにとガイドブックに書かれていたので、楽しみに近くの食堂に行ってみた。
 友人と2人、鍋の中身を尋ねられて、豚肉をオーダーした。
 日本では食べたことのない味付けのスープだったけれど、ピリからで濃い味のアツアツ鍋は美味しかった。具もたっぷりで、値段も手ごろ。ビールを飲みながら、私たちは食事を堪能していた。
 でも。
 ほんの少し、何かがおかしい。


 食べている途中で、私は急に気がついた。
 ああ! さっきの漢字は「ぶた」ではなかった。あの文字の意味は…。
 ほぼ確信したけれど、どうしても友人には言い出せない。言ったら絶対に、残りは食べられなくなる。

 すっかり鍋を平らげた時、私は切り出した。
「あのね、変なこと言うけど…。今食べた鍋、豚肉の鍋じゃなかった気がするの。『狗』という文字の意味、急に思い出したんだけど犬じゃないかなあ」
「……」
「……」

 ホテルに戻り、フロントで聞いてみる。
 中国語が話せない私たちだったけれど、あの漢字を書いたら、フロントの女性が「ニャーニャー」と言った。
 「?? ワンワン?」
 彼女の勘違い、彼女も犬のことを言いたかったらしい。






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最終更新日  2005.02.14 12:00:49
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