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HUMANO

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2010.09.16
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カテゴリ: 旅は道連れ
 愛車を運転しながら1人、九州の温泉めぐりを楽しんでいたという神戸の女性。
 その絞殺体が見つかった事件をニュースで見た私の両親は、きっと、離れて暮らす自分の娘のことを思い出したんだろうなあ・・・と最初に思った。

 車を運転することが好きだった私。
 日本中を車で旅していた。
 時にはグループで、時には女友達と2人きりで、そしてまた、時には一人旅でも・・・。


 特に思い出したのが、今の病気がかなりひどくなった頃のこと。

 「もう、このまま入院するしかないかもしれない。最後の旅行になるかもしれない」

 そんな覚悟をした私は1人、車で温泉旅行に出かけることにした。

 家族や友人たちは、そんな私の決心をきっと、不思議で不安な気持ちで聞いたんだろう。


 誰も口に出しては聞かなかったけれど、私は、周囲に理解されていないのを感じていた。
 そう。それは、仕方がない。
 だって私自身も、もしそれが自分でなければ、理解不能だったような気もするから。
 う~ん。
 もしかしたら自分自身でも、その気持ちを持て余していたからなのかもしれない。



 旅をすること。
 それは、私にとっての元気の源だった。

 だから「2度と旅に出られないかも」という体調の悪さは、私にとっては絶望的な気分になった。
 「それならば、最後に悔いが残らないように、1人で旅に出よう」

 ・・・そんな、悲壮な決心のもと、私は1人で出発した。

 目的地の温泉に着くまでは、車の中で寝泊りした。


 運転しながら車で峠を越えるたびに、高山病のように空気が薄いのを感じたり、眠る時に布団で横になるのすら息苦しかったりしたのは、貧血がひどすぎたせいなのだと知ったのは、旅を終えたずっと後のこと。
 自覚はあっても知識がなかったから、そんな無謀な旅ができたんだろうなあ・・・。
 息苦しくて、食事さえ、少ししか食べられないような体のくせに。



 そうして・・・。
 1人きりで車中泊などという、今ではあり得ない危険な旅をしていた、こんな娘。



 まあ、旅から帰った私は不思議とパワーを取り戻し、体調も少しずつ良くなって、海外旅行すらできるようになったのだからビックリ。
 そのまま病気が完治したならば、体験談でも書けたのだろうけれど、結局はまた悪化して、骨髄移植を決意することになったわけだけれど。

 でもね・・・。
 旅好きにとって「旅」は間違いなくストレス解消になるし、日々を生きる活力でもあるのに。

 本当は、女だって一人旅を満喫したい。
 車を運転するのは楽しいし、気ままで自由な旅は嬉しいし、誰かと予定を調整する必要だってないのが楽チンなんだもん。

 けれど現実的には、やっぱりリスクを回避するために、女性の秘湯めぐりは原則「明るい時間に」するほうがいい。
 他人事とは思えないような、神戸の女性やそのご両親の無念さ。心からご冥福をお祈りしたい。 





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最終更新日  2010.09.16 16:30:04
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