その夜、ふとんに入ってうす暗いてんじょうを見ていたら、
またママの事がしんぱいになってきた。
ママはもうねたかな~と思っていると。
となりのふとんからヒックヒックとしゃくりあげる声がする。
いつもママといっしょにねてるりょうは、さびしくってねられないらしい。
「うるさいな、私、今日ウンと走ってつかれているだから。しずかにかにしてよ!」
と私が言うと、いつもなら言い返してくるはずなのに、りょうはないてるままだった。
しかたがないな。りょうはまだ一年坊主のあまえんぼうなんだもんな。
私は、りょうのふとんに入って
「いい子にしてたら、ママが早くよくなるって、
こうすけのママも言ってたでしょ?だからもうなかないの」
りょうの顔をのぞきこみながらそう言った。
「おねえちゃんなんかママみたい」
そう言ってりょうはしずかに目をつむると、いつのまにかねてしまった。
次の日の帰り道も、こうすけはだまってまた自転車にりょうを乗せて、私の前を走っていた。
だけどこうすけは、きのうみたいにビュンビュン自転車をとばさなかった。
その時、ポツッポツッ・・・いきなり夕立がふり出した。
「いけな~い、せんたく物ほしっぱなしだ!」と、私が大きな声を出した。
するとこうすけが、
「オマエはコレに乗って先に帰れ!」と自転車を止めてさけんだ。
ベランダのせんたく物を全部カゴに入れ終わったころ、
途中で雨やどりしていたこうすけとりょうが帰って来た。
「こうすけのおかげでバッチリだよ」
と私が言うと、こうすけはちょっとてれくさそうにニヤッとわらった。
「わーきれい!見て見て!」りょうがまどの外を指さした。
見上げると雨上がりの空に、きれいなにじがかかっていた。
五行歌(改稿) 追記 2004年12月19日 コメント(18)
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