読書備忘帖

読書備忘帖

2010.05.05
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カテゴリ: 日本古典
1962年に刊行された古文参考書の名著が復刻された。復刻の意図は判らないが、ともかくユニークで或る意味画期的なことだとも思う。受験生用に書かれているとは言え、目立ちたがり屋の予備校教師の薄っぺらな参考書や、学者の書く古典研究書、中途半端な古典を巡るエッセイなどを読むよりも、遥かに面白いし、充分な知的刺激を与えられる。これを書いたのは、世の読書人がとにかく褒める(分厚いからだが)大著『日本文藝史』全5巻を記した小西甚一である。文藝史に於ける硬質な記述とは対照的に、この参考書は学生に語りかける調子で書かれているのだが、軽い口調で語られる古文のエッセンスは実は非常に高質。思索の深さ、幅の広さ、そして渋い読み。圧倒的な博学で知られた著者が遺した本著は、これからきちんと古典を学ぼうとするものにとっての適切な手引書となるに違いない。これくらいの講義が為せれば、「人にものを教えている」とはっきり言えるのだろう。C

古文の読解





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Last updated  2010.05.24 04:25:52


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