B級映画ジャケット美術館

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2018.08.13
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1227 インサイド


※オモテ面

【スタッフ】
・監督・脚本 カーロ・ゴンザレス
・製作・脚本 フランシスコ・コンデ
・撮  影  アルベルト・ムニョス
・音  楽  ルイス・ヘレーロ

【キャスト】
・フランシスコ・コンデ「カニバル」
・アデリアナ・トレベジャーノ
・クリスティーナ・カスターノ
・カルロス・サントス

・アントニオ・ヴェラ


※ウラ面

【仕  様】
・型  番  NSD-6290
・製作年度  2016年
・製 作 国  スペイン
・原  題  ----
・発  売  ニューセレクト株式会社
・販  売  ニューセレクト株式会社
・提  供  ----
・価  格  ----
・字幕翻訳  ----

・吹替監修  ----
・吹替演出  ----
・日本公開  ----
・リリース  ----
・収  録   103分

・音  声  1.オリジナル <スペイン語> (Stereo)
・字  幕  1.日本語字幕
       2.デカ字幕
・そ の 他  片面 1層、MPEG-2、COLOR、DVD、R-15、
       DOLBY DIGITAL、NTSC 日本市場向、
       レンタル専用
・映像特典  予告編収録


※ディスク

【ジャケット】
・オモテ面:その壁の内側に 彼女がいることを
      誰も知らない
        それは狂った《快楽》か?
        究極の《愛》か?
        衝撃の監禁サスペンス!!
・ウラ面 :ベストセラー作家とアシスタント
      狂気の男と囚われた女
        蜘蛛の巣にかかった蝶のように
        隠し部屋に監禁され
      肉体と精神の内奥を犯される
      地獄の日々がはじまる

ソリッド・シチューエーション・ホラーを謳うB級サスペンス・スリラーのようなジャケットだ。(苦笑) イラストの仕上がりが良いので悪い印象ではないが、ちょっと本作品の内容とは異なっている。
ウラ面のレイアウトも良く出来ているとは思うが、宣伝コピーが、やっぱり間違っていると思う。
煽情的なコピーで、レンタル店を訪れる男性客の気を惹こうとしているが、こんなAVまがいの作品ではない。もっと文芸風の作品だ。そんなことを思うと、ちょっとガッカリだなぁ。
確かに、どんな風に売り込むか難しいところだが、もっと考えて欲しかった。

【感  想】
「窓」

スペイン映画らしい丁寧な作りの作品だった。欧州の映画は全般的に“行間”がたっぷり取られていて、観客も頭を使わないと、置いてけぼりにされてしまう。不親切だ。(苦笑)
そのため、しっかりと読み解くことが出来ると小品でも満足感が得られる。でも、ハリウッド映画を観る時のようにボケーっとしていると、「何コレ?」となってしまう。(本当に意味不明な時もあり、厄介だ)

本作品は、妻を殺され、外出恐怖症になった作家のサエズの許に、出版社から助手の女性カテリーナが送り込まれるところから始まる。
外出恐怖症というと、『コピーキャット』のシガニー・ウィーバーや『幸せの1ページ』のジョディ・フォスターを思い出す。本作品の主人公は、整然としたアパートの一室で暮らしており、時が止まったような印象を受ける。
外部からの刺激は、双眼鏡で“窓”から外の様子を覗き見ることだったが、これも近所の住人に見つかって咎められてしまう。彼は完全に外部の刺激から遮断されたことになる。そんな時、カテリーナが現れ、自尊心をくすぐり、ケーキの差し入れで健気さを見せ、夕食に連れ出そうとする。
カテリーナにとっては、単なる社交辞令でしかないが、サエズにとっては新たな“窓”の出現である。

しかし、外出途中でパニックを起こし、醜態を晒した彼は、矜持を保つために彼女を監禁し、作家としての能力を見せつけようとする。彼女が書いていた短編小説『窓』を執拗なまでに書き直しを命じる。
妻を凌辱され、殺される間、トランクに閉じ込められていた彼は、ようやく作家としての能力を取り戻して行く。

とはいえ、女性を監禁していることに変わりはない。犯罪は犯罪である。当然のように、カテリーナは隙を突いて脱出を試み、助けを求めて外部と連絡を取ろうとする。
サエズは、犯罪の発覚よりも、カテリーナを失うことを怖れる。二度とカテリーナと会うことは出来ないだろうし、作家としての地位も人としての普通の生活も、すべてを失う。それは一年前の事件の再現である。

彼は、隣室の購入を決めて、そこにカテリーナを軟禁しようとする。居心地がいいように居室を整える一方、二重三重の施錠で自由を奪う。
けれど、カテリーナの行方を追う警察の捜査網も次第に狭められ、調和を求める彼の世界は、少しずつ綻んで行く。

観客は、カテリーナの解放と作家の逮捕、彼の世界の崩壊を望んでいる。それが普通の価値観だろう。確かに、本作品は、そういうカタチで終息する。
しかし、本作品がコワいのは、ラストシーンだと思う。カテリーナは、走る電車の中で書き上げた小説『隠れ家』を読み返している。電車は、彼女が作家としてのレールの上に乗ったことを意味している。
異常な状況で鍛錬された筆力が、彼女を作家へと導いたわけだが、面白くも感慨深い。
しかし、スランプに陥った時、彼女はサエズの許を訪れるだろうか? 監禁されていた時の緊張感と抑圧を再び求めるだろうか? 創造力は無限ではない。何か触媒が必要なのだ。

いや、待てよ。すべては、小説『隠れ家』のストーリーではないのか? 彼女の頭の中で繰り広げられたものなのか? 観客は欺かれたのか?

考えは尽きない。(笑)

オススメ!





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Last updated  2018.08.13 06:58:19
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