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別ヴァージョンの人間史 by はやし浩司
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2024.12.29
●最前線の子育て論byはやし浩司(18)
カテゴリ:
カテゴリ未分類
+++++++++++++++++++++
EQ(Emotional Intelligence Quotient)は、アメリカのイエール大学心理学部教授。ピーター・
サロヴェイ博士と、ニューハンプシャー大学心理学部教授ジョン・メイヤー博士によって理論化
された概念で、日本では「情動(こころ)の知能指数」と訳されている(Emotional Educatio
n、by JESDA Websiteより転写。)
++++++++++++++++++++
●EQ論
ついでながら、EQ論について以前、書いた原稿を添付しておく。
ピーター・サロヴェイ(アメリカ・イエール大学心理学部教授)の説く、「EQ(Emotional Intell
igence Quotient)」、つまり、「情動の知能指数」では、主に、つぎの3点を重視する。
(1)自己管理能力
(2)良好な対人関係
(3)他者との良好な共感性
ここではP・サロヴェイのEQ論を、少し発展させて考えてみたい。
自己管理能力には、行動面の管理能力、精神面の管理能力、そして感情面の管理能力が
含まれる。
●行動面の管理能力
行動も、精神によって左右されるというのであれば、行動面の管理能力は、精神面の管理能
力ということになる。が、精神面だけの管理能力だけでは、行動面の管理能力は、果たせな
い。
たとえば、「銀行強盗でもして、大金を手に入れてみたい」と思うことと、実際、それを行動に
移すことの間には、大きな距離がある。実際、仲間と組んで、強盗をする段階になっても、その
時点で、これまた迷うかもしれない。
精神的な決断イコール、行動というわけではない。たとえば行動面の管理能力が崩壊した例
としては、自傷行為がある。突然、高いところから、発作的に飛びおりるなど。その人の生死に
かかわる問題でありながら、そのコントロールができなくなってしまう。広く、自殺行為も、それ
に含まれるかもしれない。
もう少し日常的な例として、寒い夜、ジョッギングに出かけるという場面を考えてみよう。
そういうときというのは、「寒いからいやだ」という抵抗感と、「健康のためにはしたほうがよい」
という、二つの思いが、心の中で、真正面から対立する。ジョッギングに行くにしても、「いやだ」
という思いと戦わねばならない。
さらに反対に、悪の道から、自分を遠ざけるというのも、これに含まれる。タバコをすすめら
れて、そのままタバコを吸い始める子どもと、そうでない子どもがいる。悪の道に染まりやすい
子どもは、それだけ行動の管理能力の弱い子どもとみる。
こうして考えてみると、私たちの行動は、いつも(すべきこと・してはいけないこと)という、行動
面の管理能力によって、管理されているのがわかる。それがしっかりとできるかどうかで、その
人の人格の完成度を知ることができる。
この点について、フロイトも着目し、行動面の管理能力の高い人を、「超自我の人」、「自我の
人」、そうでない人を、「エスの人」と呼んでいる。
●精神面の管理能力
私には、いくつかの恐怖症がある。閉所恐怖症、高所恐怖症にはじまって、スピード恐怖症、
飛行機恐怖症など。
精神的な欠陥もある。
私のばあい、いくつか問題が重なって起きたりすると、その大小、軽重が、正確に判断できな
くなってしまう。それは書庫で、同時に、いくつかのものをさがすときの心理状態に似ている。
(私は、子どものころから、さがじものが苦手。かんしゃく発作のある子どもだったかもしれな
い。)
具体的には、パニック状態になってしまう。
こうした精神作用が、いつも私を取り巻いていて、そのつど、私の精神状態に影響を与える。
そこで大切なことは、いつもそういう自分の精神状態を客観的に把握して、自分自身をコント
ロールしていくということ。
たとえば乱暴な運転をするタクシーに乗ったとする。私は、スピード恐怖症だから、そういうと
き、座席に深く頭を沈め、深呼吸を繰りかえす。スピードがこわいというより、そんなわけで、そ
ういうタクシーに乗ると、神経をすり減らす。ときには、タクシーをおりたとたん、ヘナヘナと地面
にすわりこんでしまうこともある。
そういうとき、私は、精神のコントロールのむずかしさを、あらためて、思い知らされる。「わか
っているけど、どうにもならない」という状態か。つまりこの点については、私の人格の完成度
は、低いということになる。
●感情面の管理能力
「つい、カーッとなってしまって……」と言う人は、それだけ感情面の管理能力の低い人という
ことになる。
この感情面の管理能力で問題になるのは、その管理能力というよりは、その能力がないこと
により、良好な人間関係が結べなくなってしまうということ。私の知りあいの中にも、ふだんは、
快活で明るいのだが、ちょっとしたことで、激怒して、怒鳴り散らす人がいる。
つきあう側としては、そういう人は、不安でならない。だから結果として、遠ざかる。その人は
いつも、私に電話をかけてきて、「遊びにこい」と言う。しかし、私としては、どうしても足が遠の
いてしまう。
しかし人間は、まさに感情の動物。そのつど、喜怒哀楽の情を表現しながら、無数のドラマを
つくっていく。感情を否定してはいけない。問題は、その感情を、どう管理するかである。
私のばあい、私のワイフと比較しても、そのつど、感情に流されやすい人間である。(ワイフ
は、感情的には、きわめて完成度の高い女性である。結婚してから30年近くになるが、感情
的に混乱状態になって、ワーワーと泣きわめく姿を見たことがない。大声を出して、相手を罵倒
したのを、見たことがない。)
一方、私は、いつも、大声を出して、何やら騒いでいる。「つい、カーッとなってしまって……」
ということが、よくある。つまり感情の管理能力が、低い。
が、こうした欠陥は、簡単には、なおらない。自分でもなおそうと思ったことはあるが、結局
は、だめだった。
で、つぎに私がしたことは、そういう欠陥が私にはあると認めたこと。認めた上で、そのつど、
自分の感情と戦うようにしたこと。そういう点では、ものをこうして書くというのは。とてもよいこと
だと思う。書きながら、自分を冷静に見つめることができる。
また感情的になったときは、その場では、判断するのを、ひかえる。たいていは黙って、その
場をやり過ごす。「今のぼくは、本当のぼくではないぞ」と、である。
(2)の「良好な対人関係」と、(3)の「他者との良好な共感性」については、また別の機会に考
えてみたい。
●終わりに……
子どもたちを取り巻く環境は、現在、急速に変化している。恐ろしいほどの勢いである。しか
も、こうした変化は、社会の水面下で起きている。毎日、多くの子どもたちと接している私です
ら、気がつかないことが多い。
そうした変化の中でも、最大のものはといえば、言うまでもなく、ゲームであり、テレビゲーム
である。こうした変化が、子どもたちの心にどのような変化をおよぼしつつあるか。
そこで文部科学省は、ゲームやテレビなどを含む生活環境要因が子どもの脳にどう影響を
与えるかを研究するために、2005年度から1万人の乳幼児について、10年間長期追跡調査
することを決めた。この中で、ゲームの影響も調べられるという(「脳科学と教育」研究に関する
検討会の答申)。
近く中間報告が、公表されるだろう。が、しかしここで誤解してはいけないのは、「ゲームは危
険でないから、子どもにやらせろ」ということではない。「ゲームは、危険かもしれないから、や
らせないほうがよい」と、考えるのが正しい。とくに動きのはげしい、反射運動型のゲームは、
避けたほうがよい。
具体的には、私は、つぎのような方法を提唱する。
(1)ゲーム機器の所有権、占有権は、親に!
もともと高額なゲーム機器である。そうした機器を安易に子どもに与えること自体にも、問題
がある。されはさておき、ゲーム機器、およびそのソフロ類の所有権、占有権は、一義的に
は、親にあるとする。またそういう前提で、考える。
だから子どもがゲームをしたいときは、子どもは、親から貸してもらう。そういう立場を、徹底
する。子どもの立場からすれば、自由にゲームをできないということになるが、そういう形で、親
は、子どものゲームに干渉することができる。
(ゲーム機器メーカーには、ゲーム機器に、カギのようなものでロックできないかと、提案して
いる。こうすれば、親の許可があったときだけ、子どもはゲームをすることができる。)
(2)反射神経運動型のゲームは避ける
テレビゲームといっても、いろいろある。将棋や囲碁のような、オーソドックスなものから、戦
争ゲームのようなものまで。その中には、都市形成ゲームや、鉄道敷設ゲームのようなものも
ある。
一方、アメリカでさえ発売禁止になったような、意味のない殺戮(さつりく)ゲームが、この日本
では、野放しになっているというケースもある。こうしたゲームが子どもの精神の発育によくない
ことは、言うまでもない。
で、あえて言えば、こうしたゲームのほか、動きがきわめて速い、反射神経運動型のゲーム
は、子どもには、避けたほうがよい。私もときどき、ショッピングセンターなどで、体験をさせても
らうが、あまりの速さに目が回る……というよりは、しばらくしていると、気がヘンにすらなる。
そういうゲームを、3~6歳の子どもたちが、一心不乱に画面を見つめながらしている……。
この異常さに、まず、おとなの私たちが、気がつくべきである。
忘れてならないのは、97年に起きた「ポケモンパニック事件」である。
●ポケモンパニック事件
劇場で映画を見るとどうなるかを、子どもたち(小学4~6年生)に聞いてみた。
見ると、たいてい頭が痛くなる……1人
見ると、ときどき痛くなる ……2人
ほぼ何ともない ……2人(そのときの体の調子によるとのこと)
何ともない ……4人
眠くなったりする ……1人
この質問をした背景に、私自身は、「いつも痛くなる」ということがある。先日もデパートで、子
どもたちがテレビゲーム(「スーパーマリオ・サンシャイン」)をしているのを、横で見ていたが、
それだけで、私は頭が痛くなってしまった。どういうメカニズムによるのかはわからないが、日
常的でない刺激が、脳にダメージを与えるらしい。
年齢的な問題もある。最近では家庭でビデオを見ていても、頭痛が起きることがある。いや、
子どもだって無難ではない。この調査でもわかるように、10人中、3人までが、「痛くなる」「とき
どき痛くなる」と答えている。
ここでいう「日常的でない刺激」というのは、はげしい光の点滅による刺激をいう。その刺激
が脳にある種の緊張感をつくり、その緊張感が頭痛を起こすということは、容易に察しがつく。
よい例が、97年に起きた「ポケモンパニック事件」である。
その年の12月16日、テレビ東京系列のポケモンを見ていた子どもが、光過敏性てんかんと
いう、わけのわからない症状を示して倒れた。はげしいけいれんと、嘔吐。その日の午後11時
までにNHKが確認したところ、埼玉県下だけでも、59人。全国で382人。さらに翌々日の18
日までには、その数は全国で、0歳児から58歳の人まで、750人にもなった。気分が悪くなっ
たという被害者まで含めると、全国で1万人以上! 大阪では発作を起こして、呼吸障害にな
った上、意識不明の重症におちいった5歳の子ども(女児)もいた。「酸素不足により脳障害の
後遺症が残るかもしれない」(大阪府立病院)と。たかが映画ではないかと、軽く片づけること
はできない。
が、問題はここで終わらない。こうした刺激が、子どもから、「論理的にものを考える力」をう
ばう危険性すらある。今、授業中、イメージが乱舞してしまい、静かな指導になじまない子ども
が急増している。これはあくまでも私の推察だが、その理由の一つに、ここでいう「日常的でな
い刺激」があるのでは……?
法律の世界には、「疑わしきは罰せず」という不文律がある。しかし子どもの世界では、「疑わ
しきは、先手先手で、どんどん罰する」。それが原則である。
(はやし浩司 テレビゲーム ゲーム ポケモンパニック事件)
Hiroshi Hayashi++++++++++Jan. 06+++++++++++はやし浩司
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Last updated 2024.12.29 17:23:05
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