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カテゴリ: 生き方を学ぶ:本
みんな大好きな食品添加物

食品添加物の元トップセールスマンが告発する本。恐怖の世界へようこそ。

食品の裏側 食品の裏側 みんな大好きな食品添加物

食品添加物の世界には、消費者には見えない、知らされていない「影」の部分がたくさんある。普通の消費者は、どんな添加物がどの食品にどれほど使われているか、想像することも出来ない。

食品添加物は、まさに「魔法の粉」である。「長持ちさせる」「色形を美しく仕上げる」「味を良くする」「コストを下げる」「簡単に一定レベルの食品が作れる(職人要らず)」・・・。全て添加物を使えば簡単なことである。

例えばうどん。こねるときにグルテンをいれればコシが出てつるつるした麺が簡単に出来る。スープも「工場で大量生産して缶で納入するほうが楽だし、安く上がります。」という提案をして、そのうどん屋の味に似せたスープを、化学調味料や酸味料などの添加物を駆使し、原価を安く抑えて開発し納入する。麺をゆでる釜にも酸味料を使うことで切り口がドロドロにならず、茹で上がりがきれいになる。

例えば低塩梅干。塩は味付けのためばかりでなく、保存、色落ち防止、食感を保つ役目がある。低塩で塩を減らすなら、この役割を他の何かで補う技術が必要。味付けには化学調味料、保存にはソルビン酸、色落ち防止には酸化防止剤、酸味は酸味料で補う。だが、これではしょっぱさは従来品と同じだから、甘草、ステビア、サッカリンなどの甘味料を加えて、コレを抑える。食べる人が塩味が半減したと錯覚させる。コレを応用したのが低塩漬物。

例えばしょうゆ。1リットル258円が特売品で138円になる。この特売しょうゆは実はしょうゆではなく、「しょうゆ風調味料」である。本物とそっくりだが製法がまるで違う。本物は1年以上かけて作られるが、しょうゆ風調味料は1ヶ月もかからない。

例えば塩。○○の塩で売られているもので、メキシコなどから安い岩塩や天日塩を買ってきて、海水の中で溶かした後、煮詰めて結晶化する。岩塩や天日縁にはミネラルはほとんど入っていない。自然結晶するとミネラルを押し出す。そこで塩化マグネシューム、塩化カルシュームなどを後から添加する。それらしく見せるために茶色く着色したものもある。



カット野菜、パックサラダのケースでは、長持ちさせるために殺菌剤で消毒するが加工工程で使われただけで製品になったときには残っていない、という理由から表示免除になっている。しかし、その消毒現場はすさまじい。殺菌剤のプールにカットされた野菜を放り込む。場合によってはしゃきしゃき感を出すためにph調整剤のプールにいれるらしい。

ラーメンソースも添加物を調合して作る。このうまみ成分はラーメンだけでなく、だしの素、スナック菓子等でも活躍している。そしてその威力は恐ろしい。いわゆる味覚破壊である。例えば辛くて飲めない塩水に化学調味料とたんぱく加水分解物を入れると美味しく飲める。この味を覚えると野菜や本来の天然だしなどを「美味しい」と思えなくなる。味覚が麻痺する。


添加物を大量に使う食品の代表例は「明太子」「漬物」「練り物、ハム、ソーセージ」

著者は娘の誕生日に、添加物たっぷりのミートボールがテーブルに並んだ。うれしそうにほおばる娘を見た時、著者は皿を取り上げ、中身を捨て会社を辞めたという。


著書では、他に添加物と上手に付き合う方法を紹介しています。
食べたいときに、食べたいものが好きなだけ手に入る、そこには食に対する「感謝」の気持ちは生まれない。

添加物抜きの食生活を送るのは不可能に近い。規制の範囲内で添加物を使っているから大丈夫と言えるのか、不安です。今コレを読んでいるあなた。今日の食事、大丈夫ですか?



食品の裏側 食品の裏側 みんな大好きな食品添加物 著者:安部司 出版社:東洋経済新報社 発行年月:2005年11月 本体価格 1,400円 (税込 1,470 円)
■目次■
序 章 「食品添加物の神様」と言われるまで
第1章 食品添加物が大量に使われる加工食品

第3章 私たちに見えない、知りようのない食品添加物がこんなにある
第4章 今日あなたが口にした食品添加物
第5章 食品添加物で子どもたちの舌が壊れていく!
第6章 未来をどう生きるか
おわりに



日経BP企画 食品の裏側 みんな大好きな食品添加物 評者
日経ビジネス編集部 大西 康之
痛烈な内部告発書である。食品添加物の専門商社の敏腕セールスマンだった著者が、食品メーカーの“手口”を次々に暴露していく。
例えばミートボール。安くて、おいしいミートボールは子供の人気メニュー。温めるだけで食べられるのでお母さんも大助かりだ。
だが、製造現場を見てきた著者はこう描写する。「形はドロドロ。水っぽいし、味もなく、そのままではとても食べられるシロモノではありません」という牛のクズ肉を、安い廃鶏のミンチ肉と組織状大豆たんぱくで増量し、20~30種類の食品添加物を加える。ミートボールの正体は「もはや添加物のかたまりと言ってもいい」得体の知れない食べ物だった。
このミートボールの製造原価は1パック20~30円。添加物セールスマン時代の著者は、廃棄の運命にあるクズ肉に商品価値を与え、食品メーカーも大儲けでき、消費者も「安くておいしい」と喜んでくれる、と誇りを持って添加物を売ってきた。
しかしある日、著者の娘の誕生日に、件のミートボールがテーブルに並んだ。うれしそうにほおばる娘を見た時、著者は反射的に皿を取り上げ、中身を捨てた。「生涯の仕事」と思っていた添加物セールスが「死の商人と同じ穴のむじな」に思え会社を辞めた。
著者の告発は続く。例えば常温で何日も保存できるコーヒーフレッシュの正体は、植物油と水と添加物。コンビニエンスストアのおにぎりにも、10種類近い添加物が入っている。ご飯に味噌汁、漬物、明太子とかまぼこという伝統的な朝ご飯を手作りしても、味噌や市販の漬物、明太子には大量の添加物が使われており、結局、40種類近い添加物を口にすることになる。
読み進むうちに、添加物抜きの食生活を送るのは不可能に近いことに気づく。どうやら我々の食生活は添加物にすっかり包囲されたらしい。
もちろん、個々の食品は規制の範囲内で添加物を使っているから、すぐに体に悪影響が出るわけではない。だが単独で毒性がなくても他の添加物と複合摂取した時、何が起きるかは「誰にも分からない」と著者は指摘する。
著者が何より懸念するのは、添加物依存による「食文化の破壊」である。「お母さんのおにぎりより、コンビニのおにぎりの方がおいしい」という子供が増えている。小さい頃から食品添加物を食べ続けると、舌がその味を「おいしい」と感じてしまうのだ。
加工食品の安さや便利さは魅力だが、安さや便利さには理由がある。本書を通じてその理由を知れば、少しでも安全な食品を選ぶ気になるはずだ。
(日経ビジネス 2006/01/09 Copyrightc2001 日経BP企画..All rights reserved.)



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Last updated  January 22, 2006 09:22:14 AM
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