『とんとこひ・セクスアリテ』

July 20, 2008
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カテゴリ: 性教育/性球儀

(ロゴがレインボーカラ~♪)



『酒井真右の十八行小説』 酒井真右/著より





トキじい

 はだざむい はるさきのよる、ほらあなぐらしの トキじいは、つちのなかの ハイコゾウのいえへ まねかれ、おいしい くさのねの しるを ごちそうになり、めずらしい はなしを たくさん きかされました。






 七ねんも 八ねんも つちのなかで すごし、ちじょうへ でては 二、三にちのいのち、






 しかも、 おす しか なけないこと、 めす は きのかわに タマゴをうみつけて・・・ ・・・






 わたしたちは、なんぜんねんものあいだ、ちちははのかおもしらない・・・ ・・・。






 たきもとどろになくせみの--- ---と まんようしゅうに うたわれたり、ごしゅういの せみのはごろも、せみまるの のうや ちかまつの--- ---と、いっぱいあるが、






 わたしたち  せみのこころ など にんげんは、まったくしらないで、もりをきりたおし つちをはじめ、くうきまでよごして・・・ ・・・。






 にんげんいがいの わたしたち いきものすべては、うらぎりや ころしをしたり、だいしぜんを やいたり こわしたり けっしてしません。






 そのよくをすてないと、にんげんはほろびます。
 あなたは、このことを、にんげんみんなにつたえてください--- ---。






 つぎのひから、トキじいは、あしを ぼうにして、なかまのにんげんに うったえつづけるのでした。
 (一九八六年六月)






蝉同じく 『酒井真右の十八行小説』 (一九八九年発行)より




妹蝉


 昔は今、夏の日暮れ、七年めに三匹の蝉の兄妹は、山深い谷川の岸にある柳の大木をはい登っていきました。






一郎蝉 次郎蝉 も、末の妹を一番高い所へ押しあげてやりました。






 夜明け前、三匹とも殻が背からわれて、青碧のすき透ったやわらかい羽根をひろげ、やがて蝉になりました。






 兄弟は声高く鳴き始めましたが、 妹蝉 は耳がきこえず、口もきけませんでした。






 太陽が空高くかがやく頃、飛び出した 一郎蝉 は、近くのクモの巣にひっかかり、次郎蝉がそのまわりを火のついたようにとび廻りましたが、クモに毒針をさされ、殺されてしまいました。






 動けない 妹蝉 は柳の幹をビショビショにして嘆き哀しみました。
 二日め、 次郎蝉 は子供たちの虫捕り網にかかり、虫カゴに入れられて連れ去られました。






妹蝉 はからだ中をよじって悲しみにくれました。






 三日め、動けない 妹蝉 はカマキリの餌食になってしまいました。
 西の空に真赤な夕陽が沈むころ--- ---。
 (一九八五年十月)







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Last updated  July 21, 2008 04:21:41 AM
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