『とんとこひ・セクスアリテ』

March 17, 2009
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テーマ: 性別適合手術(7)
カテゴリ: 性教育/性球儀
手書きハート

手書きハート「性の伝道師」と、自伝的エッセイの中で、ジョン・マネーは自らのことを呼んだ(一九八五)








 父親の死後、マネーは母親と未婚の叔母たちに囲まれ、極めて女性的な環境で育てられた。男性に対する彼女たちの非難は痛烈で、それが一生涯マネーに影響を与えた。
「私は自分が男であることに罪の意識を覚え、苦しんだ」・・・
 「私はよく思ったものである。家畜だけでなく、人間の男も誕生時に去勢されたら、世界は女性にとってより良い場所になるのではないかと」・・・




 ある種の言葉が禁句とされることによって、世間の人びとの上品ぶった態度が助長されると確信していたマネーは、同僚や患者たちとの通常の会話の中に、意識的に「ふぁっく」、「こっく」、「かんと」などの卑猥な言葉を入れた。・・・ 性に関してはタブーをものともしないマネーの実験的な姿勢は・・・いままで誰も手をつけようとしなかった領域をあえて探そうとした。



・・・マネーにとってはそれがハーマフロディティズムとの最初の出会いだった。・・・ハーマフロディティズムという用語は、古代ギリシャの愛の神、ヘルメスとアフロディーテに由来し、推定によれば、半陰陽者は新生児の二〇〇〇人にひとりの割合で生まれ・・・、それをテーマに博士論文を執筆(一九五二)・・・それがきっかけとなって、ジョンズ・ホプキンズ大学に招 される。





 一九七五年・・・精神医学部の学部長で、研究所内の長年の後援者だったジョエル・エルクス博士が、ポール・マクヒュー博士と交代したのである。
 熱心なカトリック教徒であり、精神医学における一時的な流行や傾向をことごとく目の敵にするマクヒューは、ほとんどすべての点においてマネーとは正反対の人であった。・・・



 マクヒューは、成人したトランスセクシュアルが「性転換手術」を受けることに対しても・・・トランスセクシュアルは人格障害というさらに大きなコンプレックスの一症状にすぎないと考える博士は、精神科医はそうした患者たちに、極端で取り返しのつかない外科的処置ではなく、カウンセリングによる治療を施すべきだと長年考えてきた。



 マクヒューは、「性転換手術」を「二〇世紀の精神科医たちが奨励した、最も過激な治療法」であると非難し、・・・ 一九八三年、マネーは・・・人間性科学の夜間講座が即決で打ち切られたことをつげられ・・・その三年後、・・・構内から出て行くよう通告された。



 マネーがまさに撤退という戦略を実践したのは・・・一九九七年の春、・・・世界中のメディアがダイヤモンドとシグムンドソンとが発表した双子の症例に関する論文にたいして、いっせいにに反応を示したときのことだった・・・



 半陰陽の子どもの手術は、子どもが自分の意志を明確に表現できる年齢になるまで待つべきだというダイヤモンドの主張について・・・マネーは ハーヴァード大学在学中に自らが執筆した卒業論文 で、二五〇人を超える治療前の半陰陽者を調査して得た結論をすっかり忘れているようで・・・



 ダイヤモンドの勧告は、自分を恥じて内に閉じこもり「サーカスの見世物」となっていた時代に半陰陽者たちを引き戻すものであると付け加えた。・・・ 『男と女、男の子と女の子』がいまだ版を重ねており、そのなかで双子の症例が成功例として取りあげられていることについて・・・



 将来的に内容を改訂するつもりはないのかと尋ねた。マネーはにべもなく・・・
 「その前に私は死んでいるさ」と答えた。


to be continued.





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Last updated  March 19, 2009 10:08:44 AM
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