シンプルな打ち込みテクノ・サウンド。そこに Emilie 嬢のロリータ・・・じゃなくてウィスパー・ヴォイスが被さると言うのが基本的なフォーマットですが、"Lise" における流麗なストリングスや、 "Secret" でのノイジーなギターやハモンド・オルガン、或いは "Il Pleut" で聴かれるエフェクト処理された(?)パーカッションの音等々が実に効果的に挿入されています。
私が好きなのは Stooges のカヴァー "I Wanna Be Your Dog"。本作の中では比較的アタックの強い音が使われていますが、それとて Stooges のやけっぱちな攻撃性に比べればあまりにも牧歌的。ある種自虐的で悲痛な響きすらあった原曲が 180 度引っ繰り返って、「アナタのわんこになりたいワン」になっちゃってます。ゴッド・ファーザー・オブ・パンクもこれには形無しです。
この "I Wanna Be Your Dog" を除けば、窓際のテーブルに頬杖つきながら雨に煙る町並みを眺めているような(なんと歪んだイメージ!!)メランコリックな作品が大半を占めており、Emilie 嬢の可憐な歌声共々フレンチ・ポップ好きのみなさんの期待を裏切らない作品だと思います。
【Track Listings】 01. Desert 02. Lise 03. Secret 04. Il Pleut
06. To The Dancers In The Rain 07. Dernier Lit 08. Graines D'etoiles 09. Flowers 10. Vu D'ici 11. Blue Light 12. Chanson De Toile